モバイル デバイス管理 (MDM) による Windows 10 のスタート画面のカスタマイズ
Windows 10 Enterprise と Windows 10 Education では、モバイル デバイス管理 (MDM) ポリシーを使って、カスタマイズしたスタート画面のレイアウトをユーザーに展開できます。 イメージを再作成することなく、レイアウトが含まれている .xml ファイルを上書きするだけで、スタート画面のレイアウトを簡単に更新できます。 これにより、スタート画面のレイアウトをさまざまな部署や組織に合わせて最小限の管理オーバーヘッドでカスタマイズできます。
開始する前に: スタート画面のレイアウトのカスタマイズとエクスポート
警告
スタート画面のフル レイアウトをこの方法で適用すると、ユーザーはスタート画面でアプリをピン留めしたり、ピン留めを外したり、アンインストールしたりできません。 ユーザーは [すべてのアプリ] ビューですべてのアプリを表示して開くことはできますが、スタート画面にいずれのアプリもピン留めすることはできません。 部分的にスタート画面のレイアウトが適用された場合、指定されたタイルのグループの内容は変更できませんが、ユーザーは、これらのグループを移動でき、また独自のグループを作成してカスタマイズすることもできます。
スタート画面のレイアウトのコントロールのしくみ
次の 2 つの機能によりスタート画面のレイアウトのコントロールが可能になっています。
Windows PowerShell の Export-StartLayout コマンドレットを使って、現在のスタート画面のレイアウトの記述を .xml ファイル形式でエクスポートします。 [スタート画面のレイアウト] は、[スタート画面のレイアウト] が作成されたデバイスと同じアーキテクチャ (32 ビットまたは 64 ビット) を使っているデバイスにのみ適用できます。
注
マウントした Windows イメージにスタート画面のレイアウトをインポートするには、Import-StartLayout コマンドレットを使います。
MDM では、「ポリシー構成サービス プロバイダー (CSP)」に基づき、OMA URI の設定を使用してスタート画面のレイアウトを定義する .xml ファイルへのパスを設定します。
スタート画面のカスタム レイアウト用のポリシーを作成する
この例では、Microsoft Intune を使用して、カスタマイズされたスタート画面のレイアウトを適用する MDM ポリシー設定を構成します。 ポリシーの適用に役立つ MDM ソリューションについては、ドキュメントを参照してください。
Export-StartLayout を実行して作成したスタート画面のレイアウト ファイルで、マークアップ文字をエスケープ文字に置き換えて、ファイルを保存します。 (手動で文字を置換するか、またはオンライン ツールを使用できます。)
Export-StartLayout によって生成されたレイアウト ファイルの例:
<LayoutModificationTemplate Version="1" xmlns="https://schemas.microsoft.com/Start/2014/LayoutModification"> <DefaultLayoutOverride> <StartLayoutCollection> <defaultlayout:StartLayout GroupCellWidth="6" xmlns:defaultlayout="https://schemas.microsoft.com/Start/2014/FullDefaultLayout"> <start:Group Name="Life at a glance" xmlns:start="https://schemas.microsoft.com/Start/2014/StartLayout"> <start:Tile Size="2x2" Column="0" Row="0" AppUserModelID="Microsoft.MicrosoftEdge_8wekyb3d8bbwe!MicrosoftEdge" /> <start:Tile Size="2x2" Column="4" Row="0" AppUserModelID="Microsoft.Windows.Cortana_cw5n1h2txyewy!CortanaUI" /> <start:Tile Size="2x2" Column="2" Row="0" AppUserModelID="Microsoft.BingWeather_8wekyb3d8bbwe!App" /> </start:Group> </defaultlayout:StartLayout> </StartLayoutCollection> </DefaultLayoutOverride> </LayoutModificationTemplate>
同じレイアウト ファイルで、マークアップ文字をエスケープ文字に置換した場合の例:
<wdcml:p xmlns:wdcml="https://microsoft.com/wdcml">Example of a layout file produced by Export-StartLayout:</wdcml:p><wdcml:snippet xmlns:wdcml="https://microsoft.com/wdcml"><![CDATA[<LayoutModificationTemplate Version="1" xmlns="https://schemas.microsoft.com/Start/2014/LayoutModification"> <DefaultLayoutOverride> <StartLayoutCollection> <defaultlayout:StartLayout GroupCellWidth="6" xmlns:defaultlayout="https://schemas.microsoft.com/Start/2014/FullDefaultLayout"> <start:Group Name="Life at a glance" xmlns:start="https://schemas.microsoft.com/Start/2014/StartLayout"> <start:Tile Size="2x2" Column="0" Row="0" AppUserModelID="Microsoft.MicrosoftEdge_8wekyb3d8bbwe!MicrosoftEdge" /> <start:Tile Size="2x2" Column="4" Row="0" AppUserModelID="Microsoft.Windows.Cortana_cw5n1h2txyewy!CortanaUI" /> <start:Tile Size="2x2" Column="2" Row="0" AppUserModelID="Microsoft.BingWeather_8wekyb3d8bbwe!App" /> </start:Group> </defaultlayout:StartLayout> </StartLayoutCollection> </DefaultLayoutOverride> </LayoutModificationTemplate>]]></wdcml:snippet>
Microsoft Intune 管理者コンソールで、[ポリシー]、[ポリシーの追加] (Add Policy) の順にクリックします。
[Windows] で、[カスタム構成 (Windows 10 デスクトップおよびモバイル以降)] (Custom Configuration (Windows 10 Desktop and Mobile and later)) ポリシーを選択します。
ポリシーの名前 (必須) と説明 (オプション) を入力します。
[OMA-URI の設定] (OMA-URI Settings) セクションの [追加] をクリックします。
[OMA URI の設定の追加と編集] (Add or Edit OMA-URI Setting) で、次の情報を入力します。
項目 情報 設定名 設定一覧で識別しやすくするために、OMA URI 設定の一意の名前を入力します。 設定の説明 場所を指定するために役立つ、設定と関連するその他の情報の概要を示す説明を提供します。 データ型 文字列型 OMA-URI (大文字と小文字を区別します) ./User/Vendor/MSFT/Policy/Config/Start/StartLayout 値 作成したスタート画面のレイアウトの .xml ファイルへのパスです。 [OK] をクリックして設定を保存し、[ポリシーの作成] ページに戻ります。
[ポリシーの保存] (Save Policy) をクリックします。
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