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Excel Web クエリの管理

Office リソース キット/ワークグループ テクノロジ/Web からデータを取り出す

Microsoft Excel 2002 では、Web に接続し、そのページにあるデータをシートに取り込むことができます。ページの構造やクエリ ファイルの作成方法などを理解する必要はありません。必要なデータをクリックするだけで簡単に取り込めます。また、取り込んだ後はシート上でメニューを選択するだけで、Web からデータを取り込んで更新できます。Excel ブックを開くときに自動的に更新されるように設定したり、一定間隔で更新されるように設定したりすることも可能です。たとえば、金融関係の Web サイトのデータを選択して株式市場の動きを追ったり、社内の Web サイトにある売り上げ統計値をチェックしたりできます。

Web クエリを作成するには、Excel で[データ] - [外部データの取り込み] - [新しい Web クエリ] をクリックします。ダイアログボックスが表示され、そこに Internet Explorer ホームページが表示されます。そのページで領域を選択してインポートするか、別のページに切り替えてデータをインポートします。

Excel 2002 を Internet Explorer 4.0 以上と組み合わせて使用すれば、Web ページから直接 Web クエリを作成できます。Internet Explorer のツールバーに追加された [ Microsoft Excel で編集] を選択するか、Web ページ上で右クリックしてショートカット メニューから [ Microsoft Excel にエクスポート] を選択すると、Web ページの一部や Web ページ全体を Excel にエクスポートできます。これらのコマンドを選択すると Excel が起動し、新しいブックが作成されて、クリックしたデータが自動的に取り込まれます。

Web クエリの既定のホームページを変更する

Web クエリの既定のページとして使用する Web ページを指定できます。たとえば、社内のマーケティング チームが自分たちの統計情報を知るためにイントラネット上の特定のページを参照する場合には、Web クエリのホームページをその統計情報のページに設定しておきます。そうすれば、新しいクエリを作成しようとするたびに統計情報のページに移動するという手間を省くことができます。Web クエリの既定のホームページは、システム ポリシーを設定するか、新しいレジストリ キーを作成することによって変更できます。

既定のホームページを指定するには、次のシステム ポリシーを選択して [ Web Query dialog home page ] ボックスにその URL を入力してください。

¥Microsoft Office¥Shared paths¥Web Query dialog home page

システム ポリシーを使用してユーザー オプションを制御する方法については、「システムポリシーの使用」 を参照してください。

レジストリで既定のホームページを指定するには、次のレジストリエントリを文字列型で追加し、値としてホームページの URL を入力します。

HKEY_CURRENT_USER¥Software¥Microsoft¥Office¥10.0¥Excel¥Options¥WebQueryHomePage

Web クエリコマンドを無効にする

ユーザーがこの機能を使用できないようにする場合は、Excel で [データ] メニューの [新しい Web クエリ] コマンドを使用不可にすることができます。コマンドを使用不可にするには、次のシステム ポリシーを使用します。

¥Microsoft Excel 2002¥Disable items in user interface¥Custom¥Disable command bar buttons and menu items

[新しい Web クエリ] コマンドと [新しい Web クエリ] ボタンを使用不可にするため、使用不可にしたいコントロール ID を入力します。システムポリシーの使用方法と、各コマンドのコントロール ID については、「高度なポリシーの処理」 を参照してください。

Internet Explorer の [ Microsoft Excel にエクスポート] 機能を使用不可にする

ユーザーが Internet Explorer から Web クエリを開始できないようにしたい場合は、レジストリから次のキーを削除してメニュー項目を使用不可にする必要があります。

HKEY_CURRENT_USER¥Software¥Microsoft¥Internet Explorer¥MenuExt¥Export to Microsoft Excel

   Office XP のカスタム インストール ウィザードを使用すれば、インストール時にレジストリキーを削除できます。Office XP のインストール時に [ Microsoft Excel にエクスポート] コマンドを削除したい場合は、カスタム インストール ウィザードで該当するレジストリキーを削除してください。カスタム インストール ウィザードの使用方法については、「ユーザー定義設定のカスタマイズ」 を参照してください。

Web クエリのリダイレクト

Excel 2002 では、別の場所からデータを取り出す特定の HTML ページへの Web クエリを作成できます。たとえば、HTML ページに株価情報の表が含まれている場合、そのデータが別のデータ ソースからの引用であっても、その表のデータを Web クエリとして使用できます。また、プロジェクト状況を要約した SharePoint™ チーム Web サイトを指定する場合、マスタとなる状況リストからデータを引用する Web クエリを作成できます。

このリダイレクト処理には 2 つの利点があります。第 1 の利点として、取り込む HTML Web ページでは、分析用に最適化されたデータ (たとえば XML 形式) を表示用の形式に設定できます。第 2 の利点として、データを HTML で表示すると複数のページにわたることがありますが (たとえば一度に 20 ページ分のデータ)、Web クエリはデータの全体にリダイレクトできます。

しかし、このデータのリダイレクトには潜在的な問題もあります。たとえば、ユーザーが要約データのページへの Web クエリを作成しても、そのデータが実際にはどこから来たものであるかを Web クエリでは認識していません。この場合、データはそのクエリで正しく更新されない可能性があります。

Excel 2002 では、元のデータがどこにあるかを示すための新しい属性が追加されました。この属性は、 TABLEPREXMPLISTINGPLAINTEXT タグで使用できます。Web ページの作成者は、このリダイレクト属性 o:WebQuerySourceHRefを使用することにより、データ ストリームの URL を指定できます。それによって、Web クエリを元のソース データにリンクできるようになります。データ ストリームとして、さまざまな Web クエリデータ型 (HTML、テキスト、XML、Exchange 2000 など) がサポートされます。この属性を使用するとき、内容を更新した時点で正しいデータを取得できるかどうかを心配する必要はありません。Web クエリはデータソースがどこであるかを認識しており、そのソースから直接更新できます。

HTML で Web クエリ リダイレクトを作成する

SharePoint Team Services に基づいて Web サイトにリストを作成すると、このリダイレクト属性の利点を自動的に活用することになり、作成する Web サイトにこの属性が組み込まれます。Web の作成者は、単に HTML の開始タグに Excel の名前空間宣言を含め、TABLE の開始タグに o:WebQuerySourceHRef属性を追加するだけです。たとえば、HTML の開始タグは次のようになります。

<HTML xmlns:o="urn:schemas-microsoft-com:office:office">

さらに、TABLEの開始タグは次のようになります。値は Web クエリに対して有効なデータ ストリーム (HTML、XML 、テキスト、Exchange データなど) を返す URL です。

<TABLE ... o:WebQuerySourceHRef="http://...>

Web クエリのリダイレクトを無効にする

ユーザーは、[ Web クエリオプション] ダイアログ ボックスのオプションを使用することによって、自分で Web クエリのリダイレクトを無効にできます。

[ Web クエリオプション] ダイアログ ボックスで Web クエリリダイレクトを無効にするには
  1. Excel 上でWeb クエリの範囲内を右クリックし、ショートカット メニューから [クエリの編集] をクリックします。
  2. [ Web クエリの編集] ダイアログ ボックスで [オプション] をクリックします。
  3. [ほかのインポートの設定] で [ Web クエリのリダイレクトを無効にする] チェック ボックスをオンにします。