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Communicator 2007 R2 でのカスタム タブの構成

トピックの最終更新日: 2009-05-13

Communicator 2007 R2 では、カスタム タブを Office Communicator および Communicator Web Access クライアントに表示できるようにする新しい <client> 属性に対応するために、状態に応じたカスタム タブの構成手順が少し変更されています。Communicator 2007 R2 では、カスタム タブを連絡先カードに追加することもできます。カスタム タブは他のクライアント (Office Communications Server 2007 R2 Attendant など) には表示されません。このトピックでは、状態に応じたタブの構成について詳しく説明します。

Dd425110.note(ja-jp,office.13).gif注:
<client> 属性では Communicator Web Access のみ指定できます。現在、この属性では他のクライアントはサポートされていません。Office Communicator と Communicator Web Access の両方に対してカスタム タブを構成する場合は、必ず、両方のクライアントの機能をテストして予想どおりに動作することを確認してください。

状態に応じたカスタム タブの構成

Office Communicator 2007 R2 ユーザー インターフェイスは、Web ベースのコンテンツのページを [Office Communicator] ウィンドウに追加することで拡張できます。これらのページは [連絡先リスト] の直下のウィンドウに表示され、ユーザーはウィンドウ下部のタブをクリックしてページ間を切り替えます。タブを連絡先カードに追加すると、そのタブは連絡先カードの下部に表示されます。タブをクリックすると、ブラウザ ウィンドウが開き、定義されたページが表示されます。

カスタム タブには非常に便利な機能があります。カスタム タブを使用すると、Office Communicator で、現在のユーザーの URI を、[Office Communicator] ウィンドウで定義されたタブに渡したり、連絡先カードに表示されている連絡先の URI を、連絡先カードで定義されたタブに渡したりすることができます。

Office Communicator でカスタム タブを表示するプロセスは、次のステップで構成されています。

  • カスタム タブに読み込むコンテンツを作成する。Communicator から、およびカスタム タブを表示する必要のある他のクライアントからアクセスできるネットワーク上の場所にコンテンツを保存します。コンテンツには、静的な Web ページを使用することも、HTML、JavaScript、ActiveX コントロール、ポップアップ ウィンドウなどを含む Web アプリケーションを使用することもできます。
  • Office Communicator 用のカスタム タブの構成に使用される XML ファイルを作成および構成する。この XML ファイルの形式は、カスタム タブを Communicator Web Access クライアントにも表示するかどうかを指定する、新しい <client> 属性を含むことができるように変更されました。
  • タブ定義ファイルの場所を示す \Software\Policies\Microsoft\Communicator レジストリ ハイブのレジストリ エントリを定義する。
  • タブのポータブル ネットワーク グラフィックス (PNG) 形式のグラフィックを作成する。16 ピクセル (高さ) x 16 (幅) ピクセルまでのグラフィックス、または 32 ピクセル (高さ) x 32 (幅) ピクセルを作成できます。

ここでは、カスタム タブの構成に使用される XML ファイルの作成および構成に関する更新された情報を提供します。他の手順は変更されていません。他の手順の詳細については、Office Communications Server 2007 TechNet ライブラリ(英語) にある『Microsoft Office Communications Server 2007 展開ガイド』(英語) を参照してください。

カスタム タブ定義ファイルの作成

Office Communicator 2007 R2 では、XML タブ定義ファイルを使用して表示されるタブと各タブのメイン ページのアドレスを定義します。このタブ定義ファイルは、次の形式になります。

<?xml version="1.0" ?>
<tabdata>
<tab>
   <image>http://site/image.png</image>
   <name>タブのタイトル</name>
   <tooltip>ヒントのテキスト</tooltip>
   <contenturl> http://site/content</contenturl>
   <userid>true</userid>
   <contactid>true</contactid>
   <accessibility>inside</accessibility>
   <client>
      <communicatorWebAccess>true</communicatorWebAccess>
   </client>
 </tab>
</tabdata>

カスタム タブ定義ファイルの XML 要素

XML 要素 説明 必須要素

!ELEMENT tabdata tab*

0 個以上のタブ要素を含みます。タブ要素の最大数は 32 です。

任意

!ELEMENT tab (image, name, tooltip, contenturl, userid, contactid, accessibility, client)

image、name、tooltip、contenturl、userid、contactid、および accessibility 要素を含みます。

任意

!ELEMENT image %URI

タブ イメージ アイコンの URL を提供します。イメージは PNG 形式であることが必要です。

任意

!ELEMENT name (#PCDATA)

XML ノードのフレンドリ名を指定します。ユーザー インターフェイスには表示されません。

必須

!ELEMENT tooltip (#PCDATA)

タブ上にマウスが一時停止したときにヒントのテキストを表示します。

任意

!ELEMENT contenturl %URI

ユーザーがタブを選択したときに表示されるページの URI を指定します。ファイルは、イントラネットまたはインターネット上のセキュリティで保護されたサイトや信頼されたサイトに存在する必要があります。リンクは https:// の形式 (推奨) または http:// か file:/// の形式であることが必要です。

必須

!ELEMENT userid ("true" | "false")

ユーザーのセッション開始プロトコル (SIP) アカウント ID 情報を Communicator でタブ URL に渡すかどうかを指定します。既定値は "false" です。

任意

!ELEMENT contactid ("true" | "false")

連絡先カードにタブを表示するかどうかを指定します。contactid を指定せずに、または contactid=false を指定して定義されたタブは、Communicator ウィンドウにのみ表示されます。contactid=true を指定して定義されたタブは連絡先カードに表示され、選択した連絡先が、定義されたページに渡されます。既定値は "false" です。

任意

!ELEMENT accessibility ("inside" | "outside" | "both")

ユーザーがエンタープライズ内部、エンタープライズ外部、または両方からログインする際に、URL を表示する必要があるかどうかを指定します。Communicator 2007 R2 では、ユーザーが会社外部からログインしたときにイントラネット ページを表示しないために "ページが見つからない" エラーになることから、この設定が用意されています。

任意

!ELEMENT client (communicatorWebAccess)

Office Communicator 以外にタブを表示するクライアントを指定します。

任意

!ELEMENT communicatorWebAccess ("true" | "false")

Communicator Web Access クライアントにタブを表示するように指定します。

任意

Dd425110.note(ja-jp,office.13).gif注:
タブ アイコンは PNG (ポータブル ネットワーク グラフィックス) 形式であることが必要です。PNG ファイルが見つからない、または正しい形式でない場合、Communicator では既定のアイコンが表示されます。
タブ コンテンツを格納する HTML ファイルは、ネットワーク上の信頼された場所に存在する必要があります。XML および PNG ファイルは HTML ファイルと同じ場所、またはネットワーク サーバーやローカル コンピュータに保存できます。次に例を示します。
  • file:///\\contonso-it\oc\tabs.xml
  • file:///c:/myTab/tabs.xml

タブ定義ファイルの例

次の例に、2 つのタブがあるタブ定義ファイルを示します。

<?xml version="1.0" ?>
<tabdata>
<tab>
   <image>http://site/image.png</image>
   <name>タブのタイトル</name>
   <tooltip>ヒントのテキスト</tooltip>
   <contenturl> http://site/content</contenturl>
   <userid>true</userid>
   <contactid>true</contactid>
   <accessibility>inside</accessibility>
   <client>
      <communicatorWebAccess>true</communicatorWebAccess>
   </client>
 </tab>
</tabdata>
Dd425110.note(ja-jp,office.13).gif注:
1 つの XML ファイルを使用して、クライアント上に最大 32 個のタブを構成することができます。ただし、低解像度の画面を使用しているクライアント コンピュータ上で多数のタブを表示させると、ユーザーによる管理が困難になるため、注意が必要です。