Communicator Web Access の DNS レコードの構成
トピックの最終更新日: 2009-01-23
Communicator Web Access (2007 R2 リリース) は、ほとんどのネットワーク対応アプリケーションと同様に、ドメイン ネーム システム (DNS) レコードを使用して、URL (https://im.contoso.com など) をコンピュータ (場合によってはコンピュータ プール) にマップします。Communicator Web Access をサポートするには、次の 2 種類の DNS レコードを作成する必要があります。
- ホスト名レコード (A レコードまたは AAAA レコードとも呼ばれます)。ホスト名レコードは、コンピュータの完全修飾ドメイン名 (FQDN) (im.contoso.com など) を IP アドレスにマップします。
- 正規名 (CNAME) レコード。CNAME レコードを使用すると、複数の方法で同じコンピュータ (および同じ IP アドレス) を参照できます。そのため、as.im.contoso.com、download.im.contoso.com、および im.contoso.com すべてで、同じ物理コンピュータを参照することができます。
作成する必要があるレコードは、Communicator Web Access をどのように展開しているかによって異なります。通常、常に必要なのは、展開している各コンピュータまたは各ロード バランサのホスト レコードです。さらに、デスクトップ共有をサポートするためには、as と download という名前の CNAME レコードを作成する必要があります。
いくつかの一般的な Communicator Web Access シナリオとそれらのシナリオで必要な DNS レコードを次に示します。
Communicator Web Access の URL とコンピュータの完全修飾ドメイン名が同じである場合
場合によっては、Communicator Web Access コンピュータが 1 台しかないことがあります (サーバー名が im で、完全修飾ドメイン名 (FQDN) が im.contoso.com であるサーバーなど)。Communicator Web Access へのアクセスに https://im.contoso.com という URL を使用する場合、それは Communicator Web Access の URL とコンピュータの完全修飾ドメイン名が同じであることを意味します。
このシナリオでは、次の DNS レコードを作成する必要があります。
- Communicator Web Access の URL のホスト名レコード (im.contoso.com)
- CNAME レコード (download.im.contoso.com)
- CNAME レコード (as.im.contoso.com)
Communicator Web Access の URL とコンピュータの完全修飾ドメイン名が異なる場合
多くの場合、Communicator Web Access の URL と Communicator Web Access コンピュータの完全修飾ドメイン名 (FQDN) は一致しません。たとえば、コンピュータの名前が cwaserver.contoso.com であっても、Communicator Web Access の URL を https://im.contoso.com にするとします。このような場合は、im.contoso.com を cwaserver.contoso.com にマップする追加の CNAME レコードを作成する必要があります。
このシナリオでは、次の DNS レコードを作成する必要があります。
- 目的の URL のホスト名レコード (im.contoso.com)
- CNAME レコード (download.im.contoso.com)
- CNAME レコード (as.im.contoso.com)
as レコードと download レコードは、サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) ではなく、Communicator Web Access の URL を参照する必要があります。
ロード バランサ機器を使用している場合
ロード バランサ機器を使用している場合、CNAME レコード (as と download) は、個々の Communicator Web Access サーバーの IP アドレスではなく、ロード バランサの IP アドレスを参照する必要があります。この場合は、ロード バランサのホスト名レコードも作成する必要があります。
このシナリオでは、次の DNS レコードを作成する必要があります。
- 目的の URL のホスト名レコード (im.contoso.com)
- CNAME レコード (download.im.contoso.com)
- CNAME レコード (as.im.contoso.com)
CNAME レコードはすべて、いずれかのコンピュータの IP アドレスではなく、ロード バランサの IP アドレスを参照する必要があります。
リバース プロキシ サーバーを使用している場合
リバース プロキシ サーバーを使用して、外部トラフィックおよびログオンを処理する場合も、同様の方法が必要です。この場合は、CNAME レコードが、リバース プロキシ サーバーの IP アドレスを参照する必要があります。このサーバーのホスト名レコードも作成する必要があります。
このシナリオでは、次の DNS レコードを作成する必要があります。
- 目的の URL のホスト名レコード (im.contoso.com)
- CNAME レコード (download.im.contoso.com)
- CNAME レコード (as.im.contoso.com)
CNAME レコードはすべて、いずれかのコンピュータではなく、リバース プロキシ サーバーを参照する必要があります。リバース プロキシ サーバーを参照する DNS レコードはすべて、公開されている DNS サーバーに格納されている必要があります。