検索および処理の概要
検索および処理操作では、Microsoft Office SharePoint Server 2007 を使用して検索クエリを実行し、クエリによって返された各リスト項目に対して特定のユーザー設定のアクションを実行できます。たとえば、特定のドキュメント メタデータに基づいて、特定のドキュメントのセットを識別し、これらのドキュメントをレコード リポジトリに移動することが必要になる場合があります。
さらに、検索および処理操作の結果を含む電子メール メッセージを受け取るユーザーのリストを指定できます。
注意
検索および処理の結果は、標準の Windows SharePoint Services 3.0 メカニズムを使用して電子メールで送信されます。送信する検索および処理の結果に対して、適切な Windows SharePoint Services 3.0 電子メール設定を構成する必要があります。詳細については、「Windows SharePoint Services 3.0 の全般的な参照情報」を参照してください。
検索および処理操作は、プログラム的にのみ実行できます。
Office SharePoint Server 2007 の検索および処理機能は、Microsoft.Office.RecordsManagement.SearchAndProcess 名前空間を通じて公開されます。この名前空間には次のインターフェイスとクラスが含まれています。
IProcess インターフェイス。検索および処理操作の一部として項目を処理するために作成する各アセンブリは、このインターフェイスを実装する必要があります。
SearchAndProcessItem クラス。このクラスは、実行する検索および処理操作を表し、操作を初期化するメソッドを含みます。
検索および処理操作を実行する
Office SharePoint Server 2007 が検索および処理操作を実行する手順を以下に要約して説明します。
リスト項目をカスタム処理するためのアセンブリの作成方法など、検索および処理操作を作成する方法の詳細については、「検索と処理の開発プロセス」を参照してください。
注意
このディスカッションは、開発者が、検索クエリによって返されたリスト項目でカスタム処理を実行するためのアセンブリを既に作成してあることを前提としています。
ユーザーは、実行する検索および処理操作を表すオブジェクトをプログラム的に構築します。このオブジェクトには、使用する検索クエリを指定するプロパティ、項目を処理するために呼び出すアセンブリ クラス、および結果を通知するユーザーが含まれます。次に、ユーザーは Office SharePoint Server 2007 マスタ タイマ ジョブに検索および処理操作をプログラム的に追加します。
検索および処理操作は、1 回だけの非同期タイマ ジョブとして作成されます。操作は、検索クエリを実行し、一致するリスト項目の戻り値のセットを生成します。検索クエリは、指定したサイトに登録された検索プロバイダを使用して、操作を作成したユーザーの資格情報を使用して実行されます。
操作は、戻り値のセットを含むリスト項目とドキュメントのリストを生成します。リスト項目ではない検索結果 (サイトなど) は、このリストには含まれず、処理されません。
操作は、返された項目リスト内の各リスト項目に指定されたアセンブリ クラスを呼び出します。アセンブリ クラスは、リスト項目を個別に処理し、処理が正常に完了したかどうかを示す状態を返します。アセンブリ クラスは、処理する各リスト項目に対して詳細な処理情報を返すこともできます。
検索および処理操作が検索の戻り値のセット内のすべての項目に対してアセンブリ クラスを呼び出すと、Office SharePoint Server 2007 は、戻り値のセット内の各リスト項目に対する詳細な処理結果を含む結果のレポートを生成します。次に、指定されたユーザーに対して、このレポートを含む電子メール メッセージを送信します。
検索および処理操作のレポートを作成する
Office SharePoint Server 2007 が電子メール メッセージで送信するレポートのヘッダー セクションには、次の情報が含まれています。
検索および処理操作の名前
使用した検索クエリ
操作が作成され、完了した時間
処理した項目の数
詳細セクションには、処理された各項目と結果が記載された表が含まれています。次の情報が表示されます。
項目自体にリンクするように書式設定された項目タイトル
処理が正常に完了したかどうかを示す情報
処理アセンブリによって返された処理に関する詳細情報