機能アップグレードの概要

最終更新日: 2010年7月9日

適用対象: SharePoint Foundation 2010

Microsoft SharePoint Foundation では、すべての機能にバージョン番号があります。この番号は、対応する Feature.xml ファイルに指定されています。指定された範囲で機能をアクティブ化すると、その機能のバージョンに関連付けられた機能インスタンスが作成されます。SharePoint Foundation の機能のバージョン管理を使用すると、機能とそれに関連付けられたインスタンスを簡単に追跡できます。その後、機能の新しいバージョンを展開すると、SharePoint Foundation は、関連付けられた機能インスタンスのバージョン番号が、現在の Feature.xml ファイルに指定された新しいバージョン番号よりも低いため、そのインスタンスでもアップグレードが必要であることを検出します。

注意

機能アップグレードは、展開中に機能 XML を検証しない高度な展開オプションなため、機能ファイルを、ソリューション展開ファイルまたはソリューション更新ファイルとは別の FEATURES フォルダーに配置しないでください。

機能アップグレードを実行すると、新しい Feature.xml ファイルに指定されたアップグレード操作に従って、アップグレードする必要のある機能インスタンスもアップグレードされます。SharePoint Foundation は、SPWebApplication や SPSite、最上位オブジェクトに適用できる新しい QueryFeatures メソッドを使用して、アップグレードする必要のある機能インスタンスをそのバージョン番号に基づいて決定します。新しい Feature.xml ファイルには、特定の機能インスタンスを以前のバージョンから最新のバージョンにアップグレードするために必要なアップグレード操作を指定するために使用できるセクションがあります。アップグレード インフラストラクチャは、アップグレードが必要な一連の機能インスタンスに対するクエリを実行し、次に、それらの各機能インスタンスをアップグレードします。この処理には、宣言型のアップグレード操作およびカスタム アップグレード コードを含めることができます。SharePoint Foundation では、機能インスタンスごとにバージョン番号が追跡されます。

機能は、サーバー ファーム レベル、Web アプリケーション レベル、サイト コレクション、特定の Web サイトの順にアップグレードされます。Web サイト レベルでは、機能インスタンスは、最初にルート Web サイトでアップグレードされ、次に、子 Web サイトの階層を下方向に向かってアップグレードされます。機能は依存の順序に基づいてアップグレードされます。つまり、依存関係にある機能は、その機能が依存する機能の後にアップグレードされます。

アップグレード中にエラーが発生した場合、その特定の機能インスタンスのアップグレードが停止し、エラーが ULS ログと Upgrade.log ファイルに記録されます (通常は、ULS ログにエラーに関する詳細な情報が含まれます)。一方、その他の機能インスタンスについてはアップグレードが継続して実行されます。管理者は、初期アップグレードが完了してからプロセスを再起動するまでに、機能のアップグレードが失敗した原因となった問題を検出し、解決できます。その後、アップグレード プロセスを再度開始すると、SharePoint Foundation は、最初に失敗した機能に対してすべてのアップグレード操作を繰り返します。したがって、すべての機能と機能インスタンスに対してアップグレード プロセスを正常に完了することができます。

注意

機能アップグレードは、ファーム管理者の資格情報で実行されます。