トレースおよびイベント ログ重要度レベル

最終更新日: 2015年3月9日

適用対象: SharePoint Foundation 2010

統合ログ システム (ULS) API を使用してイベントまたはトレース ログを定義する場合は、ULS レベルの値を指定する必要があります。これはイベントまたはトレースの重要度を示す設定で、調整の目的でも使用され、繰り返し情報でログ ファイルがあふれないようにします。次のガイドラインを使用して、自分のシナリオに適したレベルを確認してください。

イベント レベルのガイドライン

Manifest.xml ファイルでイベントを定義するときは、適切な重要度レベルを選択することが重要です。イベントの重要度レベルは、Windows イベント ログに表示され、管理者が使用します。また、管理者ツールによって登録され、イベントの重要性を示します。適切な重要度レベルを選択することが、コンポーネントまたはシステムの正常性および監視設計には重要です。

イベント マニフェスト スキーマの詳細については、「Event Schema (英語)」を参照してください。

ULS レベル名

レベル ID

イベント ログでの表示

説明

Critical Error

30

重大

システム管理者がすぐに対処する必要があるイベント。一般的には、システムまたはアプリケーションなど、グローバル (システム全体) レベルで指定されます。また、アプリケーションまたはシステムが、失敗あるいは停止したことを示すこともできます。

Error

40

エラー

問題を示すイベント。ただし、このカテゴリのイベントはすぐに対処する必要はありません。

Warning

50

警告

潜在的な問題について事前に警告するイベント。実際のエラーに対する応答ではありませんが、コンポーネントまたはアプリケーションが理想的な状態ではないこと、また、さらなるアクションを実行すると重大なエラーにつながる可能性があることを警告します。

Information

80

情報

重大ではない情報を管理者に提供するイベント。"参考までに" というメモと同様の役割を果たします。

Verbose

100

情報

進行状況または成功のメッセージなど、状態に関する詳細情報です。

トレース レベルのガイドライン

ULS API を使用してトレース ログを書き込む場合は、重要度レベルを指定する必要があります。重要度レベルは ULS トレース ログに表示され、通常、レポート作成またはフィルター処理ツールによって使用されます。この理由から、適切なレベルを選択することが重要です。

ULS レベル名

レベル ID

説明

Unexpected

10

アサート (特定の時点で状態が true であるというコード内の仮定) と似ています。このメッセージは、論理チェックに失敗したこと、つまり非定型の状態であることを示すか、または予期しないエラー コードを返します。一般的には、調査および修正が必要なコード バグを表します。

Monitorable

15

問題を表すトレース。ただし、すぐに調査する必要はありません。時間をかけてデータを収集および分析し、問題を見つけることを目的としています。

High

20

一般的な機能の詳細。環境内で発生する優先度の高いイベントです。例としては、グローバル構成変更、サービスの開始と停止、タイマー ジョブの完了などがあります。

Medium

50

サポートまたはテスト チームがカスタマーまたは環境の問題をデバッグする際に役立ちます。新しいリストの作成、ページの変更など、個別の機能が成功したか失敗したかを示すメッセージが含まれることがあります。

Verbose

100

主に開発者が低レベルのコード エラーをデバッグするときに便利です。一般的に、ソース コードまたはシンボルにアクセスできない環境では役に立ちません。常には有効にしておく必要がないほとんどのイベント トレースを、Verbose レベルに設定することをお勧めします。

VerboseEx

200

頻繁に発生する可能性があるトレース、特にすべてのデバッグ シナリオで必要とするわけではない情報に対して使用すると有効です。VerboseEx 設定を使用する状況の例としては、メソッド開始および終了イベント、ループ内のトレース、チーム外の開発者には有用ではないリレー情報などがあります。