管理コンテンツの設定を作成する方法
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2007-10-15
ここでは、Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェルを使用して、Microsoft Exchange Server 2007 で管理コンテンツの設定を作成する方法について説明します。管理フォルダに適用する管理コンテンツの設定は、ユーザーのメールボックスにあるアイテムのライフ サイクルを制御します。ライフ サイクルは、次の 2 つの方法で制御します。
- コンテンツの保存期間を制御し、不要になったコンテンツを削除する方法。
- 管理フォルダ アシスタントを実行したときに、メールボックス外にある個別の格納場所に、重要なコンテンツをジャーナリング (コピー) する方法。これは、別の Exchange メールボックスを含め、SMTP (簡易メール転送プロトコル) 電子メール アドレスがある任意の場所に対して実行できます。アイテムはジャーナル処理を行うと、ユーザーがそのアイテムをどのように分類したかを示すラベルが付けられます。
たとえば、60 日より古いメールボックス コンテンツは、ユーザーの受信トレイから削除し、"クリーンアップ確認" という名前 (またはユーザーが指定する任意の名前) の管理されたカスタム フォルダに入れる必要があることを指定する管理コンテンツの設定を作成できます。
開始する前に
次の手順を実行するには、使用するアカウントに以下が委任されている必要があります。
- Exchange 組織管理者の役割
Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
また、このトピックの手順を実行する場合は、事前に以下の点を確認してください。
- 管理コンテンツの設定の作成対象となる管理フォルダが少なくとも 1 つ必要です。詳細については、「管理フォルダを作成する方法」を参照してください。
- "メールボックス全体" という名前の特別なフォルダに適用される管理コンテンツの設定は、管理されたカスタム フォルダではなく、管理フォルダ メールボックス ポリシーによってユーザーのメールボックスにリンクされている管理された既定フォルダではない、ユーザーのメールボックス内にあるすべてのフォルダに適用されます。たとえば、Active Directory ディレクトリ サービス内に、受信トレイに適用される管理された既定フォルダが存在するが、そのオブジェクトが管理フォルダ メールボックス ポリシーによってメールボックスにリンクされていない場合、"メールボックス全体" ポリシーは受信トレイに適用されます。管理されたカスタム フォルダについては、"メールボックス全体" は適用されません。
- Exchange 管理コンソールで管理コンテンツの設定を適用できる既知のメッセージの種類 ([メールボックスのすべての内容] や [予定表アイテム] など) に加えて、Exchange 管理シェルの New-ManagedContentSettings コマンドレットの MessageClass パラメータを使用して、カスタム メッセージ クラスまたは IPM.NOTE.SMIME などの特定のメッセージ クラスを指定することができます。詳細については、「New-ManagedContentSettings」を参照してください。
手順
Exchange 管理コンソールを使用して新しい管理コンテンツの設定を作成するには、次の操作を行います。
Exchange 管理コンソールを起動します。
コンソール ツリーで、[組織の構成] を展開し、[メールボックス] をクリックします。
結果ウィンドウで、[管理された既定フォルダ] タブまたは [管理されたカスタム フォルダ] タブをクリックし、管理コンテンツの設定を作成する対象の管理フォルダを選択します。
操作ウィンドウで、[管理コンテンツの設定の新規作成] をクリックします。管理コンテンツの設定の新規作成ウィザードが表示されます。
[概要] ページの [Exchange 管理コンソールに表示する管理コンテンツの設定の名前] ボックスに、新しい設定の名前を入力します ("ボイス メールのコンテンツ設定" など)。
[メッセージの種類] ボックスで、管理コンテンツの設定を作成する対象となるメッセージの種類を選択できます。[すべてのアイテム] を選択すると、作成した管理コンテンツの設定は、別のコンテンツ設定を作成したメッセージの種類を除き、管理フォルダ内のすべてのアイテムに適用されます。
注 : 管理コンテンツの設定の新規作成ウィザードを繰り返し使用して、異なる種類のメッセージのために別のコンテンツ設定を追加作成できます。コンテンツ設定が複数ある場合は、常に特定の設定が、全般設定よりも優先されます。たとえば、[メールボックスのすべての内容] 用の設定と [ボイス メール] 用の設定がある場合、ボイス メールには [ボイス メール] のポリシーが適用されますが、その他すべてのアイテムには [メールボックスのすべての内容] のポリシーが適用されます。 (省略可能) メッセージの保存期間を設定するには、[保存期間 (日)] チェック ボックスをオンにします。以下のオプションがアクティブになります。
- [保存期間 (日)] チェック ボックスの右にあるボックスに、メッセージの有効期間が切れる日数を入力します。
- [保存期間の起点] ボックスの一覧で、次のいずれかのオプションを選択します。
[配信時、または予定表および定期的な仕事の終了日] メールの保存期間の起点はメールが配信されたときとします。予定表アイテムと定期的な仕事の保存期間の起点は、それらの終了日とします。
[アイテムがフォルダに移動されるとき] アイテムが受信トレイから、最終的な削除を行う前に確認するフォルダなどの別のフォルダに移動されるまで、有効期限のカウントダウンは開始されません。 - [保存が終了したときの処理] ボックスの一覧で、以下のいずれかのオプションを選択します。
[削除済みアイテム フォルダに移動する] メッセージは [削除済みアイテム] フォルダに自動的に移動されます。
[管理されたカスタム フォルダに移動する] メッセージは、[次の管理されたカスタム フォルダに移動する] ボックスで指定する管理されたカスタム フォルダに自動的に移動されます。
[削除して回復を許可する] メッセージは削除されますが、Microsoft Office Outlook 2007 の [削除済みアイテムの復元] を使用して回復することができます。メッセージの回復が可能なのは、回復可能な状態に維持されるようメッセージが構成されている場合のみであることに注意してください。
[完全に削除] メッセージは完全に削除され、ユーザーはメッセージを回復できません。
[保存期限経過としてマークする] メッセージは Outlook に淡色表示の取り消し線付きフォントで表示されますが、その他の処理は行われません。この有効期限アクションは、ユーザーがなんらかの処理を行うことを促すために使用されます。
[次へ] をクリックします。
[ジャーナル] ページで、[コピーの転送先] チェック ボックスをオンにすると、[概要] ページで選択したメッセージの種類については、アイテムのコピーが自動的に転送されます。
[参照] をクリックします。[受信者の選択] ダイアログ ボックスが表示されます。
選択したアイテムのコピーを自動的に受信する受信者を選択し、[OK] をクリックします。
(省略可能) ジャーナル処理されたメッセージに適用するラベルを入力します。
[メッセージ形式] ボックスの一覧で、メッセージの形式を選択します。以下のオプションがあります。
- [Outlook のメッセージ形式 (*.msg)] メッセージは、Outlook で一般的に使用される .msg ファイル形式で添付されます。
- [Exchange MAPI メッセージ形式 (TNEF)] メッセージは、Exchange 2007 で最も一般的に使用される形式 (Transport Neutral Encapsulation Format) で添付されます。
[次へ] をクリックします。
[管理コンテンツの設定の新規作成] ページに、適用した設定の概要が表示されます。
管理コンテンツの設定の新規作成ウィザードを完了する場合は、[新規作成] をクリックします。
[完了] ページで [終了] をクリックし、管理コンテンツの設定の新規作成ウィザードを終了します。新しい管理コンテンツの設定を表示するには、Exchange 管理コンソールの結果ウィンドウで、設定を適用した管理フォルダを展開します。作成した管理コンテンツの設定を編集するには、設定を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
Exchange 管理シェルを使用して新しい管理コンテンツの設定を作成するには、次の操作を行います。
次のコマンドを実行します。
注 : 次のコマンドは、一般的な管理コンテンツの設定を作成するために使用されるコマンドの例です。 New-ManagedContentSettings -FolderName Calendar -MessageClass Calendar -Name MyCalendarContentSettings -RetentionEnabled $true -RetentionAction MoveToDeletedItems -AgeLimitForRetention "30"
構文およびパラメータの詳細については、関連トピック「New-ManagedContentSettings」を参照してください。
詳細情報
メッセージング レコード管理 (MRM) の管理と展開の詳細については、以下のトピックを参照してください。
Exchange 管理シェルで、管理コンテンツの設定に対して ManagedContentSettings コマンドを使用する方法の詳細については、コマンド リファレンスの以下のトピックを参照してください。
- New-ManagedContentSettings
- Get-ManagedContentSettings
- Set-ManagedContentSettings
- Remove-ManagedContentSettings
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。