記憶域のトラック境界に Exchange 入出力 (I/O) を配置する方法
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2007-01-22
ここでは、Diskpart ツールを使用して、記憶域のトラック境界に Exchange 入出力 (I/O) を配置する方法について説明します。トラックあたりのセクタ数が 64 の物理ディスクの場合、Microsoft Windows では常にパーティションが 64 番目のセクタから始まるように作成されるため、基になる物理ディスクとの配置が失敗します。ディスクの配置を確実にするには、ディスク パーティション ツール Diskpart.exe を使用してください。Diskpart.exe は、Microsoft が Windows Server 2003 Service Pack 1 のサポート ツールで提供しているツールで、マスタ ブート レコード (MBR) 内の開始オフセットを明示的に設定することができます。開始オフセットを適切に設定すると、Exchange 入出力 (I/O) が記憶域のトラック境界に配置され、ディスクのパフォーマンスが向上します。Microsoft Exchange Server 2007 は 8 KB の入出力 (I/O) 操作の倍数でデータを書き込み、データベースへの入出力 (I/O) 操作は 8 KB ~ 1 MB になります。したがって、開始オフセットが 8 KB の倍数になるようにしてください。そうしないと、1 回の入出力 (I/O) 操作が 2 つのトラックにまたがるため、パフォーマンスが低下する可能性があります。
開始する前に
Diskpart ツールを使用すると、データが破壊される場合があります。ディスクに対して使用する場合、記憶域のトラック境界の配置処理中に、ディスク上のすべてのデータは消去されます。したがって、Diskpart を実行するディスクにデータが含まれている場合は、以下の手順を実行する前にディスクをバックアップしてください。
注 : |
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Diskpart は、ベーシック ディスクでのみ使用できます。Diskpart はダイナミック ディスクでは使用できません。Diskpart は、以前 Diskpar.exe に備わっていた機能を置き換えます。Diskpar および Diskpart は、ドライブがトラックあたりのセクタ数 64 として変換される場合にのみ使用する必要があります。 |
重要 : |
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現在、多くのベンダが、記憶域プラットフォームのセクタを整列させるための特定のツールとガイダンスを用意しています。Diskpart でセクタの配置を変更する前に、記憶域のベンダに確認してください。記憶域のベンダがこのタスクのためのツールや、記憶域プラットフォームのセクタを整列させるための特定のガイダンスを用意していない場合は、Diskpart を使用して記憶域ボリュームを適切に整列させることをお勧めします。 |
この手順を実行するには、使用するアカウントにローカルの Administrators グループのメンバシップが委任されている必要があります。
アクセス許可、役割の委任、および Exchange Server 2007 の管理に必要な権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
手順
Diskpart.exe を使用して記憶域のトラック境界に Exchange 入出力 (I/O) を配置するには、次の操作を行います。
配置するディスクが既に空 (未使用) の場合は、手順 3. に進みます。ディスクにデータが含まれている場合は、先に進む前にディスクをバックアップします。
ディスクのすべてのパーティションを削除します。
コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Diskpart.exe を実行します。
Diskpart のコマンド プロンプトで、「List Disk」と入力し、Enter キーを押します。配置するディスクが一覧に表示されない場合は、ディスクの管理スナップインを使用して、そのディスクが存在し、アクセス可能であることを確認してください。
Diskpart のコマンド プロンプトで、「Select Disk X」と入力します。ここで、X は List Disk コマンドの出力に表示されるディスクの番号です。Diskpart は、ディスク X が選択されたディスクであることを示すメッセージを返します。
Diskpart のコマンド プロンプトで、「Create Partition Primary Align=X」と入力します。ここで、X は記憶域のベンダによって推奨される値です。記憶域のベンダからの特定の推奨がない場合は、64 を使用することをお勧めします。
Diskpart のコマンド プロンプトで、「Assign Letter=<ドライブ文字>」と入力します。
ドライブ文字が割り当てられたら、「exit」と入力して Diskpart ツールを終了します。
ディスクの管理スナップインまたは Format コマンドを使用して、パーティションを NTFS フォーマットのパーティションとしてフォーマットします。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。