次の方法で共有


Test-MapiConnectivity

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2007-07-05

Test-MapiConnectivity コマンドレットを使用して、指定したメールボックスにログオンし、サーバーの機能を確認します。メールボックスを指定していない場合、このコマンドレットは指定したデータベース上の SystemMailbox にログオンします。

構文

Test-MAPIConnectivity [-ActiveDirectoryTimeout <Int32>] [-AllConnectionsTimeout <Int32>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-MonitoringContext <$true | $false>] [-PerConnectionTimeout <Int32>] [-Server <ServerIdParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

Test-MAPIConnectivity -Database <DatabaseIdParameter> [-ActiveDirectoryTimeout <Int32>] [-AllConnectionsTimeout <Int32>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-MonitoringContext <$true | $false>] [-PerConnectionTimeout <Int32>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

Test-MAPIConnectivity -Identity <MailboxIdParameter> [-ActiveDirectoryTimeout <Int32>] [-AllConnectionsTimeout <Int32>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-MonitoringContext <$true | $false>] [-PerConnectionTimeout <Int32>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

Test-MapiConnectivity コマンドレットを実行するには、使用するアカウントに次の権限が委任されている必要があります。

  • Exchange サーバー管理者の役割および対象サーバーのローカル Administrators グループ

アクセス許可、役割の委任、および Microsoft Exchange Server 2007 を管理するために必要な権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

サーバーの機能を検証するには、Test-MapiConnectivity コマンドレットを使用します。このコマンドレットは、指定したメールボックス、あるいは Identity パラメータを指定していない場合は、SystemMailbox にログオンし、受信トレイの項目の一覧を取得します。メールボックスにログオンすることで、クライアントがメールボックス サーバーに接続する際に使用する MAPI および LDAP の 2 つの重要なプロトコルがテストされます。認証時に、Test-MapiConnectivity コマンドレットは MAPI サーバー、Exchange ストア、およびディレクトリ サービス アクセス (DSAccess) が機能していることを間接的に検証します。

このコマンドレットは、ローカル コンピュータにログオンするときに使用したアカウントの資格情報を使用して、指定したメールボックスにログオンします。認証が成功したら、Test-MapiConnectivity コマンドレットはメールボックスにアクセスして、データベースが機能していることを検証します。メールボックスへの接続が成功したら、ログオンの試みが発生した時刻も判定されます。

このコマンドでは、DatabaseIdentity、および Server という 3 つのパラメータを使用できます。

  • Database パラメータは、データベース ID を受け取って、そのデータベースのシステム メールボックスにログオンできるかどうかをテストします。
  • Identity パラメータは、メールボックスの ID を受け取って、そのメールボックスにログオンできるかどうかをテストします。
  • Server パラメータは、サーバーの ID を受け取って、そのサーバーの各システム メールボックスにログオンできるかどうかをテストします。

パラメータ

パラメータ 必須かどうか 種類 説明

Database

必須

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.DatabaseIdParameter

Database パラメータには、接続テスト対象のシステム メールボックスが存在するデータベースを指定します。このパラメータまたは Identity パラメータを指定しなかった場合、このコマンドは指定したサーバー上の各データベースで SystemMailbox をテストします。Server パラメータを指定しなかった場合は、ローカル サーバーが対象になります。

Identity

必須

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.MailboxIdParameter

Identity パラメータには、テスト対象のメールボックスを指定します。次の値を使用できます。

  • GUID
  • 識別名 (DN)
  • ドメイン\アカウント
  • ユーザー プリンシパル名 (UPN)
  • 従来の Exchange DN
  • SMTP (簡易メール転送プロトコル) アドレス
  • エイリアス
  • このパラメータは、Get-Mailbox または Get-Recipient コマンドレットからのパイプライン入力を受け付けます。オブジェクトが Get-Mailbox コマンドレットまたは Get-Recipient コマンドレットからパイプされる場合、このパラメータは不要です。
  • このパラメータを指定しなかった場合、このコマンドレットは指定したデータベース上の SystemMailbox をテストします。

ActiveDirectoryTimeout

省略可能

System.Int32

ActiveDirectoryTimeout パラメータには、それぞれの Active Directory 操作が完了するために許容される秒数を指定します。この時間以内に操作が完了しなければ、タイムアウトになります。既定値は 15 秒です。

AllConnectionsTimeout

省略可能

System.Int32

ConnectionTimeout パラメータは、すべての接続が完了するために許容される秒数を指定します。この時間内に接続が完了しなければ、このコマンドレットはタイムアウトになります。接続に必要なすべての情報が Active Directory から収集されるまで、タイムアウトのカウントダウンは開始しません。既定値は 90 秒です。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するには、コマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータで値を指定する必要はありません。

DomainController

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

DomainController パラメータには、Active Directory ディレクトリ サービスへのアクセスに使用するドメイン コントローラを指定します。使用するドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用します。

MonitoringContext

省略可能

System.Boolean

MonitoringContext パラメータには、コマンドの結果に監視イベントとパフォーマンス カウンタを含めるかどうかを指定します。このパラメータに指定できる値は $true または $false の 2 つです。$true を指定する場合、結果には MAPI トランザクションに関する情報に加え、監視イベントとパフォーマンス カウンタが含まれます。

PerConnectionTimeout

省略可能

System.Int32

PerConnectionTimeout パラメータには、それぞれの接続が完了するために許容される秒数を指定します。この時間以内に接続が完了しなければタイムアウトになります。既定値は 10 秒です。

Server

省略可能

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.ServerIdParameter

Server パラメータには、MAPI 接続のテスト対象のサーバーを指定します。指定したサーバー上の各システム メールボックスに対する MAPI 接続がテストされます。

このパラメータを指定しない場合、ローカル サーバー上のメールボックスがテストされます。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータで値を指定する必要はありません。

入力の種類

戻り値の種類

エラー

エラー 説明

 

例外

例外 説明

 

最初の例は、Server01 というサーバーとの接続をテストします。

2 番目の例は、ドメイン名とユーザー名を指定して、メールボックスとの接続をテストします。

Test-MapiConnectivity -Server "Server01"
Test-MapiConnectivity -Identity "midwest\john"

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。