Retry-Queue

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2008-03-11

ハブ トランスポート サーバーの役割またはエッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで強制的にキューへの接続試行を行うには、Retry-Queue コマンドレットを使用します。

構文

Retry-Queue -Identity <QueueIdentity> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Resubmit <$true | $false>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

Retry-Queue -Filter <String> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Resubmit <$true | $false>] [-Server <ServerIdParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

この Retry-Queue コマンドレットは、状態が "再試行" であるキューを強制的に接続しようとします。可能な場合は、このコマンドによって次のホップへの接続が確立されます。接続がスケジュールされている場合は、このコマンドによってキューの次の再試行時刻が現在の時間にリセットされ、接続が試行されます。接続が確立できなかった場合は、新しい再試行時刻が設定されます。Resubmit パラメータを使用することにより、キューの内容がカテゴライザに再送信されるようにすることができます。このコマンドを使用すると、到達不能キュー内にあるメッセージの配信を再試行できますが、Resubmit パラメータを含める必要があります。

Resubmit パラメータを $false に設定すると、Retry-Queue コマンドレットによって新しい接続が強制的に試行されます。Resubmit パラメータを $false に設定すると、キュー内のメッセージがカテゴライザに再送信されます。

注 :
リモート キューの状態が "再試行" である場合にのみ、Resubmit パラメータを $true に設定できます。

Identity パラメータまたは Filter パラメータを使用する必要があります。Identity パラメータ セットと Filter パラメータ セットを同時に使用することはできません。リモート サーバーのキューを再試行するには、Identity パラメータの一部としてそのサーバー名を含めるか、または Server パラメータをフィルタ クエリと共に使用します。サーバーを指定しなかった場合、コマンドはローカル サーバーに対してのみ実行されます。

Retry-Queue コマンドレットを使用するには、使用するアカウントに次の権限が委任されている必要があります。

• Exchange サーバー管理者の役割および対象サーバーのローカル Administrators グループ

エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで Retry-Queue コマンドレットを実行するには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。

Microsoft Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ	必須かどうか	種類	説明
Filter	必須	System.String	Filter パラメータには、再試行するキューのプロパティ値の条件を指定する式が必要です。この式では、プロパティ名の後に比較演算子と値を指定します。次のキュー プロパティは、Filter パラメータの有効な条件です。 DeliveryType   トランスポートで定義された、このキューの配信の種類です。配信の種類は、以下のいずれかの値に設定する必要があります。 DNSConnectorDelivery NonSMTPGatewayDelivery SmartHostConnectorDelivery SmtpRelayWithinAdSitetoEdge MapiDelivery SmtpRelayWithinAdSite SmtpRelaytoRemoteAdSite SmtpRelaytoTiRg Undefined Unreachable Identity   Server\destination という形式でキュー ID を入力します。ここで destination は、リモート ドメイン、メールボックス サーバー、または永続キューの名前です。 LastError   キューに対して記録された最新のエラーを示す文字列です。 LastRetryTime   このキューに対して最後に接続が試行された時刻です。 MessageCount   このキュー内のアイテムの数です。 NextHopConnector   このキューの作成に使用されたコネクタの GUID です。 NextHopDomain   このキューの次のホップ ドメインです。リモート SMTP (簡易メール転送プロトコル) ドメイン、サーバー名、Active Directory サイトの名前、またはメッセージ データベース (MDB) 識別子として指定されます。 NextRetryTime   このキューに対して次に接続が試行される時刻です。 Status   このキューの状態です。キューの状態のオプションには、アクティブ、準備完了、再試行、または中断があります。 複数の条件を指定するには、-and 比較演算子を使用します。1 つの整数で表されないプロパティ値は、引用符で囲む必要があります。
Identity	必須	Microsoft.Exchange.Data.QueueViewer.QueueIdentity	再試行するメッセージが含まれているキューの ID を指定するには、Identity パラメータを使用します。Server\destination という形式でキュー ID を入力します。ここで destination は、リモート ドメイン、メールボックス サーバー、または永続キューの名前です。
Confirm	省略可能	System.Management.Automation.SwitchParameter	Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するには、コマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータで値を指定する必要はありません。
Resubmit	省略可能	System.Boolean	接続が確立される前にキューの内容がカテゴライザに再送信されるようにするかどうかを指定するには、Resubmit パラメータを使用します。強制的に新しい接続が試行されるように Resubmit パラメータを $false に設定します。キュー内のメッセージがカテゴライザに再送信されるように Resubmit パラメータを $false に設定します。
Server	省略可能	Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.ServerIdParameter	リモート プロシージャ コール (RPC) を使用して接続する、試行対象のメッセージを保持するキューを含むサーバーの名前を指定するには、Server パラメータを使用します。ホスト名または完全修飾ドメイン名 (FQDN) としてサーバー名を入力します。このパラメータを使用しなかった場合は、ローカル サーバーにクエリが送信されます。
WhatIf	省略可能	System.Management.Automation.SwitchParameter	WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータで値を指定する必要はありません。

入力の種類

戻り値の種類

エラー

エラー	説明

例外

例外	説明

例

次の例は、以下の条件に該当するすべてのキューへの接続試行を強制的に行う方法を示しています。

• これらのキューに、指定したドメインへのメッセージが保持されている。
• これらのキューの状態が "再試行" である。
• これらのキューが、コマンドが実行されているサーバー上にある。

Exchange 管理シェルを使用してキュー ビューアのタスクを実行する方法の詳細については、「Exchange 管理シェルを使用したキューの管理」を参照してください。

Retry-Queue -Filter {NextHopDomain -eq "contoso.com" -and Status -eq "retry"}

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。