免責事項の概要
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2006-09-13
Microsoft Exchange Server 2007 には、ハブ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで処理される電子メール メッセージに、免責事項のテキストを付加する機能があります。免責事項は通常、法的な情報や不明または未確認のメール送信者に関する警告を提示する目的や、組織によって決まるその他のさまざまな理由で使用します。電子メールの免責事項の例を次に示します。
重要な通知 : この電子メール メッセージは、メッセージに含まれる機密情報を受信する資格を持ったユーザーにのみに受信してもらうためのものです。Contoso のお取引先への電子メール メッセージには、機密情報や法的に権利を有する情報が含まれている場合があります。目的の受信者でない限り、このメッセージの読み取り、コピー、転送、または保存を行わないでください。このメッセージを誤って受信した場合は、メッセージを送信者に転送し、コンピュータ システムから完全に削除してください。
新しい免責事項を作成する方法の詳細については、「免責事項を構成する方法」を参照してください。
免責事項の対象化
Exchange 2007 では、ハブ トランスポート サーバーの役割がインストールされたコンピュータに構成されたトランスポート ルールで定義する条件と例外に基づいて、管理者が免責事項を対象化できます。トランスポート ルールを使用すると、ビジネス要件に依存する固有の免責事項を柔軟に対象化できます。トランスポート ルールの詳細については、「トランスポート ルールの概要」を参照してください。
独自の免責事項を使用する必要があるかもしれないビジネス条件の例を、以下に示します。
- 国や地域によって異なる可能性のある法的要件
- さまざまな言語
- 国や地域によって異なる可能性のあるビジネス要件や規制要件
- 内部ユーザーに送信される、安全でない可能性のある電子メール メッセージ
免責事項のカスタマイズ
免責事項を作成するときには、外観、位置、および動作を変更することができます。以下の属性を指定できます。
- 免責事項のテキスト
- 免責事項の色、サイズ、およびフォント
- 免責事項をメッセージ本文のどこに配置するか
- 免責事項を直接適用できないメッセージに対する免責事項の動作
- 免責事項とメッセージ本文の間に区切りを使用するかどうか
免責事項のテキスト
免責事項のテキストは、メッセージに挿入されるテキストです。Exchange 2007 は、元のメッセージと同じメッセージ形式を使用して、電子メール メッセージに免責事項を挿入します。たとえば、メッセージを HTML で作成する場合、免責事項は HTML で付加されます。
免責事項のフォント、サイズ、および色
Exchange には、個々の要件に合わせて免責事項の外観をカスタマイズするために、さまざまな選択肢が用意されています。免責事項には以下のフォント属性を指定できます。
- フォント 使用可能なフォントは、
Arial
、CourierNew
、またはVerdana
です。 - フォント サイズ 選択できるフォント サイズは、
Smallest
、Smaller
、Normal
、Larger
、またはLargest
です。 - フォントの色 選択できるフォントの色は、
Black
、Blue
、Fuchsia
、Gray
、Green
、Lime
、Maroon
、Navy
、Olive
、Purple
、Red
、Silver
、Teal
、White
、またはYellow
です。
既定では、HTML またはリッチ テキストのメッセージでは、Gray
の Arial
フォントを使用し、Smallest
のサイズで免責事項が作成されます。
免責事項の配置
メッセージに免責事項を付加するとき、Exchange では免責事項をメッセージの "先頭に追加する" か "追加する" かを決定できます。免責事項をメッセージの先頭に追加すると、免責事項は最新メッセージのテキストの前に挿入されます。免責事項をメッセージに追加すると、免責事項はメッセージ スレッドの最後に挿入されます。Exchange は以前の免責事項が付加されているかどうかを確認しません。
変更できないメッセージに対する免責事項の動作
暗号化メッセージなど、メッセージの中には Exchange が元のメッセージの内容を変更できないものがあります。Exchange では組織でこれらのメッセージをどう処理するかを制御できます。新しい免責事項を作成するときに、変更できないメッセージを免責事項を含むメッセージ エンベロープでラップするか、免責事項を付加できない場合はメッセージを拒否するか、またはメッセージを免責事項がないままにしておくかを決定できます。
次の一覧は、各フォールバック アクションとその説明です。
Wrap 元のメッセージに免責事項を挿入できない場合、Exchange は、新しいメッセージ エンベロープで元のメッセージを包む、つまり "ラップ" します。そのうえで、免責事項が新しいメッセージに挿入されます。
重要 : 元のメッセージが新しいメッセージ エンベロープでラップされると、以降のトランスポート ルールは元のメッセージではなく新しいメッセージ エンベロープに適用されます。したがって、元のメッセージを新しいメッセージの本文でラップする免責事項アクションを含むトランスポート ルールは、他のトランスポート ルールを構成した後で構成する必要があります。 注 : 元のメッセージを新しいメッセージ エンベロープでラップできない場合、元のメッセージは配信されません。メッセージの送信者は、メッセージが配信されなかった理由を説明する配信不能レポート (NDR) を受信します。 Ignore 免責事項を元のメッセージに挿入できない場合、Exchange は元のメッセージを変更しません。免責事項は付加されません。
Reject 免責事項を元のメッセージに挿入できない場合、Exchange はメッセージを配信しません。メッセージの送信者は、メッセージが配信されなかった理由を説明する NDR を受信します。
免責事項の区切りを含める
免責事項が開始または終了する位置と、元のメッセージが開始または終了する位置を、明確に特定したい場合があります。免責事項と元のメッセージの内容との間に、区切り線を挿入するかどうかを指定できます。免責事項をメッセージの "先頭に追加" するか "追加" するかに基づいて、Exchange が自動的に区切り線を配置します。
Exchange Hosted Services の使用
トランスポート メッセージング ポリシーは、Microsoft Exchange Hosted Services によって拡張されるか、または Microsoft Exchange Hosted Services のサービスとしても使用可能です。Exchange Hosted Services は、次の 4 つの個別のホスト サービスで構成されています。
- Hosted Filtering は、電子メールから感染するマルウェアから組織を保護します。
- Hosted Archive は、規制準拠のための保存要件に対応するために役立ちます。
- Hosted Encryption は、データを暗号化して機密を保持します。
- Hosted Continuity は、緊急事態の発生中と発生後に電子メールへのアクセスを維持します。
これらのサービスは、社内で管理される任意の Exchange サーバーか、サービス プロバイダから提供される Hosted Exchange 電子メール サービスと統合されます。Exchange Hosted Services の詳細については、Microsoft Exchange Hosted Services に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。
詳細情報
詳細については、以下のトピックを参照してください。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。