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New-TransportRule

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2007-08-13

Microsoft Exchange Server 2007 のハブ トランスポート サーバーの役割またはエッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータを通過する電子メール メッセージを処理するときにトランスポート ルール エージェントが使用するトランスポート ルールを新しく作成するには、New-TransportRule コマンドレットを使用します。

構文

New-TransportRule -Name <String> -Actions <TransportRuleAction[]> [-Comments <String>] [-Conditions <TransportRulePredicate[]>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-Enabled <$true | $false>] [-Exceptions <TransportRulePredicate[]>] [-Priority <Int32>] [-TemplateInstance <PSObject>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

New-TransportRule コマンドレットを使用すると、Exchange 2007 組織内のハブ トランスポート サーバーまたはエッジ トランスポート サーバーを通過する電子メール メッセージを処理するときにトランスポート ルール エージェントが使用するトランスポート ルールを新しく作成することができます。

各条件および例外では、サポートされているルール述語を使用する必要があります。個々の述語は、述語自体と、テストする値で構成されます。

サポートされているトランスポート ルール述語の一覧については、「トランスポート ルールの述語」を参照してください。

それぞれのアクションは、サポートされているルールのアクションを使用する必要があります。各アクションは、アクション自体と、そのアクションがタスクを実行するために使用する値で構成されます。

サポートされるトランスポート ルールのアクションの一覧については、「トランスポート ルールのアクション」を参照してください。

新しいトランスポート ルールを作成する方法の詳細については、「新しいトランスポート ルールを作成する方法」を参照してください。

トランスポート ルール エージェントの詳細については、「トランスポート ルールの概要」を参照してください。

New-TransportRule コマンドレットを実行するには、使用するアカウントに次の権限が委任されている必要があります。

  • Exchange 組織管理者の役割

エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで New-TransportRule コマンドレットを実行するには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。

アクセス許可、役割の委任、および Exchange 2007 を管理するために必要な権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ 必須 種類 説明

Actions

必須

Microsoft.Exchange.MessagingPolicies.Rules.Tasks.TransportRuleAction[]

このパラメータを使用して、すべての条件に一致しどの例外にも一致しない場合にトランスポート ルールが電子メール メッセージに適用するアクションを指定します。ルールごとに、少なくとも 1 つのアクションを指定する必要があります。

Name

必須

System.String

このパラメータを使用して、作成するトランスポート ルールの表示名を指定します。名前の長さは、64 文字以下にする必要があります。

Comments

省略可能

System.String

ルールの使用対象や変更履歴など、ルールに対する参考コメントを追加します。コメントの長さは、1024 文字以下にする必要があります。

Conditions

省略可能

Microsoft.Exchange.MessagingPolicies.Rules.Tasks.TransportRulePredicate[]

このパラメータを使用して、トランスポート ルール エージェントに送信された電子メール メッセージに対して、トランスポート ルールによって適用される条件を指定します。ルールで条件を構成していない場合は、一致する例外がなければこのルールはすべてのメッセージに適用されます。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するには、コマンドの処理内容を確認する必要があります。Confirm パラメータで値を指定する必要はありません。

DomainController

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

Active Directory ディレクトリ サービスからデータを取得するドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定するには、コマンドに DomainController パラメータを含めます。DomainController パラメータは、エッジ トランスポート サーバーの役割を実行するコンピュータではサポートされません。エッジ トランスポート サーバーの役割は、ローカルの Active Directory Application Mode (ADAM) インスタンスにのみ書き込みを行います。

Enabled

省略可能

System.Boolean

作成時にトランスポート ルールを有効にするか、または無効にするかを指定します。既定値は $true です。

Exceptions

省略可能

Microsoft.Exchange.MessagingPolicies.Rules.Tasks.TransportRulePredicate[]

このパラメータを使用して、トランスポート ルールが電子メール メッセージに適用する例外を指定します。メッセージがいずれかの例外に一致する場合、このルールで指定されているアクションは一切メッセージに適用されません。

Priority

省略可能

System.Int32

このパラメータを使用して、トランスポート ルールが適用される順序を指定します。ルールの優先度を変更すると、ルールの一覧内でのルールの位置が指定した優先度に応じて変更され、トランスポート ルール エージェントはすべてのルールの優先度をより高い値に設定します。優先度の値の低いルールが最初に処理されます。このパラメータの値は 0 以上である必要があります。

TemplateInstance

省略可能

System.Management.Automation.PSObject

このパラメータに既存のオブジェクトを指定すると、コマンドはそのオブジェクトの構成を使用してローカル サーバーまたはターゲット サーバーにオブジェクトの同一コピーを作成します。詳細については、「テンプレート」を参照してください。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。WhatIf パラメータで値を指定する必要はありません。

入力の種類

戻り値の種類

エラー

エラー 説明

 

 

例外

例外 説明

 

 

次の例は、ハブ トランスポート サーバーで新しいトランスポート ルールを作成する方法を示しています。

このルールは、次の条件に対して適用されます。

  • 配布リストと配布リストの間   この条件に対する 1 番目の述語プロパティの値は、配布グループ "Sales Group" です。この条件の 2 番目の述語プロパティ値は、"Brokerage Group" という配布グループ オブジェクトです。

次の例外が適用されます。

  • 件名にテキスト パターンが含まれる場合   この例外の値は、"Press Release" または "Corporate Communication" です。
  • 送信者   この例外に対する値は、ユーザー Ted Bremer と Pilar Ackerman です。

ここで記した条件に一致し、"件名にテキスト パターンが含まれる場合" または "差出人がユーザーの場合" に記した例外に一致しないすべてのメッセージには、以下の処理が適用されます。

  • 送信者にバウンス メッセージを送信する   このアクションの値は、"E-mail messages sent between the Sales department and the Brokerage department are prohibited" です。
  • メッセージを付けてイベントをログに記録する   この処理の値は、"A prohibited e-mail message has been rejected." です。
$Condition1 = Get-TransportRulePredicate BetweenMemberOf
$Condition1.Addresses = @((Get-DistributionGroup "Sales Group"))
$Condition1.Addresses2 = @((Get-DistributionGroup "Brokerage Group"))
$Exception1 = GetTransportRulePredicate From
$Exception1.Addresses = @((Get-MailUser "Ted Bremer"), (Get-MailUser "Pilar Ackerman"))
$Exception2 = Get-TransportRulePredicate SubjectContains
$Exception2.Words = @("Press Release", "Corporate Communication")
$Action1 = Get-TransportRuleAction RejectMessage
$Action1.RejectReason = "E-mail messages sent between the Sales department and the Brokerage department are prohibited."
$Action2 = Get-TransportRuleAction LogEvent
$Action2.EventMessage = "A prohibited e-mail message has been rejected."
New-TransportRule -name "Block e-mail messages between Sales and Brokerage groups" -Condition @($Condition1) -Exception @($Exception1, $Exception2) -Action @($Action1, $Action2)

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。