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スタンバイ連続レプリケーション対象のアクティブ化

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2008-06-19

Microsoft Exchange Server 2007 Service Pack 1 (SP1) の新機能、スタンバイ連続レプリケーション (SCR) を使用すると、スタンドアロンのメールボックス サーバー、シングル コピー クラスタ (SCC) またはクラスタ連続レプリケーション (CCR) 環境のクラスタ化メール ボックス サーバーのメールボックス サーバー データのレプリケートに連続レプリケーションを使用できます。

名前が示すとおり、SCR はスタンバイによる回復シナリオ用に設計されています。SCR によって作成および保持されるメールボックス サーバー データのコピーのアクティブ化プロセスは手動で、重大な障害が発生したときのみに使用するために設計されています。SCR は、再起動やその他のすばやく行える手段によって回復できる、単純なサーバーの停止に対して使用する設計ではありません。SCR 対象は、データベースの移植性、サーバー回復オプション (Setup /m:RecoverServer)、またはメールボックス サーバーがクラスタ化されている場合は、クラスタ化メールボックス サーバーの回復オプション (Setup /RecoverCMS) を使用してアクティブ化できます。ユーザーが選択するオプションは、使用する構成、および発生する障害の種類に基づきます。SCR ソースがクラスタ化メールボックス サーバーである場合、最適なターゲットの構成はスタンバイ クラスタになります。SCR ソースがスタンドアロン メールボックス サーバーである場合、最適なターゲットの構成はスタンドアロン メールボックス サーバーになります。ターゲットの構成とソースの構成を一致させる必要はありませんが、同じ構成を使用すると、回復に要する時間を短縮することができます。たとえば、SCR ソースがクラスタ化メールボックス サーバーであり、SCR ターゲットがスタンバイ クラスタではなくスタンドアロン メールボックス サーバーである場合、完全なサーバー回復プロセスに要する時間が長くなります。これは、スタンドアロン メールボックス サーバーには固有のメールボックス サーバー ID があり、Setup /RecoverCMS を実行するには、Exchange をアンインストールしてこの ID を最初に削除する必要があるためです。

SCR のアクティブ化と回復のシナリオ

SCR は、データセンター レベルの回復オプションを有効化し、ローカル連続レプリケーション (LCR)、CCR および SCC によって提供されるデータセンター内の復元性を補完するために設計されています。SCR によって、高可用性 (サービス可用性とデータ可用性で構成される) とサイト復元との分離が可能になります。たとえば、SCR を CCR と組み合わせることで、ストレージ グループをプライマリ データセンターにはローカルにレプリケートし (CCR による高可用性の実現)、セカンダリ データセンターまたはバックアップ データセンターにはリモートでレプリケートします (SCR によるサイト復元の実現)。

サイト復元シナリオで SCR およびスタンバイ フェールオーバー クラスタを使用する方法の詳細については、「スタンバイ連続レプリケーション : スタンバイ クラスタ化によるサイトの復元」を参照してください。このトピックのシナリオでは、Contoso, Ltd. という組織が、サイト復元シナリオで SCR をどのように使用しているかについて詳しく説明しています。このシナリオでは、プライマリ データセンターに障害が発生したため、Contoso, Ltd. ではセカンダリ データセンターをアクティブにすることにします。セカンダリ データセンターがアクティブ化された後、制御されたスイッチ オーバーでプライマリ データセンターは再構成され、最終的にプライマリ データセンターとして復元されます。

SCR でデータベースの移植性を使用する方法の詳細については、「スタンバイ連続レプリケーション : データベースの移植性」を参照してください。このトピックのシナリオでは、Woodgrove Bank という組織が、1 つのデータベースの障害からの回復に SCR とデータベースの移植性をどのように使用しているかについて詳しく説明しています。このシナリオでは、SCR の移動元データベースに物理的な破損が含まれていることが発見され、管理者は SCR の移動先データベースをアクティブ化する決定を行います。アクティブ化を実行している間、SCR は無効になり、SCR のターゲット データベースが運用データベースとしてマウントされ、ユーザー メールボックスのホームが変更されます。クライアントに対するデータ アクセスが復元された後で、冗長性と SCR 対象への保護を復元するため、SCR は再びストレージ グループに対して有効化されます。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。