Windows Server 2008 または Windows Vista に Exchange 2007 SP1 および SP2 の前提条件をインストールする方法
適用先: Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1
トピックの最終更新日: 2009-02-26
ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 Service Pack 1 (SP1) のすべてのサーバーの役割に必要な前提条件を Windows Server 2008 または Windows Vista にインストールする方法について説明します。
新しい Exchange 組織を展開中であり、Active Directory スキーマおよびデザインを Windows Server 2008 を実行するコンピュータを使用して準備している場合は、スキーマまたはドメインを準備する前に、次のコマンドを使用して Windows Server 2008 に Active Directory ドメイン サービスのリモート管理ツールをインストールしておく必要があります。
ServerManagerCmd -i RSAT-ADDS
注 : |
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Active Directory ドメイン サービスのリモート管理ツールをインストールした後に、コンピュータを再起動する必要がある場合があります。システムの再起動が必要な場合は、インストール プロセスの最後に通知されます。 |
Exchange 2007 SP1 をインストールするときにインターネット インフォメーション サービス (IIS) コンポーネントが不足している場合、Exchange 組織で次の現象のいずれか 1 つまたは複数が発生する可能性があります。
ユーザーが Office Outlook Web Access を使用して Exchange のメールボックスにログオンできなくなります。このシナリオでは、ユーザーが **http://<ClientAccessServerName>/**Exchange のような URL を指定してメールボックスにアクセスし、正しい資格情報を入力すると、次のエラー メッセージが表示されます。
入力したユーザー名またはパスワードが無効です。入力し直してください。
このシナリオでは、Exchange クライアント アクセス サーバーが /Exchange 要求を /OWA 仮想ディレクトリに正常にリダイレクトしていません。
Windows 2008 ベースのコンピュータから、または Internet Explorer を使用して /Exchange 仮想ディレクトリにアクセスしようとすると、次のいずれかのエラー メッセージが表示されます。
HTTP エラー 401.2 - 権限がありません
認証ヘッダーが無効なため、このページを表示することができません。
HTTP エラー 500.21 - 内部サーバー エラー
ハンドラ "AboMapperCustom-31169" のモジュール リストにあるモジュール "IsapiModule" が正しくありません
Active Directory のスキーマとドメインの準備の詳細については、「Active Directory とドメインを準備する方法」を参照してください。
開始する前に
この手順を実行するには、使用するアカウントにローカルの Administrators グループのメンバシップが委任されている必要があります。Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
Exchange 2007 SP1 サーバーと管理ワークステーションに対して、Windows Server 2008 の完全インストール オプションを使用する必要があります。Windows Server 2008 の Server Core インストール オプションの使用は、Exchange 2007 SP1 ではサポートされていません。
エッジ トランスポート サーバーの役割を除くすべてのサーバーの役割について、まず、内部の適切な Active Directory フォレストおよびドメインに参加する必要があります。
クライアント アクセス サーバーの前提条件をインストールする際に RPC over HTTP プロキシ コンポーネントのインストールが必要になるのは、お使いの環境で Outlook Anywhere を有効にする予定がある場合のみです。
下の手順では、各手順を順に実行する必要があります。インターネット インフォメーション サービス (IIS) の前提条件をインストールする前に、Active Directory ドメイン サービスのリモート管理ツールをインストールすることが特に重要です。
サーバーの役割をインストールすると、Exchange 管理ツールの役割もインストールされます。Exchange 管理ツール (Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェル) を使用してすべての内部サーバーの役割 (クライアント アクセス、メールボックス、ハブ トランスポート、およびユニファイド メッセージング) を管理するには、Exchange 管理ツールの前提条件もインストールする必要があります。たとえば、ハブ トランスポート サーバーの役割しかインストールされていないサーバーには、管理ツールのインストールに必要な次の IIS コンポーネントもインストールする必要があります。
ServerManagerCmd -i Web-Metabase
ServerManagerCmd -i Web-Lgcy-Mgmt-Console
これらの IIS コンポーネントがないと、ハブ トランスポート サーバーの役割しかインストールされていないサーバーからクライアント アクセス サーバーの役割を管理することはできません。
Exchange 2007 SP1 を Windows Server 2008 にインストールしてクラスタ化メールボックス サーバーを作成する前に、Windows Server 2008 フェールオーバー クラスタ機能もインストールする必要があります。メールボックス サーバーの役割とフェールオーバー クラスタ機能の前提条件をインストールする方法の詳細については、後の「Windows Server 2008 オペレーティング システムにメールボックス サーバーの前提条件をインストールするには、次の操作を行います」を参照してください。
手順
Windows Server 2008 オペレーティング システムにクライアント アクセス サーバーの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。
次のコマンドを実行して、Windows PowerShell をインストールします。これは Windows Server 2008 に含まれていますが、既定ではインストールされません。
ServerManagerCmd -i PowerShell
次のコマンドを上から順に実行して、必要な IIS の前提条件をインストールします。
ServerManagerCmd -i Web-Server ServerManagerCmd -i Web-ISAPI-Ext ServerManagerCmd -i Web-Metabase ServerManagerCmd -i Web-Lgcy-Mgmt-Console ServerManagerCmd -i Web-Basic-Auth ServerManagerCmd -i Web-Digest-Auth ServerManagerCmd -i Web-Windows-Auth ServerManagerCmd -i Web-Dyn-Compression
サーバーが Outlook Anywhere のクライアントをサポートする場合、次のコマンドを実行して RPC over HTTP プロキシ機能をインストールします。
ServerManagerCmd -i RPC-over-HTTP-proxy
グラフィカル ユーザー インターフェイスを使用して、Windows Server 2008 オペレーティング システムにクライアント アクセス サーバーの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
サーバー マネージャを起動します。それには、[スタート] ボタンをクリックし、[サーバー マネージャ] をクリックします。
ナビゲーション ウィンドウで [役割] をクリックし、詳細ウィンドウで [役割の追加] をクリックします。
役割の追加ウィザードで [次へ] をクリックし、[役割] の一覧で [Web サーバー (IIS)] チェック ボックスをオンにします。
操作を指示するダイアログが表示されたら、[必要な機能を追加] をクリックし、[次へ] をクリックします。
[次へ] をクリックし、[役割サービス] の一覧で次のチェック ボックスをオンにします。
- ASP.NET
- ISAPI 拡張
- ISAPI フィルタ
- サーバー側インクルード
- .NET 拡張性
- 基本認証
- Windows 認証
- ダイジェスト認証
- 動的なコンテンツの圧縮
- IIS 6 管理互換
[IIS 6 管理互換] チェック ボックスをオンにすると、次のチェック ボックスが自動的にオンになります。
- IIS 6 メタベース互換
- IIS 6 WMI 互換
- IIS 6 スクリプト ツール
- IIS 6 管理コンソール
[次へ] をクリックし、[インストール] をクリックします。
Windows Server 2008 オペレーティング システムにエッジ トランスポート サーバーの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。
次のコマンドを実行して、Windows PowerShell をインストールします。これは Windows Server 2008 に含まれていますが、既定ではインストールされません。
ServerManagerCmd -i PowerShell
次のコマンドを実行して、Active Directory ライトウェイト ディレクトリ サービス (AD LDS) をインストールします。これは、以前は Active Directory アプリケーション モード (ADAM) と呼ばれていました。
ServerManagerCmd -i ADLDS
グラフィカル ユーザー インターフェイスを使用して、Windows Server 2008 オペレーティング システムにエッジ トランスポート サーバーの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
サーバー マネージャを起動します。それには、[スタート] ボタンをクリックし、[サーバー マネージャ] をクリックします。
ナビゲーション ウィンドウで [役割] をクリックし、詳細ウィンドウで [役割の追加] をクリックします。
役割の追加ウィザードで [次へ] をクリックし、[役割] の一覧で [Active Directory ライトウェイト ディレクトリ サービス] チェック ボックスをオンにします。
[次へ] を 2 回クリックし、[インストール] をクリックします。
Windows Server 2008 オペレーティング システムにハブ トランスポート サーバーの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。
次のコマンドを実行して、Windows PowerShell をインストールします。これは Windows Server 2008 に含まれていますが、既定ではインストールされません。
ServerManagerCmd -i PowerShell
Windows Server 2008 オペレーティング システムにメールボックス サーバーの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。
次のコマンドを実行して、Windows PowerShell をインストールします。これは Windows Server 2008 に含まれていますが、既定ではインストールされません。
ServerManagerCmd -i PowerShell
次のコマンドを上から順に実行して、必要な IIS の前提条件をインストールします。
ServerManagerCmd -i Web-Server ServerManagerCmd -i Web-ISAPI-Ext ServerManagerCmd -i Web-Metabase ServerManagerCmd -i Web-Lgcy-Mgmt-Console ServerManagerCmd -i Web-Basic-Auth ServerManagerCmd -i Web-Windows-Auth
メールボックス サーバーをクラスタ化する場合は、次のコマンドを実行して、フェールオーバー クラスタ機能もインストールする必要があります。
ServerManagerCmd -i Failover-Clustering
グラフィカル ユーザー インターフェイスを使用して、Windows Server 2008 オペレーティング システムにメールボックス サーバーの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
サーバー マネージャを起動します。それには、[スタート] ボタンをクリックし、[サーバー マネージャ] をクリックします。
ナビゲーション ウィンドウで [役割] をクリックし、詳細ウィンドウで [役割の追加] をクリックします。
役割の追加ウィザードで [次へ] をクリックし、[役割] の一覧で [Web サーバー (IIS)] チェック ボックスをオンにします。
操作を指示するダイアログが表示されたら、[必要な機能を追加] をクリックし、[次へ] をクリックします。
[次へ] をクリックし、[役割サービス] の一覧で次のチェック ボックスをオンにします。
- ISAPI 拡張
- 基本認証
- Windows 認証
- IIS 6 管理互換
[次へ] をクリックし、[インストール] をクリックします。
Windows Server 2008 オペレーティング システムにユニファイド メッセージング サーバーの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。
次のコマンドを実行して、Windows PowerShell をインストールします。これは Windows Server 2008 に含まれていますが、既定ではインストールされません。
ServerManagerCmd -i PowerShell
次のコマンドを実行して、ユニファイド メッセージング サーバーに必要な Microsoft Windows Media Player オーディオ/ビデオ コーデックをインストールします。
ServerManagerCmd -i Desktop-Experience
グラフィカル ユーザー インターフェイスを使用して、Windows Server 2008 オペレーティング システムにユニファイド メッセージング サーバーの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
サーバー マネージャで、[機能] をクリックし、[機能の追加] をクリックします。
[機能] の一覧で、[デスクトップ エクスペリエンス] チェック ボックスをオンにします。
[次へ] をクリックし、[インストール] をクリックします。
Windows Server 2008 オペレーティング システムに、ハブ トランスポート、クライアント アクセス、およびメールボックス サーバーの役割をホストするコンピュータの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。
次のコマンドを実行して、Windows PowerShell をインストールします。これは Windows Server 2008 に含まれていますが、既定ではインストールされません。
ServerManagerCmd -i PowerShell
次のコマンドを上から順に実行して、必要な IIS の前提条件をインストールします。
ServerManagerCmd -i Web-Server ServerManagerCmd -i Web-ISAPI-Ext ServerManagerCmd -i Web-Metabase ServerManagerCmd -i Web-Lgcy-Mgmt-Console ServerManagerCmd -i Web-Basic-Auth ServerManagerCmd -i Web-Digest-Auth ServerManagerCmd -i Web-Windows-Auth ServerManagerCmd -i Web-Dyn-Compression
サーバーが Outlook Anywhere のクライアントをサポートする場合、次のコマンドを実行して RPC over HTTP プロキシ機能をインストールします。
ServerManagerCmd -i RPC-over-HTTP-proxy
グラフィカル ユーザー インターフェイスを使用して、Windows Server 2008 オペレーティング システムに、ハブ トランスポート、クライアント アクセス、およびメールボックス サーバーの役割をホストするコンピュータの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
サーバー マネージャを起動します。それには、[スタート] ボタンをクリックし、[サーバー マネージャ] をクリックします。
ナビゲーション ウィンドウで [役割] をクリックし、詳細ウィンドウで [役割の追加] をクリックします。
役割の追加ウィザードで [次へ] をクリックし、[役割] の一覧で [Web サーバー (IIS)] チェック ボックスをオンにします。
操作を指示するダイアログが表示されたら、[必要な機能を追加] をクリックし、[次へ] をクリックします。
[次へ] をクリックし、[役割サービス] の一覧で次のチェック ボックスをオンにします。
- ISAPI 拡張
- .NET 拡張性
- 基本認証
- Windows 認証
- ダイジェスト認証
- 動的なコンテンツの圧縮
- IIS 6 管理互換
[次へ] をクリックし、[インストール] をクリックします。
サーバーが Outlook Anywhere のクライアントをサポートする場合、RPC over HTTP プロキシ機能をインストールします。そのためには、以下の手順を実行します。
- サーバー マネージャで、[機能] をクリックし、[機能の追加] をクリックします。
- [機能] の一覧で、[RPC over HTTP プロキシ] チェック ボックスをオンにします。操作を指示するダイアログが表示されたら、[必要な役割サービスを追加] をクリックします。
- [次へ] を 3 回クリックし、[インストール] をクリックします。
Windows Server 2008 オペレーティング システムに Exchange 管理ツールの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。
次のコマンドを実行して、Windows PowerShell をインストールします。これは Windows Server 2008 に含まれていますが、既定ではインストールされません。
ServerManagerCmd -i PowerShell
次のコマンドを上から順に実行して、必要な IIS の前提条件をインストールします。
ServerManagerCmd -i Web-Metabase ServerManagerCmd -i Web-Lgcy-Mgmt-Console
グラフィカル ユーザー インターフェイスを使用して、Windows Server 2008 オペレーティング システムに Exchange 管理ツールの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
サーバー マネージャを起動します。それには、[スタート] ボタンをクリックし、[サーバー マネージャ] をクリックします。
ナビゲーション ウィンドウで [役割] をクリックし、詳細ウィンドウで [役割の追加] をクリックします。
役割の追加ウィザードで [次へ] をクリックし、[役割] の一覧で [Web サーバー (IIS)] チェック ボックスをオンにします。
操作を指示するダイアログが表示されたら、[必要な機能を追加] をクリックし、[次へ] をクリックします。
[次へ] をクリックし、[役割サービス] の一覧で [IIS 6 管理互換] チェック ボックスをオンにします。
[次へ] をクリックし、[インストール] をクリックします。
Windows Vista オペレーティング システムに Exchange 管理ツールの前提条件をインストールするには、次の操作を行います。
Windows PowerShell 1.0 のダウンロード方法についてのページ (このサイトは英語の場合があります) から Windows Vista の Windows PowerShell をダウンロードします。
インストール パッケージを実行して Windows PowerShell をインストールします。
[スタート] メニューから Windows Vista の [コントロール パネル] を開き、[プログラムと機能] アプレットを開きます。
[タスク] 領域で [Windows の機能の有効化または無効化] をクリックします。
[インターネット インフォメーション サービス (IIS)]、[Web 管理ツール]、[IIS 6 と互換性のある管理] の順に展開します。
[IIS 6 管理コンソール] および [IIS 6 メタベースおよび IIS 6 構成互換性] のチェック ボックスをオンにし、[OK] をクリックします。
詳細情報
Windows Server 2008 には、強化された機能や名前が変更された機能が含まれています。Windows Server 2003 と Windows Server 2008 との間の機能名変更の詳細については、「用語の変更」を参照してください。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。