クライアント アクセスについて

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2011-11-09

クライアント アクセス サーバーの役割は、Microsoft Exchange Server 2010 の 5 つのサーバーの役割の 1 つです。Outlook Web App および Microsoft Exchange ActiveSync クライアント アプリケーション、および POP3 (Post Office Protocol Version 3) プロトコルや IMAP4 (インターネット メッセージ アクセス プロトコル Version 4rev1) プロトコルをサポートしています。また、クライアント アクセス サーバーの役割は、空き時間情報サービスを使用した空き時間情報データへのアクセスを可能にして、特定のクライアントが自動検出サービスから自動構成設定をダウンロードできるようにします。

クライアント アクセス サーバーの役割は、クライアントから Exchange 2010 サーバーに対する接続を受け付けます。Microsoft Express や Eudora などのソフトウェア クライアントは、POP3 接続または IMAP4 接続を使用して Exchange サーバーと通信します。携帯電話などのハードウェア クライアントは、ActiveSync、POP3、または IMAP4 を使用して、Exchange サーバーと通信します。すべての Exchange 組織内と、メールボックス サーバーの役割がインストールされているすべての Active Directory サイト内に、クライアント アクセス サーバーの役割をインストールする必要があります。

クライアント アクセスに関連する管理タスクについては、「クライアント アクセス サーバーの管理」を参照してください。

目次

Outlook Web App

Exchange ActiveSync

POP3 と IMAP

空き時間情報サービス

自動検出サービス

クライアント アクセス サーバーのネットワーク アーキテクチャ

メールボックス サーバーを含む各 Active Directory サイトには、クライアント アクセス サーバーが必要であることに加えて、Exchange サーバー間でトラフィックの制限を避けることが重要です。これを行わないと、Exchange 機能に悪影響が及ぶ可能性があります。Exchange が使用する定義済みのすべてのポートが、送信元と送信先のサーバー間で双方向に開いていることを確認します。Exchange サーバー間、または Exchange Server 2010 メールボックス サーバーあるいは Exchange Server 2010 クライアント アクセス サーバーと Active Directory との間へのファイアウォールのインストールはサポートされていません。ただし、トラフィックが制限されておらず、さまざまな Exchange サーバーと Active Directory との間で利用可能なポートがすべて開いている限り、ネットワーク デバイスをインストールできます。Exchange Server 2010 ポートの詳細な一覧については、「Exchange ネットワーク ポートのリファレンス」を参照してください。

Outlook Web App

Outlook Web App を使用すると、任意の Web ブラウザーから電子メールにアクセスできます。Outlook Web App (以前のバージョンの Microsoft Exchange の Outlook Web Access) はExchange 2010 で再設計されています。チャット、テキスト メッセージング、携帯電話の統合、スレッド ビューなどの機能により、Web ブラウザーが搭載されたどのコンピューターからでも、強化されたユーザーの操作性が実現します。Exchange Server 2010 では、Internet Explorer の 6.0 以上のバージョン、Firefox、Safari、および Google Chrome を含めた幅広い一連の Web ブラウザーからこれらの機能にアクセスできます。

Outlook Web App の詳細については、以下のトピックを参照してください。

Exchange ActiveSync

Exchange ActiveSync を使用すると、携帯電話と Exchange 2010 の間でデータを同期することができます。電子メール、連絡先、予定表情報、およびタスクを同期できます。

Windows Mobile 5.0 と Messaging Security and Feature Pack (MSFP) 以上のバージョンがインストールされた携帯電話を使用している場合、ダイレクト プッシュがサポートされます。ダイレクト プッシュ テクノロジは、Exchange ActiveSync に組み込まれており、携帯電話を常に Exchange メールボックスと同期した状態に維持します。

注意

Windows Mobile 5.0 と MSFP より前のバージョンの Windows モバイルを実行している携帯電話とデバイスは、設定されたスケジュールでメッセージを送受信できますが、アイテムの着信時にダイレクト プッシュを使用して同期することはできません。Windows モバイルおよびポケット PC のオペレーティング システムの全バージョンが、デスクトップまたはポータブル コンピューターへのケーブル接続を使用することで、アイテムを Exchange 2010 と同期させることができます。

Exchange ActiveSync の詳細については、以下のトピックを参照してください。

POP3 と IMAP

MAPI および HTTP クライアントのサポートに加えて、Exchange 2010 は POP3 クライアントと IMAP4 クライアントもサポートします。既定では、クライアント アクセス サーバーの役割をインストールすると、POP3 と IMAP4 がインストールされますが、サービスは無効化されています。

POP3 および IMAP4 の詳細については、以下のトピックを参照してください。

空き時間情報サービス

Exchange 2010 空き時間情報サービスは、Microsoft Office Outlook 2007 および Outlook の以降のバージョンを実行するコンピューターに、安全で一貫した最新の空き時間情報データを提供します。これらのバージョンの Outlook では、自動検出サービスを使用して空き時間情報サービスの URL を取得します。実際的には、自動検出サービスは、対応可能な Outlook クライアントが Microsoft Exchange ユニファイド メッセージング サービス、オフライン アドレス帳サービス、空き時間情報サービスなどのさまざまな Web サービスを検出するのを支援します。

空き時間情報サービスの詳細については、以下のトピックを参照してください。

自動検出サービス

自動検出サービスを使用すると、Outlook クライアントと一部の携帯電話はクライアントのドメイン資格情報を使用して Exchange サーバーから必要なプロファイル設定を直接受信することができます。これらの設定は、ユーザーのプロファイルを作成するために必要な情報を使用してクライアントを自動的に更新します。

自動検出サービスの詳細については、以下のトピックを参照してください。

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