Outlook Web App サインインおよびサインアウト ページをカスタマイズする

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2016-11-28

ここでは、Outlook Web App のサインイン ページおよびサインアウト ページを作成する方法について説明します。

Outlook Web App の他の高度な管理タスクについては、「Outlook Web App の拡張機能の管理」を参照してください。

サインイン ページとサインアウト ページをカスタマイズする

Outlook Web App サインイン、言語選択、およびサインアウトのページは、基本となるテーマのフォルダー内のグラフィックと logon.css ファイルに基づいて作成されます。したがって、カスタムのサインイン ページとサインアウト ページを使用するには、基本となるテーマのフォルダー内にあるファイルを変更する必要があります。基本となるテーマのフォルダーは、Exchange インストール ディレクトリ内の \V14\Client Access\OWA\<バージョン番号>\themes\base にあります。

注意

Exchange Server 2010 SP1 では、\V14\Client Access\OWA&lt;version number>\themes\resources にあります。

サインイン、言語選択、およびサインアウトのページでは、logon.css ファイルを使用して書式と色を定義します。これらのページは、上枠線、下枠線、および側面に複数の画像を組み合わせて作成されていて、反復する画像や拡大用のコーナーもページに含まれます。以下のファイルでサインイン ページが作成されます。

• logon.css

• lgnbotl.gif

• lgnbotm.gif

• lgnbotr.gif

• lgnexlogo.gif

• lgnleft.gif

• lgnright.gif

• lgntopl.gif

• lgntopm.gif

• lgntopr.gif

最も手軽に新しい外観を作成するには、純色を使用します。サインイン ページ、各メールボックスへの初回サインイン時に表示される言語選択ページ、およびサインアウト ページという 3 つのページで同じ画像群を使用するからです。これらのページはページ内容に応じて縦横にサイズ変更できます。

複数のクライアント アクセス サーバーがあって、そのすべてで同じサインイン ページとサインアウト ページを使用するには、修正したサインイン ファイルとサインアウト ファイルを各クライアント アクセス サーバーにコピーする必要があります。カスタマイズされたファイルのバックアップ コピーも作成する必要があります。Exchange を再インストールまたはアップグレードする場合、テーマ フォルダーにあるすべてのファイルは上書きされます。再インストールまたはアップグレードの完了後に、カスタマイズされたファイルを適切なテーマ フォルダーにコピーして戻す必要があります。

注意

ファイルを変更してサインインおよびサインアウトのカスタム ページを作成するには、変更するすべてのファイルのコピーをバックアップしてから、サインインおよびサインアウトのカスタム ページを作成します。

次の図は、既定の Outlook Web App サインイン ページです。[説明を表示する] をクリックし、[これは個人のコンピューターです] と [Outlook Web App Light バージョンを使用する] を選択すると、このページが表示されます。上の図は、ページを形成するグラフィック ファイルがどのように組み合わされているかを示しています。下の図は、サインイン ページ上の背景色と文字色が logon.css ファイルでどのように指定されているかを示しています。

カスタム グラフィック ファイルを表示している Outlook Web Access サインイン ページ

テキスト オプションを表示している既定の Outlook Web Access サインイン ページ

次の図は、既定の Outlook Web App サインアウト ページです。上の図は、ページを形成するグラフィック ファイルがどのように組み合わされているかを示しています。下の図は、サインアウト ページ上の背景色とテキストの色が logon.css ファイルでどのように指定されているかを示しています。

カスタム グラフィック ファイルを表示している Outlook Web Access サインアウト ページ

テキスト オプションを表示している既定の Outlook Web Access サインアウト ページ

サインイン ページとサインアウト ページへの変更をテストする

Microsoft Internet Explorer で Outlook Web App のサインインまたはサインアウト ページを開いた後、IIS をリセットしたり Internet Explorer を終了したりしなくても、変更をテストできます。

1. Internet Explorer の Outlook Web App サインインまたはサインアウト ページを開きます。

2. ツール バーで [ツール] メニューの [インターネット オプション] をクリックします。

3. [全般] タブで、[閲覧の履歴] の下の [削除] をクリックします。

4. [インターネット一時ファイル] の [ファイルの削除] をクリックし、Internet Explorer のすべての一時ファイルを削除するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[はい] をクリックします。

5. [OK] をクリックして、[インターネット オプション] を閉じます。

6. [最新の情報に更新] をクリックすると変更が反映されます。

サインインまたはサインアウト ページのファイルに変更を加えるたびに、これらの手順を繰り返して変更を確認してください。複数の変更を加える場合、サインインまたはサインアウト ページを開いたままにして手順を繰り返し、変更を表示することができます。

Outlook Web App のロゴを変更する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「クライアント アクセス許可」の「グラフィックス エディター」。

Outlook Web App をカスタマイズするには、サインインおよびサインアウト ページの Outlook Web App ロゴを組織のロゴに変更できます。

1. 必要に応じて元のページに戻せるように、変更するファイルのコピーを作成し、安全な場所に保存します。

2. 画像編集ツールで lgntopl.gif ファイルを開いて編集し、使用するロゴを作成します。

3. 変更内容を保存してから [最新の情報に更新] をクリックし、変更を確認します。

注意

lgntopl.gif の背景色を変更した場合、サインインおよびサインアウト ページに使用される残りのファイルも同じ色に変更することをお勧めします。

フォントと配色の変更

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「クライアント アクセス許可」の「テキスト エディター」。

logon.css ファイルを編集して、ページで使用されるフォントと色の一部を変更できます。これには、サインイン ページや言語選択ページの中心にあるコントロールに隠れた背景色が含まれます。これらのページの色を変更した場合、背景色も同じ色に変更することをお勧めします。

サインイン ページ、言語選択ページ、およびサインアウト ページの背景色と文字色を変更するには、サインイン スタイル シート (logon.css) でその値を見つけて、使用する色の HTML RGB 値を特定する必要があります。HTML RGB カラー値は、シャープ記号 (#) の後に 6 つの数字という形式の 7 文字で定義されます。さまざまな色の HTML RGB 値については、MSDN Library のカラー テーブルに関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。特定の色に一致させる必要があり、その色をオンラインで見つけられない場合は、画像編集ツールを使用して色をサンプリングすると、その HTML RGB 値を特定することができます。

変更内容をテストするには、Internet Explorer を開き、Outlook Web App の URL を入力します。Outlook Web App 仮想ディレクトリをホストしているクライアント アクセス サーバーの既定の Web サイトに対する変更をテストしている場合、Internet Explorer を開いて URL に「https://localhost/owa」と入力することで、テストすることができます。

注意

言語選択ページが表示されるのは、ユーザーが Outlook Web App に初めてサインインするときだけです。

次の表は、サインインおよびサインアウト ページの要素とその説明です。

サインインおよびサインアウト ページの要素とその説明

変更する要素	検索文字列	説明
Web ブラウザー ウィンドウの背景色	body{background-color:#ffffff	Web ブラウザー ウィンドウの背景色です。これは、サインイン ページとサインアウト ページを縁取るウィンドウの色を制御します。
サインイン ページとサインアウト ページの背景色	Background: #ffffff	サインイン ページとサインアウト ページの背景色です。グラフィック ファイルの背景色を変更する場合、この背景色も同じ色に変更することをお勧めします。
警告テキスト	wrng{color:#ff6c00;	ユーザーが [これは個人のコンピューターです] を選択した場合に表示される警告テキストの色。既存の Outlook Web App サインイン ページでは、この警告テキストはオレンジ色で、白の背景によく目立ちます。サインイン ページの背景色を変更する場合、警告テキストが目立つように、警告テキストの色も変更することを検討してください。
テキストの色	select, table{color:#444444;}	テキストの色は黒です。Outlook Web App サインイン ページ上で選択できるオプションや入力フィールドが表示されます。ユーザー名やパスワードのフィールド ラベル、セキュリティ オプションの横のテキストなどがあります。サインイン ページに明るい色を選択した場合、テキストの色には黒が適しています。
説明を表示する/説明を隠す	a{color:#ff6c00;	サインイン ページ上のリンク。クリックすると、プライベート サインインとパブリック サインインの説明の表示と非表示が切り替わります。
説明テキスト	expl{color:#999999;	ユーザーが [説明を表示する] をクリックすると、表示されるテキストの色です。
Outlook Web App の Light バージョンの説明	disBsc{color:#999999;	ユーザーが [Outlook Web App Light バージョンを使用する] をオンにすると、Outlook Web App の Light バージョンに関する短い説明が表示されます。

どの要素の色をどの HTML RGB カラー値に変更するかを決定したら、次の手順で .css ファイルに定義されている要素の色を変更します。

要素の色を変更する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「クライアント アクセス許可」の「テキスト エディター」。

1. logon.css を開きます。

2. このトピックで前に示した、サインインおよびサインオフ ページの要素の表を使用して、変更する要素を表す文字列を検索します。

3. 変更する要素の HTML RGB カラー値を、その要素に使用する新しい HTML RGB カラー値に置き換えます。

4. 変更内容を保存し、logon.css を閉じます。

5. Internet Explorer を開き、Outlook Web App サインイン ページの URL を入力して、変更をテストします。

注意

Outlook Web App サインイン URL を既に開いている場合は、インターネット一時ファイルを削除し、Internet Explorer を最新の情報に更新することで、変更をテストできます。これを行うには、[ツール] メニューの [インターネット オプション] をクリックします。[全般] タブで、[閲覧の履歴] の下の [削除] をクリックします。[インターネット一時ファイル] の [ファイルの削除] をクリックし、Internet Explorer のすべての一時ファイルを削除するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[はい] をクリックします。[OK] をクリックして [インターネット オプション] を閉じ、F5 キーを押してサインイン ページを最新の情報に更新します。

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