Exchange 2010 サービス

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2012-04-06

ここでは、Microsoft Exchange Server 2010 のサービス戦略について説明し、更新プログラムに関連するリリースのスケジュールおよび配布方法について議論し、Exchange 2010 の修正プログラムの配布方法に関するガイドを提供し、中間更新プログラムおよびそれらが更新プログラムのロールアップとどのように連携するかについての情報を提供します。また、Microsoft Exchange に関するガイド、夏時間、およびタイム ゾーン変更についても説明します。

Exchange 2010 のサービスに関して、以下を含むいくつかの点が強化されています。

  • 出荷される製品と共に作成される自動化された統合テスト製品。したがって、Microsoft Exchange の以前のバージョンに比べて、統合性の高い、エンド ツー エンドのシステム テストを実行できるようになりました。

  • Windowsインストーラーを、Update.exe インストール プログラムの代わりに使用します。

  • 更新プログラムのロールアップ パッケージは累積的です。たとえば、Exchange 2010 を実行しているコンピューターに更新プログラムのロールアップ 4 を適用した場合、特定の更新プログラム パッケージに含まれるすべての修正プログラムと、以前のすべての更新プログラムのロールアップ パッケージでリリースされたすべての修正プログラムが適用されます。すなわち、更新プログラムのロールアップ 4 では、以前の更新プログラムのロールアップ 1 から更新プログラムのロールアップ 3 パッケージでリリースされたすべての更新プログラムに加えて、更新プログラムのロールアップ 4 の更新プログラムを受け取ります。

    注意

    更新プログラムに対するこのアプローチは、製品の Service Pack を置き換えるものではありません。個別に利用可能な Exchange 2010 の Service Pack で追加の修正プログラムや追加機能がリリースされています。

Exchange 2010 サービスの詳細については、「Exchange 2010 に最新の更新プログラムのロールアップをインストールする」を参照してください。さまざまなバージョンの Microsoft Exchange のビルド番号およびリリース日の詳細については、「Exchange Server のビルド番号とリリース日付」を参照してください。

リリース スケジュールと配布方法

Microsoft では、更新プログラムのロールアップ パッケージを、約 6 ~ 8 週間ごとにリリースします。ロールアップ パッケージは Microsoft Update および Microsoft Download Centerからダウンロードできます。Microsoft Download Center の検索ボックスに、"Exchange 2010 更新プログラムのロールアップ" と入力してロールアップ パッケージへのリンクを探します。

更新プログラムのロールアップを展開する順序

複数のサーバーの役割にわたって動作する Exchange 更新プログラムのロールアップ。更新プログラムのロールアップは、Exchange のサーバーの役割や特定のファイル構成についてセグメント化されていないので、使用環境のすべての Exchange 2010 サーバーに各更新プログラムのロールアップ パッケージを適用します。

Exchange 2010 構成の場合、更新プログラムのロールアップをクライアント アクセス サーバー、ハブ トランスポート サーバー、メールボックス サーバー、およびユニファイド メッセージング サーバーの順序で適用することを推奨します。

複数の Active Directory サイトがあり、インターネットに直接接続されていないプロキシ サイトにクライアント アクセス サーバーを展開済みである場合は、インターネットに直接接続されたクライアント アクセス サーバーに更新プログラムのロールアップを適用した後で、インターネットに直接接続されていないクライアント アクセス サーバーに更新プログラムのロールアップを適用します。クライアント アクセス サーバーのプロキシへのクライアント アクセスの詳細については、「プロキシとリダイレクトについて」を参照してください。

中間更新プログラム

Exchange 2010 の重要な修正プログラムの処理は、以前のバージョンの Exchange の重要な修正プログラムの処理と似ています。

カスタマー サポート スペシャリストやエスカレーション サービス担当者と協力して問題解決に取り組んだ後、Microsoft サポート担当者が Exchange カスタマー エクスペリエンス チームに要望を報告する場合があります。カスタマー エクスペリエンス チームでは、特定の問題を修正し、問題を解決する中間更新プログラムを提供することがあります。この中間更新プログラムは、次回予定されている更新プログラムのロールアップ パッケージがリリースされるまで、インストール済みの Exchange をサポートすることを目的としています。中間更新プログラムでは、累積的な更新プログラムと同様のテストの多くが行われますが、中間更新プログラムのテストは更新プログラムのロールアップのテストほど総合的ではありません。

Exchange 2010 の中間更新プログラムは、更新プログラムのロールアップに固有です。たとえば、RTM (Release To Manufacturing) 版の Exchange 2010 を実行しているサーバーの問題を修正するために作成された中間更新プログラムは、更新プログラムのロールアップ 2 がインストールされている Exchange 2010 サーバーでは正常に機能しません。中間更新プログラムをインストールするときにエラー メッセージが表示された場合は、次のいずれかの問題がないか確認してください。

  • 別の中間更新プログラムがインストールされている。

  • 別の更新プログラムのロールアップを対象とした中間更新プログラムをインストールしようとしている。

Microsoft では、既存のサービス レベル契約の下で中間更新プログラムを配布します。ただし、問題を解決する公式な更新プログラムのロールアップ パッケージが入手可能になったときには、中間更新プログラムを削除し、公式なロールアップ パッケージをインストールすることに同意する必要があります。この処理によって、Exchange 2010 の構成は既知の定量化できる状態に戻ったことが保証されます。

Exchange 2010 サーバーに中間更新プログラムがインストールされている場合、次の更新プログラムのロールアップ パッケージをインストールする前に、中間更新プログラムを削除する必要があります。中間更新プログラムが削除されていない場合、次の更新プログラムのロールアップ パッケージをインストールしようとしたときにエラー メッセージが表示されることがあります。

注意

新しい更新プログラムのロールアップ パッケージの後に、以前の更新プログラムのロールアップ パッケージをインストールしようとした場合も、エラー メッセージが表示されます。

Exchange Server と夏時間

夏時間とタイムゾーンに関する詳細については、「夏時間またはタイム ゾーンが変更された場合の Exchange 組織の更新」を参照してください。

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