Set-FASTSearchMetadataRankProfile
適用先: SharePoint Server 2010
トピックの最終更新日: 2016-11-29
ランク プロファイルを再構成します。
Syntax
Set-FASTSearchMetadataRankProfile -RankProfile <RankProfile> [-AuthorityWeight <Nullable>] [-FreshnessManagedPropertyReference <ManagedProperty>] [-FreshnessResolution <Nullable>] [-FreshnessWeight <Nullable>] [-PositionStopWordThreshold <Nullable>] [-QualityWeight <Nullable>] [-QueryAuthorityWeight <Nullable>] [-RankModelName <String>] [-StopWordThreshold <Nullable>]
Set-FASTSearchMetadataRankProfile -Name <String> [-AuthorityWeight <Nullable>] [-FreshnessManagedPropertyReference <ManagedProperty>] [-FreshnessResolution <Nullable>] [-FreshnessWeight <Nullable>] [-PositionStopWordThreshold <Nullable>] [-QualityWeight <Nullable>] [-QueryAuthorityWeight <Nullable>] [-RankModelName <String>] [-StopWordThreshold <Nullable>]
詳細説明
このコマンドレットでは、ランク プロファイルの関連性コンポーネントを調整して、検索結果の関連性を改善します。このコマンドレットには、1 つ以上のパラメーター セットが含まれています。使用できるパラメーターは 1 つのパラメーター セット内のものに限られ、異なるパラメーター セット内のパラメーターを組み合わせることはできません。簡単な操作を実行する場合には、RankProfile と Name のどちらのパラメーターを使用しても違いはありません。唯一の違いは、Name パラメーターを使用すると該当するランク プロファイルが毎回参照されるのに対し、RankProfile パラメーターを使用すると既に参照の存在するオブジェクトが使用される点です。ただし、多数のオブジェクトが関与する操作 (すべてのカテゴリに対する反復処理など) を行う場合は、名前による余計な参照を避けることで効率が若干向上する可能性があります。パラメーター セットの使用方法の詳細については、「Cmdlet Parameter Sets (英語)」を参照してください。
それぞれの重みは、互いに相対的な関係を持ちます。たとえば、QualityWeight が 400 で、AuthorityWeight が 100 の場合、QualityWeight には AuthorityWeight の 4 倍の重要性があることになります。
ランク プロファイルで決定された重みが掛け合わされた後、すべての関連性コンポーネントが 1 つのランク スコアとして結合されます。結果セットの並べ替え順は、このランク スコアによって決まります (関連性以外の並べ替え順が指定されている場合はその限りではありません)。すべての変更は直ちに有効となります。変更を反映するためにコンテンツを再入力する必要はありません。
Parameters
パラメーター | 必須/省略可 | 型 | 説明 |
---|---|---|---|
Name |
必須 |
System.String |
低レベルのランク チューニング パラメーターを制御するランク モデル構成の名前。 通常は、"default" という名前の既定のランク モデルから変更する必要はありません。 |
RankProfile |
必須 |
Microsoft.SharePoint.Search.Extended.Administration.Schema.RankProfile |
ランク プロファイルを表すオブジェクト。 |
AuthorityWeight |
省略可 |
System.Nullable |
ランク プロファイルの重みコンポーネントの 1 つであるオーソリティ (信頼度) を設定する整数パラメーターです。 オーソリティのランキングには、関連性スコアの計算時にアイテム間の関係が考慮されます。リンクされる頻度が高く権威のあるアイテムは、リンクされる頻度の低い到達しにくいアイテムよりもオーソリティの関連性スコアが高くなります。 オーソリティ関連性スコアは、Webanalyzer コンポーネントによって定期的に計算されます。 |
FreshnessManagedPropertyReference |
省略可 |
Microsoft.SharePoint.Search.Extended.Administration.Schema.ManagedProperty |
このパラメーターは、フレッシュネス (鮮度) を計算するための管理プロパティを指定します。 この管理プロパティは、ManagedPropertyImpl オブジェクト (Get-FASTSearchMetadataManagedProperty から返されるオブジェクトなど) で表現する必要があります。 この管理プロパティはデータ型が "datetime" であることと、並べ替えが有効にされていることが必要です。 この管理プロパティの値は、ドキュメントの新しさを計算する際に使用されます。指定した管理プロパティの datetime 値が古いアイテムほど、フレッシュネスの関連性スコアが低くなります。 |
FreshnessResolution |
省略可 |
System.Nullable |
フレッシュネス ブーストのティックのサイズを設定する整数パラメーターです。 ティックとは、フレッシュネスの関連性が異なる値と見なされる時間の最小量です。 1 時間に設定した場合、フレッシュネスの管理プロパティの値が同一時間内であるドキュメントはすべて同じフレッシュネス関連性スコアが割り当てられます。 1 日に設定した場合、フレッシュネス管理プロパティの日の値が同じドキュメントは鮮度が等しいと見なされます。 有効な値は次のとおりです。 0 (秒) 1 (分) 2 (時間) 3 (日) 4 (年) |
FreshnessWeight |
省略可 |
System.Nullable |
結果の関連性を計算する際に、フレッシュネス関連性コンポーネントの重みを設定する整数パラメーターです。 古いドキュメントほど、フレッシュネスのランク値は低くなります。 フレッシュネスを計算するための管理プロパティを変更する方法については、FreshnessManagedPropertyReference パラメーターを参照してください。 関連性の計算時にアイテムのフレッシュネスを無視するには、この値を「0」に設定します。 |
PositionStopWordThreshold |
省略可 |
System.Nullable |
ポジション ストップ ワードしきい値を設定する整数パラメーターです。 クエリ用語がいくつのアイテムに出現するかに関係なく、特定のクエリ用語の出現頻度がポジション ストップ ワードしきい値を超える場合、その用語に対して近接の関連性計算は実行されません。 クエリ用語のカウントがポジション ストップ ワードしきい値を超えなければ、管理プロパティ内でクエリ用語の位置が互いに近接している場合、別途ランク スコアが加算されます。 関連性モデルに近接性が不要である場合は、このパラメーターを「0」に設定して、近接計算を無効にしてください。この場合、検索時の CPU 使用率が下がります。 |
QualityWeight |
省略可 |
System.Nullable |
関連性モデルのクオリティ (質) コンポーネントの重みを設定する整数パラメーターです。 クオリティとは、ドキュメントに割り当てられた重要度を意味します。クオリティのメトリックを個々のドキュメントに割り当てる際、評価されているクエリは考慮されません。 クオリティの重みを極端に高くすると、アイテムのランキングがユーザーのクエリ用語に左右されにくくなって、検索精度が低下する可能性があります。クオリティの関連性スコアがより高いアイテムがあるために、クエリ用語との関連性がもっと高いアイテムが過小評価される場合があるためです。 クオリティの関連性スコアは、1 つまたは複数のクオリティ コンポーネントに基づいて動的に計算されます。この目的に使用される一連の管理プロパティは、RankProfileImpl オブジェクトの |
QueryAuthorityWeight |
省略可 |
System.Nullable |
クエリのオーソリティ関連性コンポーネントの重みを設定する整数パラメーターです。 ユーザーが検索結果からクリックして特定のアイテムにアクセスすると、そのアイテムに対するクエリ オーソリティが大きくなります。特定のクエリに関してアイテムの人気が上昇するほど、クエリ オーソリティ関連性スコアも高くなります。 |
RankModelName |
省略可 |
System.String |
変更するランク プロファイルの名前。 |
StopWordThreshold |
省略可 |
System.Nullable |
ランク プロファイルのストップ ワードしきい値を設定する整数パラメーターです。 ストップ ワードとは、結果セットに含めるにはあまりに一般的なので関連性の計算から除外される検索用語のことです。 クエリ用語がこのしきい値を超えた場合、FAST Search Server 2010 for SharePoint は、フルテキスト インデックスの重要度レベルを高くしてクエリを再試行します。クエリ用語がストップ ワードでなくなるレベルが見つかるまで、これが繰り返されます。重要度レベルの詳細については「Set-FASTSearchMetadataFullTextIndexMapping」を参照してください。 それができない場合、そのクエリ用語は結果セットの関連性から除外されます。StopWordThreshold 値を低くすると、検索のパフォーマンスは向上しますが、結果セットの関連性は低下します (結果セットに含まれるアイテムがクエリ用語の影響を受けなくなる可能性が大きくなるため)。 |
入力値の型
戻り値の型
Example
--------------- 例 1 -----------------
Set-FASTSearchMetadataRankProfile -Name ExtraRankProfile -QualityWeight 100 -AuthorityWeight 200 -QueryAuthorityWeight 10 -FreshnessWeight 0
この例では、"ExtraRankProfile" という名前のランク プロファイルについて、関連性コンポーネントの重みを変更します。変更する重みは、同時に複数指定できます。
この例では、フレッシュネス関連性コンポーネントの重みを 0 に設定することによって無効にすると共に、それ以外のコンポーネントを調整します。
--------------- 例 2 -----------------
$processingtime = Get-FASTSearchMetadataManagedProperty -name Processingtime
Set-FASTSearchMetadataRankProfile -Name ExtraRankProfile -FreshnessManagedPropertyReference $processingtime
この例では、ドキュメントの鮮度が管理プロパティである "Write" によって決まることがないように "ExtraRankProfile" ランク プロファイルを変更します。
変更後は、アイテムが最後に FAST Search Server 2010 for SharePoint システムに処理 (入力) されたのはいつかという基準で鮮度が判断されます。アイテムが処理された時刻は、既定では "processingtime" 管理プロパティに格納されます。
--------------- 例 3 -----------------
Set-FASTSearchMetadataRankProfile -Name ExtraRankProfile -StopWordThreshold 100000
この例では、"ExtraRankProfile" という名前のランク プロファイルのストップ ワードしきい値を 100,000 に変更します。ストップ ワードしきい値は、クエリ用語が "あまりに一般的である (アイテムの関連性計算で考慮するにはふさわしくない)" かどうかの判断基準となります。
ストップ ワードしきい値を低くすると、それだけ多くの用語が関連性の計算から除外されるため、パフォーマンスが向上する場合があります。
--------------- 例 4 -----------------
$rankprofile = Get-FASTSearchMetadataRankProfile -Name default
$rankprofile.GetQualityComponents()
クオリティ ランク メトリックは、クエリ用語とは関係なくドキュメントに割り当てられる重要度スコアです。この例では、ランク プロファイルに対して the GetQualityComponents()
メソッドを呼び出すことにより、クオリティ ランクの計算に必要な管理プロパティを列挙します。
--------------- 例 5 -----------------
$new_rank_component = New-FASTSearchMetadataManagedProperty -Name sitecredibility
$rankprofile = Get-FASTSearchMetadataRankProfile -Name default
$rankprofile.CreateQualityComponent($new_rank_component,100)
$rankprofile.GetQualityComponents()
クオリティ ランク メトリックは、クエリ用語とは関係なくドキュメントに割り当てられる重要度スコアです。この例では、クオリティ ランク スコアを形成する一連のクオリティ コンポーネントに "sitecredibility" という管理プロパティを追加します。"sitecredibility" 管理プロパティには、他のクオリティ コンポーネントと同じ重み (100) を割り当てます。
この後で、適切なクロールされたプロパティを "sitecredibility" に設定することもできます。
See Also
Reference
New-FASTSearchMetadataRankProfile
Remove-FASTSearchMetadataRankProfile
Get-FASTSearchMetadataRankProfile
Get-FASTSearchMetadataManagedProperty