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Lync Server 2013 の音声ポリシー

 

トピック最終更新日時: 2012-09-21

Lync Server 音声ポリシーは、ポリシー が割り当てられているユーザー、サイト、または組織ごとに次を定義します。

  • ユーザーが使用できるエンタープライズ VoIP機能を決定するために有効または無効にできる一連の呼び出し機能。

  • 承認される通話の種類を定義する一連の公衆交換電話網 (PSTN) 使用法レコード。

音声ポリシーの計画

次の手順は、エンタープライズ VoIP展開に必要な音声ポリシーを計画するのに役立ちます。

  • グローバル音声ポリシー (製品と共にインストールされる既定の音声ポリシー) の構成方法を決定する。 このポリシーは、サイト レベルまたはユーザーごとのポリシーが明示的に割り当てられていないすべてのエンタープライズ VoIP ユーザーに適用されます。

  • 必要なサイトレベルの音声ポリシーをすべて識別する。

  • 必要なユーザー単位の音声ポリシーをすべて識別する。

  • 音声ポリシーごとに、有効にする通話機能を決定する。

  • 音声ポリシーごとに、構成する PSTN 使用法レコードを決定する。

音声ポリシー スコープ

音声ポリシー スコープにより、ポリシーを適用可能な階層レベルが決まります。 Lync Server では、次のスコープ レベル (最も具体的なものから最も一般的なものまで) で音声ポリシーを構成できます。

  • ユーザー音声ポリシーは、個々のユーザー、グループ、または連絡先オブジェクトに割り当てることができます。 これは最下位レベルのポリシーです。 ユーザー音声ポリシーを展開することにより、サイトの特定のユーザーまたはグループを対象に機能を有効にし、同じサイトの他のユーザーまたはグループに対しては有効にしないようにすることができます。 たとえば、一部の従業員に対しては長距離ダイヤル機能を無効にすることができます。 連絡先オブジェクトは、音声ポリシーを割り当てる目的で個々のユーザーとして扱われます。

    注意

    ブランチ サイトエンタープライズ VoIP中央サイト展開に登録されているユーザー、または存続可能ブランチ アプライアンスに登録されているユーザーに対して、ユーザー音声ポリシーを展開することをお勧めします。

  • サイト音声ポリシーは、ユーザー音声ポリシーが割り当てられているユーザー、グループ、または連絡先オブジェクトを除いて、サイト全体に適用されます。 サイト音声ポリシーを定義するには、ポリシーを適用するサイトを指定する必要があります。 ユーザー音声ポリシーが割り当てられていない場合は、サイト音声ポリシーを使用します。

  • グローバル音声ポリシーは、製品と一緒にインストールされる既定の音声ポリシーです。 グローバル音声ポリシーは、組織の具体的な必要性を満たすように編集できますが、名前を変更したり、削除したりすることはできません。 この音声ポリシーは、より具体的なスコープを持つ音声ポリシーを構成して割り当てる場合を除き、展開内のすべてのエンタープライズ VoIPユーザー、グループ、および連絡先オブジェクトに適用されます。 このポリシー全体を無効にする場合は、サイトおよびユーザーのすべてにカスタム ポリシーが割り当てられるようにしてください。

通話機能

音声ポリシーごとに、以下の通話機能を有効または無効にすることができます。

  • [着信の転送] では、他の電話機やクライアント デバイスに通話を転送できます。 既定では有効です。

  • [委任] では、代わりに通話を送受信する他のユーザーを指定できます。 既定では有効です。

  • [通話の転送] では、他のユーザーに通話を転送できます。 既定では有効です。

  • [コール パーク] では、通話を保留し、別の電話機やクライアントで受けることができます。 既定では無効です。

  • [同時呼び出し] では、追加の電話機 (携帯電話など) や他のエンドポイント デバイスで、着信の呼び出し音を鳴らすことができます。 既定では有効です。

  • [チーム呼び出し] では、定義したチームのユーザーがチームの他のメンバーの呼び出しに応答できます。 既定では有効です。

  • [PSTN 再ルート] では、WAN が混雑していたり利用できない場合に、このポリシーを割り当てられているユーザーが他のエンタープライズ ユーザーに発信した通話を、公衆交換電話網 (PSTN) で再ルートできます。 既定では有効です。

  • [帯域幅ポリシーの上書き] により管理者は、特定のユーザーに関する通話受付管理ポリシーによる決定を上書きできます。 既定では無効です。

  • 悪意のある呼び出しトレース を使用すると、ユーザーは Lync クライアントを使用して悪意のある呼び出しを報告し、通話の詳細レコードでこのような呼び出しにフラグを設定できます。 既定では無効になっています。

  • ボイスメール エスケープは、同時呼び出しが構成されている場合で、電話が電源オフ、電池切れ、または圏外になっていて、タイマー値に基づいているときに、通話がユーザーの携帯電話のボイスメール システムにすぐにルーティングされることを防ぎます。 この設定でタイマーを有効または無効にし、タイマーの値を設定します。 構成できるのは、Lync Server Management Shell を使用する場合のみです。 既定では無効になっています。

  • 通話転送と同時呼び出し PSTN の使用 により、管理者は、通話転送と同時呼び出しの音声ポリシーと同じ PSTN 使用法を指定したり、通話転送と同時呼び出しを内部 Lync ユーザーのみに制限したり、音声ポリシーの PSTN 使用法とは異なるカスタム PSTN 使用法を指定したりできます。 既定では、着信の転送および同時呼び出しに対して音声ポリシーと同じ PSTN 使用法を使用します。

PSTN 使用法レコード

各音声ポリシーには、1 つ以上の PSTN 使用法レコードが関連付けられている必要があります。 PSTN 使用法は、同時呼び出しおよび着信の転送のみのための音声ポリシーと関連付けることができます。 PSTN 使用法レコードの計画の詳細については、 Lync Server 2013 の PSTN 使用法レコードに関するページを参照してください。

注意

発信ルーティング機能では、ユーザーとルートの照合時に PSTN 使用法を上位から下位の順に比較するため、PSTN 使用法の順序は重要です。 最初の使用法が通話ルートに一致した場合は、そのルートが使用されます。 一致しない場合、発信ルーティング機能はリスト内の次の PSTN 使用法との照合を、一致が検出されるまで続けます。 事実上、後続の PSTN 使用法は、リストの最初の使用法が使用できない場合のバックアップとなります。