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PSI リファレンスの概要

適用対象: Office 2010 | Project 2010 | Project Server 2010 | SharePoint Server 2010

この記事の内容
PSI リファレンスの概要
Project Server のアセンブリと名前空間
PSI Web サービス

Project Server Interface (PSI) は Microsoft Project Server 2010 の API です。この記事では、PSI の文書化されているアセンブリ、名前空間、およびサービスについて概要を説明します。Project Server 2010 の PSI 関係のマネージ コードについては、SDK の「クラス ライブラリと Web サービス参照」ですべて説明しています。

この記事は以下のセクションで構成されます。

  • PSI リファレンスの概要

    • PSI リファレンスの使用
  • Project Server のアセンブリと名前空間

  • PSI Web サービス

PSI リファレンスの概要

Project Server 2010 の PSI には 2 つのインターフェイスがあります。1 つは .asmx ファイルによって定義される Web サービス用の ASMX インターフェイスで、もう 1 つは .svc ファイルによって定義されるサービス用の Windows Communication Foundation (WCF) インターフェイスです。ベータ後のバージョンの Project Server 2010 では、Project Web App の URL を使用して ASMX インターフェイスにだけアクセスできます (たとえば、https://ServerName/ProjectServerName/_vti_bin/psi/project.asmx?wsdl)。

SharePoint Web サービス アプリケーション内のプロジェクト サービス アプリケーション仮想ディレクトリの URL (たとえば、https://ServerName:32843/[GUID]/project.asmx) に .asmx ファイルが含まれています。しかし、ASMX インターフェイスは WCF インフラストラクチャを使用して構築されるので、バック エンド URL で ASMX 参照は設定できません。バック エンド プロジェクト サービス アプリケーション URL を使用するアプリケーションまたはコンポーネントを開発するには、WCF インターフェイスを使用する必要があります。プロジェクト サービス アプリケーションのディレクトリ名は GUID 値で、これは Project Web App インスタンスの GUID と同じです。[インターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャー] ウィンドウで、[SharePoint Web サービス] ノードを展開し、GUID ディレクトリ名をクリックし、[詳細設定] をクリックして、[仮想パス] 値をコピーします。

重要

新しいアプリケーションと、Project Server コンピューター上でだけ実行されるミドルウェア コンポーネントでは、WCF インターフェイスを使用してください。これは Microsoft がネットワーク通信に推奨しているテクノロジです。ASMX インターフェイスを使用する既存のアプリケーションでは、Project Web App を通じて URL を使用する必要があります。これで Project Server の権限がチェックされます。参照を設定しようとすると、SharePoint Web サービス アプリケーションからの ASMX ファイルのパスに [サービス使用不可能] と表示されます。ASMX インターフェイスの詳細と WCF インターフェイスの使用方法については、「WCF と PSI の概要」を参照してください。

WCF インターフェイスを使用して開発を行う場合は、Microsoft Visual Studio 2010 を使用することをお勧めします。Project Server ワークフローでは、これが必須になります。

PSI リファレンスの使用

PSI オブジェクト モデルは規模が大きく、多くのクラスやメンバーが内部使用専用となっています。そのため、必要なトピックを Project 2010 SDK の「クラス ライブラリと Web サービス参照」で探すとき迷うことがあります。開発に使用する参照先トピックの多くは、以下のグループにあります。

  • プライマリ クラスのメソッド: PSI の各サービスには、そのサービスと同じ名前のプライマリ クラスが含まれています。たとえば、Resource サービスには、Resource クラスがあります。Resource クラスで使用できるメソッドの一覧を表示するには、SDK コンテンツ ペインのクラス ノードを展開し、[リソース メソッド] トピックをクリックします。

  • DataRow のプロパティ: プライマリ クラスの多くのメソッドは、DataSet を使用し、またそれを返します。DataSet 内の各 DataTable オブジェクトに 1 つまたは複数の DataRow オブジェクトが含まれています。多くの場合、行のプロパティだけが必要で、DataSet、DataTable、または DataRow クラスの他のメンバーを見る必要はありません。たとえば、ResourceAssignmentDataSet クラスには、ResourceAssignmentDataTable のサブクラスと、ResourceAssignmentDataSet.ResourceAssignmentRow クラスが含まれています。ResourceAssignmentRow クラスのプロパティの一覧を表示するには、SDK コンテンツ ペインのクラス ノードを展開し、[ResourceAssignmentDataSet.ResourceAssignmentRow のプロパティ] トピックをクリックします。

「クラス ライブラリと Web サービス参照」には、サードパーティのソリューションの開発に使用される 3 つの Project Server アセンブリのパーツが説明されています。これらのアセンブリについては、最小限のドキュメントだけが提供されています。さらに、PSI リファレンスでは、22 のパブリック サービスの主なクラスとメンバーを説明しています。6 つの PSI サービスは、内部使用専用で、文書化されていません。

たいていのアプリケーションは、Project Server コンピューターで開発しなくてよく、グローバル アセンブリ キャッシュで Project Server アセンブリへの参照を設定する必要はありません。必要な Project Server アセンブリを開発コンピューターにコピーできます。Project Server 2010 では、以下のアセンブリが [Program Files]\Microsoft Office Servers\14.0\Bin にインストールされます。

  • Microsoft.Office.Project.Server.Events.Receivers.dll

  • Microsoft.Office.Project.Server.Library.dll

  • Microsoft.Office.Project.Server.Workflow.dll

PSI サービスの名前空間には、PSI プロキシ アセンブリ ProjectServerServices.dll のために作成される恣意的な名前が使用されています。このプロキシ アセンブリは文書化の目的でだけ生成され、Project 2010 SDK には含まれません。PSI リファレンスでは、各名前空間に、[Project Web サービス] などのプレースホルダー名と、https://ServerName/ProjectServerName/_vti_bin/psi/Project.asmx のような Web 参照が使用されます。

Project Server のアセンブリと名前空間

多くのアセンブリは Project Server をインストールするときにインストールされます。3 つの Project Server アセンブリだけが文書化されています。一般に、サードパーティの開発者は、この 3 つのアセンブリ内の 2 ~ 3 のクラスとメンバーだけを使用します。文書化されていない Project Server アセンブリには、ビジネス エンティティのクラスやデータ アクセス層 (DAL) のクラスなど、Project Server が内部で使用する名前空間とクラスがあります。Microsoft Visual Studio でいずれかの Project Server アセンブリへの参照を設定すると、Visual Studio オブジェクト ブラウザーですべての名前空間、クラス、およびメンバーを表示できます。

注意

文書化されている Project Server の名前空間の多くのメンバーも内部使用専用で、ドキュメントは最小限です。

Microsoft.Office.Project.Server.Schema SDK に Microsoft.Office.Project.Server.Schema 名前空間は含まれていません。これは [Windows]\assembly\GAC_MSIL\Microsoft.Office.Project.Schema\14.0.0.0__71e9bce111e9429c\Microsoft.Office.Project.Schema.dll アセンブリにあります。この名前空間には、PSI で使用されるすべての DataSet、DataTable、および DataRow クラスの定義と、Project Server 内部で使用されるその他の多くの同じようなクラスの定義が含まれています。PSI の各 Web サービスに含まれているパブリック クラスは、特定の Web サービス参照で文書化されています。たとえば、DriverDataSet.DriverRow クラスは WebSvcDriver 名前空間で文書化されています。

一部のアプリケーションでは、Microsoft.Office.Project.Schema.dll アセンブリへの参照を設定する必要があります。次に、2 つの例を示します。

  • ユーザー設定フィールド用の OnCreated ポストイベント ハンドラーでは、e.CustomFieldInformation イベント引数を Microsoft.Office.Project.Server.Schema 名前空間への参照と共に使用できます。次のコードで、CustomFieldDataSet と CustomFieldsRow の定義は Microsoft.Office.Project.Server.Schema 名前空間にあります。

    using PSLibrary = Microsoft.Office.Project.Server.Library;
    using Microsoft.Office.Project.Server.Schema;
    . . .
    
    // Event handler for the OnCreated event of a custom field.
    public override void OnCreated(
        PSLibrary.PSContextInfo contextInfo, 
        CustomFieldsPostEventArgs e)
    {
        // Get information from the event arguments. 
        string userName = contextInfo.UserName.ToString();
    
        CustomFieldDataSet customFieldDs = e.CustomFieldInformation;
        CustomFieldsRow customFieldRow = customFieldDs.CustomFields.Rows[0];
    
        string customFieldName = customFieldRow["MD_PROP_NAME"].ToString();
        byte customFieldType = (byte)customFieldRow["MD_PROP_TYPE_ENUM"];
        Guid customFieldUid = (Guid)customFieldRow["MD_PROP_UID"];
        . . .
    }
    
  • カスタム ワークフロー アクティビティでは、DataSet 定義の Microsoft.Office.Project.Server.Schema への参照が必要です。たとえば、PSWorkflowServiceBase.GetPSI(ProjectWorkflowContext)を参照してください。

PSI の「クラス ライブラリと Web サービス参照」には、次の 3 つのアセンブリの名前空間があります。

  • Microsoft.Office.Project.Server.Library.dll 開発者は、通常、列挙 (CustomField.Type など) と、Microsoft.Office.Project.Server.Library 名前空間の PSClientError,PSErrorInfo、および Filter クラスを使用します。

    Microsoft.Office.Project.Server.Library.dll アセンブリにある 4 つの名前空間は次のとおりです。

    • Microsoft.Office.Project.Server.Administration   この名前空間のクラスとメンバーは、診断ログで内部的に使用されます。

    • Microsoft.Office.Project.Server.Base   この名前空間のクラスとメンバーは、内部使用専用で、文書化されていません。

    • Microsoft.Office.Project.Server.Library   この名前空間には、PSClientError クラスと PSErrorInfo クラスに加え、多くの列挙があります。

      Microsoft.Office.Project.Server.Library 名前空間には、次の 7 つのプロパティ クラスと、合計 3208 のサブクラスもあります。

      • AssignmentProperties

      • CalendarProperties

      • ConstraintProperties

      • LookupTableProperties

      • ProjectProperties

      • ResourceProperties

      • TaskProperties

      これらのプロパティ クラスは内部用で、文書化されていません。これらのプロパティ クラスは、Microsoft Project Professional 2010 と Project Server の間のシリアル化のために使用されます。Visual Studio で Microsoft.Office.Project.Server.Library 名前空間を操作すると、オブジェクト ブラウザーにすべてのプロパティ クラスが表示され、サードパーティの開発に使用できるクラスを探すのがより困難になります。SDK では、これらのプロパティ クラスは表示されません。

    • Microsoft.Office.Project.Server.Library.FilterSchema   この名前空間は、内部使用専用で、文書化されていません。

  • Microsoft.Office.Project.Server.Workflow.dll   このアセンブリには、次の名前空間があります。

    • Microsoft.Office.Project.PWA   この名前空間には、PSI 用、Project Web App 用、およびカスタム ワークフロー アクティビティ用のプロキシがあります。これは文書化されていません。

      カスタム ワークフロー アクティビティでは、PSI サービスのすべてのクラスにアクセスするために、Microsoft.Office.Project.PWA への参照が必要です。たとえば、Microsoft.Office.Project.PWA.PSI クラスには ProjectWebService プロパティがあり、これは WebSvcProject 名前空間のプロキシを取得します。コードの例は、PSWorkflowServiceBase.GetPSI を参照してください。

    • Microsoft.Office.Project.Server.WebServiceProxy   この名前空間には、各 PSI サービスのプライマリ クラスのプロキシ クラスがあります。開発者は、これらのクラスを使用して、組み込みの Project Server ワークフロー ユーザーの偽装で実行されるサイト ワークフローの作成を支援します。ワークフロー ユーザーの権限を昇格することで、ワークフローはプロキシ クラスを通じて PSI メソッドを呼び出すことができます。

      各プロキシ クラスには、対応するサービスのすべてのメソッドが含まれています。たとえば、Microsoft.Office.Project.Server.WebServiceProxy.Project クラスには、CheckOutProject メソッドと QueueCreateProject メソッドが含まれています。これらのメソッドは、Project サービスの CheckOutProject および QueueCreateProject メソッドのプロキシです。これらは、外部アプリケーションから利用できます。

    • Microsoft.Office.Project.Server.Workflow   この名前空間には、Project Server のワークフロー アクティビティで使用されるクラスがあります。アクティビティは、プロジェクトのプロパティの読み取り、比較、更新などです。そのほか、プロジェクトが変更されたときにワークフローのコールバックを処理するクラスや、ワークフローの管理に関するクラスもあります。

  • Microsoft.Office.Project.Server.Events.Receivers.dllMicrosoft.Office.Project.Server.Events は、このアセンブリの唯一の名前空間です。ここには、PSI サービス用のイベント レシーバーおよびイベント引数のクラスと、その他の内部クラスがあります。

    開発者は、イベント レシーバーのクラスを継承するイベント ハンドラーを作成します。PSI サービスのプライマリ クラスの多くには、対応するイベント レシーバー クラスがあります。たとえば、ProjectEventReceiver クラスには、PSI の Project クラスのメソッドに対応するプレイベント レシーバー メソッドとポストイベント レシーバー メソッドがあります。OnCreating と OnCreated は、それぞれ QueueCreateProject メソッドのプレイベント レシーバー メソッドとポストイベント レシーバー メソッドです。

    開発者は、通常、次のイベント レシーバー クラスを使用します。

    RulesEventReceiver クラスと StatusReportsEventReceiver クラスは、Project Web App 内部で使用されます。

PSI Web サービス

PSI は、Project Server 2010 の ASMX Web サービスおよびそれと同等の WCF サービスがセットになっています。特定のサービスを使用するには、Microsoft Visual Studio 2008 (またはそれ以降) で NameService に任意の名前を使用して, .asmx ファイルまたは .svc ファイルの URL への参照を設定します。続いて wsdl.exe または svcutil.exe ユーティリティがその名前空間用のプロキシ ソース コードを生成し、アプリケーションに含めるプロキシ Web サービス アセンブリをコンパイラが作成します。

注意

PSI リファレンスには、PSI サービス用のプレースホルダー NameService 名があります ([Admin Web サービス]、[Driver Web サービス]、[Project Web サービス] など)。各 PSI NameService には、その Web サービス用の Web メソッドを含むプライマリ クラスがあります。たとえば、Admin サービスへの参照を設定し、それに WebSvcAdmin という名前を付けた場合、アプリケーションの WebSvcAdmin NameService には、プライマリ クラス Admin と、GetServerCurrency、ListInstalledLanguages、ReadServerVersion などの Web メソッドが含まれます。

合計 27 の PSI サービスのうち、Authentication、ExchangeSync、PWA、View、および WinProj は、Project Web App および Project Professional の内部用です。P12Upgrade サービスには WCF 実装だけがあります。これは Project Server 2010 インストーラーで Office Project Server 2007 のアップグレード時に使用されます。これらの内部サービスには SharePoint Web サービス アプリケーションの ProjectServiceApplication 仮想ディレクトリの URL を使用してアクセスできますが、PSI リファレンスに、これらのサービスのすべての名前空間、クラス、およびメンバーのトピックは含まれていません。

PSI Web メソッドを含むすべてのクラスは次のとおりです。

  1. Admin   Project Web App の [Project Server 管理] ページで使用されるメソッドがあります。会計年度の定義、状態管理と通貨の設定、レポート期間、監査ログ、Microsoft Active Directory ディレクトリ サービスの設定などのメソッドがあります。

  2. Archive   プロジェクトのバックアップと復元、セキュリティのカテゴリ、ユーザー設定フィールド、リソース、システム設定、ビュー、およびエンタープライズ グローバル プロジェクトを管理するためのメソッドが含まれます。アーカイブ スケジュールを読み取り、更新します。すべてのプロジェクトをアーカイブしたり、指定されたアーカイブ済みのプロジェクトを削除したりします。アーカイブ データベースにバックアップし、発行済みデータベースに復元します。

  3. Authentication   Project Professional および Project Web App の内部でのみ使用されるメソッドがあります。Authentication サービスへのアクセスは、ProjectServiceApplication URL を使用してだけ行えます。

  4. Calendar   企業のカレンダーの例外を管理します。リソース カレンダーでチェックアウトおよびチェックインします。カレンダーの例外を作成、削除、すべて一覧表示、更新、または返します。

  5. CubeAdmin   OLAP キューブの設定を管理します。分析サーバー、データベースの状態、およびキューブのリストを取得します。Cube Build Service 要求をキューに配置します。キューブのディメンションおよびメジャーに関する計算済みのメンバー定義とフィールド設定を読み取り、更新します。

  6. CustomFields   企業のユーザー設定フィールドを管理します。チェックアウト、チェックイン、読み取り、作成、削除、更新を行います。

  7. Driver   ポートフォリオ分析ドライバーと、ドライバーでのプロジェクト作成および需要管理に関する優先度を管理します。プロジェクト ドライバーに関する作成、読み取り、更新、削除 (CRUD) メソッドがあります。

  8. Events   Project Server のイベント ハンドラーの関連付けを管理します。Project Server イベント ハンドラーの特定のイベントとの関連付け、またはすべてのイベント ハンドラーの関連付けを管理する CRUD メソッドがあります。

  9. ExchangeSync   これは、Microsoft Exchange Server のイベントを管理する内部 Project Server サービスです。Project Web App は、ExchangeSync を使用して Project Server と Exchange Server の間の割り当てを同期させます。Microsoft Office Project Server 2007 におけるように、Microsoft Office Outlook クライアントと直接やり取りすることはありません。

    ExchangeSync サービスへのアクセスは、ProjectServiceApplication URL を使用してだけ行えます。ExchangeSync のクラスとメンバーは、サードパーティの開発用としてはサポートされていません。

  10. LoginForms   Login および Logoff メソッドにフォームベース認証を提供します。LoginForms サービスへのアクセスは、Project Web App サイトを通じてのみ可能です。

  11. LoginWindows   複数認証 (クレーム認証およびフォームベース認証) の Project Server 2010 環境で使用する Login メソッドと Logoff メソッドを提供します。

    注意

    LoginWindows サービスは、WCF アプリケーションや、クレーム認証のみを使用するProject Server の環境で動作するアプリケーションは使用されません。こうした場合には、Login メソッドが常に false を返します。クレーム認証は統合 Windows 認証を処理します。

  12. LookupTable   参照テーブル、多言語参照テーブル、および対応するコード マスクを管理します。チェックアウト、チェックイン、読み取り、作成、削除、更新を行います。

  13. Notifications   警告とアラームを管理します。通知を取得、設定、登録、登録解除するメソッドがあります。

  14. ObjectLinkProvider   SharePoint サイトのドキュメントおよびリスト アイテムについて、Web オブジェクトとリンクを管理します。プロジェクト、プロジェクトリンク、タスク、またはタスクリンクの Web オブジェクトを作成、削除、または読み取ります。

  15. PortfolioAnalyses   プロジェクト間の依存関係と、オプティマイザー、プランナー、および分析ソリューションに関する CRUD メソッドがあります。

  16. Project   プロジェクトを管理します。下書きデータベースまたは発行済みデータベースのプロジェクトのチェックアウト、チェックイン、作成、削除、読み取り、または更新を行います。発行するためにキューにメッセージを配置します。

    プロジェクト内のエンティティ (タスク、リソース、割り当てなど) を作成または削除します。プロジェクト チームまたはプロジェクト サイト アドレスに関する情報を取得または更新します。プロジェクトの進捗状況、下書きデータベース内のプロジェクトのリスト、すべてのサマリー タスク、指定されたリソースへの割り当てに利用可能なタスク、またはリソースに割り当てがあるすべてのプロジェクトを取得します。

    コミットメントを作成および管理したり、SharePoint タスク リストからライトウェイト プロジェクトを作成したり、プロジェクト/マスター プロジェクトの関係を検索したりします。

  17. PWA   Project Web App に対して最適化された多くのメソッド (タスク更新承認規則用のメソッド、状態レポートを管理するメソッドなど) があります。Project Web App のメソッドは、通常、特化されており、他の PSI サービスの同等のメソッドと比べて冗長な面があります。Project Web App のメソッドは、他の PSI のメソッドと同じデータセットの多くを使用したり、返したりします。

    PWA サービスへのアクセスは、ProjectServiceApplication URL を使用してだけ行えます。PWA のクラスとメンバーは、サードパーティの開発用としてはサポートされていません。

  18. QueueSystem   Project Server キューを管理します。ジョブ数、ジョブやジョブ グループの待ち時間、すべてのジョブの進捗状況、指定されたジョブ、呼び出し元が所有するジョブ、または指定されたプロジェクトのジョブを取得します。ジョブの相互関係を管理し、キューを構成します。

  19. Resource   エンタープライズ リソースを管理します。リソースまたは Project Server ユーザーおよびその承認設定をチェックアウト、チェックイン、更新または作成します。名前または GUID によりリソースを検索します。リソースまたはユーザー データ、RBS および関連するセキュリティ情報を読み取ります。リソースに関するすべての割り当てを取得します。またユーザーのパスワードをリセットします。Resource クラスには、ユーザー委任用の新しい CRUD メソッドがあります。

  20. ResourcePlan   リソース計画を管理します。リソース計画のチェックアウト、チェックイン、作成、削除、発行、読み取り、および更新を行います。

  21. Security セキュリティ テンプレートのセキュリティ カテゴリ、組織の権限やグローバル アクセス権、およびグループの権限を管理する CRUD メソッドがあります。Security クラスには、プロジェクトのカテゴリに関する新しいメソッドがあります。

  22. Statusing   状態の更新と割り当てを管理します。進捗状況の更新や承認の適用、進捗状況の更新の送信、提出された更新のサマリー情報の設定、承認された進捗状況の更新や指定されたユーザーの承認履歴の削除、プロジェクトのセットのすべての進捗情報の削除を行います。割り当てを作成、取得、または代理します。割り当ての動作期間を設定します。現在のユーザーの新しい割り当てを取得したり、割り当てやタスクのトランザクション履歴、時間配分された実績作業時間、サマリー タスク階層を取得したりします。

    タイムシート データをプレビューまたはインポートしたり、ユーザーの稼働日および非稼働日のスケジュールを読み取ったりします。承認待ちの進捗状況の更新、提出された更新の情報、または提出された更新に含まれる変更のトランザクション レコードを検索します。チームの状態を読み取ります。

  23. TimeSheet   タイムシートを管理します。タイムシートの作成、削除、送信、更新、読み取り、または取り消しを行います。遅れている、または承認待ちのタイムシートを検索し、日付または期間でタイムシートを検索します。タイムシート承認者のリストを取得します。実績をプリロードし、タイムシート行を検証します。TimeSheet クラスには、新しい ReadProjectTimesheetLines メソッドと SubmitTimesheetLines メソッドがあります。

  24. View   View サービスは、Project Web App の内部使用専用に設計されています。View クラスのメソッドは、ビューおよびビュー レポートを管理し、ビュー内のフィールドを読み取ります。

    View サービスへのアクセスは、ProjectServiceApplication URL を使用してだけ行えます。View メソッドは、サードパーティの開発用にはサポートされていません。

  25. WinProj   WinProj サービスは、Project Professional の内部使用専用に設計されています。サードパーティの開発者は、Project Server を使用したプログラミングには WinProj メソッドを使用しないでください。

    一部の WinProj メソッドは、Project および Resource サービスでも使用される、ProjectRelationsDataSet や ResourceDataSet のようなデータセットを使用しますが、Project Professional の特定のプロパティと機能を必要とします。

    WinProj サービスへのアクセスは、ProjectServiceApplication URL を使用してだけ行えます。WinProj メソッドは、サードパーティの開発用にはサポートされていません。

  26. Workflow   エンタープライズ プロジェクトの種類に関する CRUD メソッドと、ワークフローのフェーズおよびステージを管理する CRUD メソッドがあります。ワークフローの実行、状態情報の設定、需要管理ワークフローのプロジェクト詳細ページ (PDP) のステージの管理などを行います。

  27. WssInterop   プロジェクト サイトを管理します。プロジェクト サイトを作成または削除します。SharePoint の設定および管理サイトに関する情報を取得し、更新します。プロジェクト サイト のメンバーおよびグループの同期と更新を行います。

各サービス名前空間には、サービスが使用する DataSet スキーマおよびイベント ハンドラー クラスがすべて含まれています。たとえば、Calendar.asmx (WCF サービスの場合は Calendar.svc) では Calendar サービスが記述されます。Web 参照に WebSvcCalendar という名前を付けた場合、プロキシ名前空間には、プライマリ クラス Calendar と、Web メソッド CheckInCalendars、CheckOutCalendars などが含まれます。WebSvcCalendar プロキシ名前空間には、CalendarDataSet クラスとそのサブクラスのすべても含まれます。

一部の PSI サービスでは DataSet クラスが重複しています。たとえば、Project サービスと Statusing サービスにはどちらにも ProjectDataSet クラスがあります。このため、Project.asmx と PWA.asmx の両方の Web 記述に ProjectDataSet への参照が含まれ、Web 参照を設定しアプリケーションをコンパイルする際に作成するプロキシ アセンブリには関連するデータセットが含まれます。Project サービスと Statusing サービスで、ProjectDataSet.ProjectRow クラスの異なるフィールドの値が必要なこともあります。

PSI リファレンスの名前空間とクラスを参照する場合、たとえば Project サービスの Web メソッドを参照するには、[コンテンツ] リストで [Project Web サービス] 名前空間を展開してから Project クラスを展開します。

関連項目

その他のリソース

Project プログラミング リファレンス

Project Server Interface (PSI) の概要

.NET Framework Developer Center