次の方法で共有


[タイムシートの設定および既定値] ページを構成する

更新日: 2009年2月

 

トピックの最終更新日: 2009-01-29

労働時間を管理するための条件および標準は、組織によってさまざまです。たとえば、一部の組織では、1 日あたりの労働時間を規制する労働法が適用されます。このため、組織は、[タイムシートの設定および既定値] ページのオプションを確認し、適切なオプションを選択する必要があります。

[タスクの設定および表示] では、[自分のタスク] ページ内のオプションを指定します。[タイムシートの設定および既定値] では、[自分のタイムシート] ページ内のオプションを指定します。各組織では、その組織のチーム メンバがタイムシートを作成する前に、[タイムシートの設定および既定値] をカスタマイズできます。

[タイムシートの設定および既定値] ページにアクセスするには、以下の手順を実行します。

  1. Project Web Access に管理者としてログインします。

  2. [サーバー設定] をクリックします。

  3. [時間およびタスクの管理] セクションで、[タイムシートの設定および既定値] をクリックします。

[タイムシートの設定および既定値] ページには、以下のセクションがあります。

  • Outlook 表示 - Outlook Timesheet のインターフェイスにさまざまな種類の作業を表示するためのオプション。エンド ユーザーがアクセスできるようにするには、Outlook アドインをユーザーごとにダウンロードしてインストールする必要があります。これらのオプションの詳細については、[自分のタスク] ページについてのトピックで説明しています。

  • Project Web Access 表示 - Project Web Access (PWA) タイムシート内にさまざまな種類の作業を表示するためのオプション。

  • 既定のタイムシート作成モード - タイムシートの作成時に、プロジェクトまたはプロジェクトのタスク割り当てを表示、あるいはどちらも非表示にするためのオプション。エンド ユーザーは、どちらかの種類の行アイテムを追加できます。

  • タイムシートのグリッド列の単位 - グリッド内のセルが 1 日と 1 週間のどちらを表すかを制御するオプション。

  • 既定のレポート単位 - 実作業時間を時間または日数のどちらでレポートするかを選択するオプション。1 日または 1 週間が何時間に相当するかも定義します。

  • 時間単位のレポート制限 - 1 つのタイムシートまたは 1 日にレポート可能な時間数の最小値と最大値を制限するパラメータ。最大値に "999" を指定すると、タイムシート システムの時間数が "無制限" になります。

  • タイムシート ポリシー - 現在以降の時間をレポートするオプション、および定義済みの Project Server アイテムに関連付けられていない行アイテムの追加を許可するオプションの 2 つがあります。DCAA の基準に準拠する必要がある場合は、これらのオプションは無効にしてください。

  • 監査 - ログ ファイルが作成され、タイムシートで保存された各トランザクションが監査目的で記録されます。

  • 承認ルート - 有効にした場合、タイムシートを提出する際に、エンドユーザーが別のタイムシート承認者を選択できなくなります。

Outlook 表示

以前のバージョンの Project Server には Outlook 統合機能が含まれており、チーム メンバが、Outlook 内から自身のプロジェクトのタスク割り当てを確認およびレポートできます。Microsoft Office Project Server 2007 でも、引き続き割り当てに対する進捗状況を入力できます。

Office Project Server 2007 では、新しい機能として Outlook 統合にタイムシートが追加されました。ユーザーは自分の PWA タイムシートに記録したり、タイムシートを更新することができます。

以下のオプションでは、業務上のニーズに応じて、Outlook のタイムシートに表示する情報を定義できます。

  • 実績時間と計画時間

  • 実績、超過、計画時間

  • 支払い対象時間、支払い対象外時間、超過時間、計画時間 - 既定ではこのオプションが有効になっています。

3 番目のオプションを選択すると、行アイテムに対し、支払い対象および支払い対象外の実績時間を取得できます。支払い対象時間は、実施された作業に対して請求されている時間数です。支払い対象外時間は、請求されていない時間数です。

Project Web Access 表示

タイムシートで労働時間を管理する場合に、超過時間と支払い対象外時間を表示および入力するためのオプションがあります。チーム メンバは、タイムシートの [操作] メニューから、[超過作業時間の表示/非表示] または [支払い対象外の作業時間の表示/非表示] を選択します。

[Project Web Access 表示] オプションを有効にすると、標準の超過時間および支払い対象外時間管理がタイムシートで使用され、[操作] メニューから上記の表示切り替えオプションを選択できます。切り替えオプションは、[サーバー設定] では既定で有効になっています。

[Project Web Access 表示] オプションを無効にすると、超過時間と支払い対象外時間を表示および入力するための切り替え操作が無効になります。超過時間と支払い対象外の状況を既定よりも細かく管理する場合は、既定の超過時間および支払い対象外時間の分類の代わりに、管理用の分類を使用することをお勧めします。

既定のタイムシート作成モード

[既定のタイムシート作成モード] オプションでは、タイムシートの作成時に既定で含まれる情報を定義します。[タイムシート リスト] では、チーム メンバが、労働時間の管理に使用する タイムシートを次の 4 種類の中から選択できます。

  • 既定の設定で作成 - このタイムシートには、[常に表示する] に設定されている管理用時間のカテゴリ、および [既定のタイムシート作成モード] に選択されたオプションが表示されます。

  • タスク付きで作成 - このタイムシートには、既に進捗状況が入力されている割り当て、または作業がスケジュールされていてまだ実行されていない割り当てが表示されます。

  • プロジェクト付きで作成 - このタイムシートには、現在作業中のプロジェクトのうち、ユーザーがプロジェクト チーム メンバであるプロジェクトの名前が表示されます。この場合、進捗状況は最上位のプロジェクト レベルで入力されます。

  • 自動入力しない - 空のタイムシートです。

ユーザーが上記のいずれかのオプションを選択した場合を除いて、タイムシートには [常に表示する] に設定された管理用時間のカテゴリと [既定のタイムシート作成モード] の設定が自動的に表示されます。

[タイムシートの設定および既定値] ページでは、組織において、タイムシートにどのようにデータが自動入力されるかを定義します。ただし、ユーザーは、既定の値を上書きできます。

ユーザーは、[タイムシートの設定および既定値] ページで以下のオプションのいずれかを選択できます。

  • 現在のタスク割り当て - このオプションは既定で有効になっています。タイムシートには、管理用タスク、およびユーザーが割り当てられている全プロジェクトの現在のタスク割り当てが含まれます。

  • 現在のプロジェクト - タイムシートには、管理用時間、およびユーザーが割り当てられているプロジェクトのリストが含まれます。個々のタスクは表示されません。

  • 事前入力なし - このタイムシートには管理用時間だけが含まれます。

タイムシートのグリッド列の単位

[タイムシートのグリッド列の単位] では、すべての種類のタイムシートの、労働時間を管理する単位 ([日単位] または [週単位]) を指定します。タイムシートの既定の管理単位は日単位です。

タイムシートの作成時に [週単位] を指定すると、タイムシートの各列が 7 日間に該当します。タイムシート期間が 7 日間よりも長い場合、タイムシートには次の 7 日間も表示されます。たとえば、タイムシート期間が 15 日間の場合は 3 列になります。

期間の見出しの日付がどのように計算および表示されるかは、ユーザーが現在使用しているタイムシート、期間の元々の設定方法、および標準の期間設定によって決まります。2 つ目と 3 つ目の要素は、管理者が [タイムシート期間] を使用して指定します。

既定のレポート単位

労働時間は、時間単位または日単位のどちらかで管理されます。既定では、タイムシートの単位は時間に設定されています。

作成時にタイムシートの単位を日単位に変更すると、予定作業時間が日単位で表示されます。ユーザーが数値を入力すると、その数値は日数に変換されます。たとえば、0.5 は 1 日の労働時間の半分に相当します。

[既定のレポート単位] では、タイムシートの標準の 1 日の時間数、および 1 週間の時間数も指定できます。世界的にも、企業ごとに独自の基準があります。一部の企業では労働法が適用されるため、これらのオプションは労働法に準じて設定する必要があります。これを上書きするには、時間の数値に単位を追加します。たとえば、システム設定に関係なく "8h" は 8 時間、"8d" は 8 日間になります。

時間単位のレポート制限

Project Web Access の管理者は、時間単位のレポート制限機能を使用して、時間管理に入力可能な有効値を制限できます。設定可能な値は 0 ~ 998 です。"999" を設定すると、最大値が無制限であると見なされます。また、管理者は、以下の項目に関してさらに値を制限することもできます。

  • タイムシートの最大時間 - この値は、既定で 999 に設定されています。

  • タイムシートの最小時間 - この値は、既定で 0 に設定されています。

  • 1 日の最大時間 - この値は、既定で 999 に設定されています。

無効な値を入力すると、エラー メッセージが表示されます。有効な値を入力するまで、タイムシートを保存したり提出することはできません。

タイムシート ポリシー

組織の会計上の要件および法的要件に準拠するために、2 つのタイムシート ポリシーがユーザーに適用されます。どちらのポリシーも [タイムシートの設定および既定値] で既定で有効になっています。DCAA の時間管理手続きに従う必要のある組織では、これらのポリシーを無効にする必要があります。

  • 現在以降の時間レポートを許可する - このオプションを有効にすると、チーム メンバは現在のタイムシート期間よりも先のタイムシートを作成できます。

  • 未検証のタイムシート行アイテムを許可する - このオプションが有効になっている場合、チーム メンバは新しい行アイテムを追加できます。タイムシート上では、追加した行アイテムの [プロジェクト名] は [未検証] と表示されます。これは、その行アイテムがプロジェクト計画または割り当てに関連付けられていないことを示しています。このオプションを無効にすると、[行の追加] ダイアログ ボックスに [新しいタイムシート行名の入力] が表示されなくなります。チーム メンバは、既存の割り当てからのみ選択できます。

監査

Office Project Server 2007 では、タイムシートが労働時間の管理に使用され、アメリカ国防総省の国防契約監査局 (DCAA: Defense Contract Audit Agency) の基準に準拠する必要があります。DCAA は、米国政府の予算および財務に関する問題を監視する組織です。政府プロジェクトの請求および契約手続きはこの組織の方針によって決まり、作業時間エントリの監査もその対象に含まれます。

組織は、タイムシート監査を有効にして、作成、承認、および調整中にタイムシートに保存された変更内容を記録できます。そのためには、[タイムシート監査を有効にする] オプションを有効にします。

タイムシート監査を有効にすると、タイムシート内のトランザクションが ProjectServer_Published データベースの MSP_Timesheet_Actual_Audit テーブルに保存されます。このテーブルでは、監査用にデータが取得されます。プロジェクトのライフ サイクル中にこのオプションが有効になっていると、レコードはテーブルに蓄積されます。PWA 管理者は、[ログの消去] ボタンを使用して、MSP_Timesheet_Actual_Audit テーブルからレコードを削除できます。この操作を実行しても、プロジェクトの実績作業時間はタイムシートから削除されません。プロジェクトの実績作業時間は、MSP_Timesheet_Actuals テーブルに保存されています。

承認ルート

Microsoft Office Project Server 2003 の [タスク] ページからチーム メンバが自分の割り当ての進捗状況または変更を入力すると、割り当てを最後に発行したユーザーにその変更が送信され、承認されます。Office Project Server 2007 での割り当て更新プロセスは、タスク センタのみを使用して割り当ての進捗状況を更新するプロセスに似ています。ただし、タイムシートは本来プロジェクト以外の作業の更新に使用されるため、割り当ての進捗状況をタイムシートに入力した場合は、その割り当て進捗状況を [自分のタスク] ページにインポートしてからでないと、進捗状況をプロジェクト管理者に送信してプロジェクトに反映させることはできません。

Office Project Server 2007 でのタイムシートの承認は、タスクまたは割り当ての更新を承認するプロセスとは違うプロセスで処理されます。あるチーム メンバがタイムシートを提出する際には、本人を承認者とすることも、ドロップダウン メニューから承認者を選択することもできます。また、[ユーザーの管理] から、承認者をチーム メンバに割り当てることもできます。承認者は、タイムシートを承認する次のレベルのタイムシート管理者を指定できます。組織のタイムシート承認要件に応じて、タイムシートが最終的な承認者に到達するまでに何度でも承認できます。

固定の承認ルートを指定するオプションもあります。このオプションは、[承認ルート] セクションの [タイムシートの設定および既定値] ページで選択します。

[固定承認ルート] を有効にした場合、ユーザーは自身のタイムシートを指定されたタイムシート管理者に直接提出できます。この場合、承認者を選択するドロップダウン メニュー オプションは表示されません。タイムシート管理者は、そのタイムシートを最終承認するか、別のルートに転送します。

このオプションは、既定で無効になっています。タイムシートを提出する場合、チーム メンバはタイムシートを自分のタイムシート管理者に送信することも、リストから別のタイムシート承認者を選択することもできます。このリストには、"タイムシートの承諾" ユーザーのグローバル アクセス許可が有効になっている承認者が含まれます。

このドキュメントをダウンロードする

このトピックは、簡単に読んだり印刷したりできるように、次のダウンロード可能なドキュメントに収められています。

入手可能なドキュメントの詳細な一覧については、「Office Project Server 2007」を参照してください。