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サイトの使用確認と自動削除 : Stsadm プロパティ (Office SharePoint Server)

サイトの使用確認と自動削除のプロパティは、サーバーおよびサーバー ファーム レベルまたは Web アプリケーション レベルのどちらでも設定できます。これらのプロパティを使用して、使用されていない Web サイトに関する電子メール通知を送信するかどうか、最初の電子メール通知を送信するまでの期間、送信する通知の数、使用されていない Web サイトを自動的に削除するかどうか、および使用されていない Web サイトをいつ削除するかを指定することができます。

Windows SharePoint Services 3.0 では、新しい管理オプションを使用して、サイト所有者にサイトを使用していることの確認を求める通知を自動的に送信できます。また、確認されないサイトを自動的に削除することもできます。 これらの機能を使用すると、サーバー上で使用されていない Web サイトの数を制御できます。 Windows SharePoint Services 3.0 をベースにした Web サイトは、多くの理由で停止していることがあります。たとえば、終了したプロジェクトに関連するドキュメント用にサイトが設定されていたり、ユーザーが Windows SharePoint Services 3.0 の試用として不要なサイトを作成していたりする場合などです。停止したサイトがあると、サーバーの領域が無駄に使用されるため、そのサイトがまだ必要であるか、それとも停止しているかをサイト所有者に確認することが重要です。

サイトの使用確認は、ユーザーのサイトの通知に似ています。作成されたサイトはデータベースに追加され、アクティブなサイトとしてログに記録されます。管理者によって定義された一定の時間が経過すると、サイト所有者には、不要な Web サイトを再度アクティブにするか、削除するかを確認する電子メール通知が送信されます。電子メール通知に対する応答としては、次の 3 つが考えられます。

  • サイトが使用中の場合、サイト所有者は、サイトはアクティブであり維持することを確認するリンクをクリックします。 所有者が確認リンクをクリックするとタイマがリスタートされ、同じ時間が経過すると、所有者には再び通知が送信されます。

  • サイトが使用されておらず、自動削除機能が有効になっていない場合、サイト所有者は、電子メール通知に記載される指示に従ってサイトを削除するか、何も行いません。使用が確認されるか、サイトが削除されるまで、サイト所有者には、管理者が定義した間隔で電子メール通知が定期的に送信されます。

  • サイトが使用されておらず、自動削除機能が有効になっている場合、サイト所有者には、管理者が設定した回数だけ問い合わせが行われます。使用が確認されない場合、サイトは自動的に削除されます。

自動削除は、管理作業を中断したりバックアップを実行したりすることなく、不要なサイトを削除できる高度な管理機能です。既定では、サイトが削除される前に、サイト確認が自動的に有効になり、最低 2 回の確認通知がサイト所有者に送信されます。自動削除を有効にする前に、サイトの使用確認を有効にする必要があります。これらの基本的な防止策のほかにも、次のことを検討することをお勧めします。

  • サイトを作成するときに代理の連絡先を指定します。ユーザーがサイトを作成すると、そのユーザーはサイト所有者としてリストされます。構成によっては、サイトの代理の連絡先が必要となる場合もあります。確認通知は、サイト所有者および代理の連絡先 (指定されている場合) に自動的に送信されます。

    詳細については、「サイト作成のプロセスを計画する (Office SharePoint Server)」を参照してください。

  • 確認から自動削除までの間隔を適切に設定します。

    たとえば、週単位で 4 回送信される確認に応答がないときにサイトを削除するように構成している場合、サイト所有者が 4 週間不在にすると、所有者は確認の機会を与えられないまま、サイトが削除される可能性があります。自動削除を企業内で使用する場合は、休暇や外出に関する社内規定を考慮したうえで、確認および削除の間隔を構成します。

  • 誤ってサイトが削除された場合に備えて、Web サイトを定期的にバックアップし、最新のコピーを復元できるようにします。

    たとえば、毎月 5 日に確認と自動削除を実行するように構成している場合、4 日にサーバーのバックアップを行うようにします。このプロセスは自動化することができます。そのためには、Microsoft SQL Server で、サイト テーブルをチェックして削除スケジュールが指定されているアイテムを自動的にバックアップするようなストアド プロシージャを作成します。SQL Server の詳細については、SQL Server のドキュメントを参照してください。サイト テーブルの詳細については、「Windows SharePoint Services 3.0: Software Development Kit (SDK) - 日本語」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=103449&clcid=0x411) を参照してください。

確認および自動削除の実行間隔を制御するためのいくつかの設定があります。 次の設定を構成できます。

  • サイトの最初の使用確認通知が送信されるまでの期間

    初期通知の値は、新しいサイトの所有者または使用中として確認されたサイトの所有者に対し、最初の確認通知をいつ送信するかを制御します。この値は、通知の送信間隔を制御するのではなく、最初の通知が送信されるまでの日数だけを制御します。

  • 確認が必要なサイトのチェック間隔と通知の送信間隔

    間隔の値は、サーバーのチェック間隔、および確認通知の送信間隔の両方に影響します。間隔を週単位に設定すると、サーバーのチェックは毎週行われ、チェックが終了すると、すぐに通知が送信されます。

  • チェックの実行時刻と通知の送信時刻

    この時刻は環境に応じて変更します。たとえば、日中はほとんどのユーザーがオンラインで、サーバーにアクセスしている状況では、サーバーの稼働率が低い夜間を選択します。

  • 自動削除までの通知の送信回数

    サイトが削除される前に、サイト所有者が通知を受信する回数を指定します。また、通知回数は、通知の送信間隔によって異なります。したがって、日単位のチェックを指定した場合に、削除までに通知を 30 回送信するように設定すると、その月は、サイト所有者に通知が毎日送信されます。

これらの設定には、組織の状況に応じた値を指定します。しばらくの間データを保存しておく必要があるような大規模な組織では、より長い間隔を指定できます。たとえば、180 日後に最初の通知を送信し、通知は月に 1 回送信し、6 か月間確認が取れなければ削除するなどのように指定します。顧客向けの無料サイトをホストする場合は、間隔を短くすることができます。たとえば、45 日後に最初の通知を送信し、通知は週単位で送信し、4 週間確認が取れなければ削除するなどのように指定します。顧客向けの有料サイトをホストする場合は、必要に応じてサイトを復元できる自動バックアップ機能を用意しない限り、この機能を使用しなくてもかまいません。

確認および自動削除機能では、Microsoft SharePoint Timer サービスに基づいて定期的なジョブを実行します。ここで指定する時刻および間隔は、Windows SharePoint Services 3.0 の他の SharePoint Timer サービス ジョブと同じ規則に従います。詳細については、「Scheduling Timed Jobs (Windows SharePoint Services 2.0) (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=103322&clcid=0x411) を参照してください。

注意

電子メールの確認通知には 2 種類があります。1 つはサイトの使用確認のみが有効な場合に使用され、もう 1 つは自動削除も有効な場合に使用されます。電子メール通知メッセージのテキストは、サーバーの \Program Files\Common Files\Microsoft Shared\Web Server Extensions\12\TEMPLATE\XML フォルダ内の DEADWEB.XML ファイルに保存されます。このファイルを表示または変更するには、サーバー コンポーネントの管理者である必要があります。これらの電子メール メッセージは、言語バージョンごとに 3 種類用意されています。複数の言語でサイト コレクション (英語) をホストする場合、特定の言語バージョンの電子メール通知メッセージもカスタマイズしてください。

サイトの使用確認と自動削除のプロパティは、setproperty 操作および getproperty 操作の一部です。setproperty 操作の構文は以下のとおりです。

stsadm -o setproperty

-propertyname <プロパティ名>

-propertyvalue <プロパティ値>

[-url] <https://server_name>

getproperty 操作の構文は以下のとおりです。

stsadm -o getproperty

-propertyname <プロパティ名>

[-url] <https://server_name>

注意

-propertyname の代わりに -pn を、-propertyvalue の代わりに -pv を使用できます。

以下の表に、サイトの使用確認と自動削除のプロパティを示します。

プロパティ名 説明

Delete-web-send-email : Stsadm プロパティ (Office SharePoint Server)

使用が確認されない場合にサイト コレクションを削除します。

Dead-site-notify-after : Stsadm プロパティ (Office SharePoint Server)

通知を送信するまでの日数を指定します。

Dead-site-num-notifications : Stsadm プロパティ (Office SharePoint Server)

通知の送信回数を指定します。

Dead-site-auto-delete : Stsadm プロパティ (Office SharePoint Server)

サイト コレクションを削除するための設定を有効または無効にします。

Job-dead-site-delete : Stsadm プロパティ (Office SharePoint Server)

使用されていない Web サイトを自動的に削除する間隔と時間範囲を指定します。