データの保護と復旧の計画 (Windows SharePoint Services)
この記事の内容 :
Windows SharePoint Services でのデータの保護と復旧の機能
データの保護と復旧の追加ツール
サービス レベル契約
データの保護と復旧の戦略
データ保護とデータ復旧のプロセスでは、次のビジネス ニーズがサポートされます。
アイテムまたはサイトの複数のバージョンの維持と確認
削除したアイテムまたはサイトの取り込みと復旧
法律、規制、またはビジネス上の理由からのデータのアーカイブ
予期しないハードウェアまたはソフトウェアの障害 (すなわち、障害復旧) が発生した場合でのシステムの復元
この記事に付属している「Office SharePoint Server 2007 Data Protection and Recovery model (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=124087&clcid=0x411) をダウンロードして印刷すると役に立ちます。これは、この記事の内容をポスター サイズにまとめたものです。 この記事の内容 :
Windows SharePoint Services でのデータの保護と復旧の機能
Windows SharePoint Services 3.0 には、データの保護と復旧を行うための次の機能が含まれます。
**バージョン管理 **ドキュメントが上書きされて、データが失われることがあります。バージョン管理により、ユーザーはドキュメント ライブラリに同じドキュメントのコピーを複数保持できます。不要な変更が行われたり、ドキュメントが上書きされたり、またはドキュメントが破損しても、エンド ユーザーは以前のバージョンを簡単に復元できます。SharePoint 製品とテクノロジで提供されるバージョン管理は、多くの場合、コンテンツのバージョン管理を指します。
バージョン管理ではサイトのバージョン管理はサポートされませんが、他のツールを使用して、サイトの以前のバージョンを取り込み、参照できます。
詳細については、「バージョン管理を計画する (Windows SharePoint Services)」を参照してください。
ごみ箱 Windows SharePoint Services 3.0 には、2 段階のゴミ箱処理があります。第 1 段階では、誤って削除されたファイル、ドキュメント、リスト アイテム、リスト、およびドキュメント ライブラリを、適切な権限を持つエンド ユーザーがサイトから復旧できます。第 2 段階では、サイト コレクションの管理者がごみ箱から削除されたアイテムを復旧できます。
ごみ箱では削除されたサイトの復旧はサポートされませんが、他のツールを使用して、削除されたサイトを取り込み、復旧できます。詳細については、「削除されたオブジェクトのキャプチャおよび格納を計画する (Windows SharePoint Services)」を参照してください。
バックアップと復旧 Stsadm コマンドライン ツールまたは SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトを使用して、ファーム、データベース、Web アプリケーション、およびサイト コレクションのバックアップと復旧を行うことができます。データのバックアップと復旧を行うために使用できる外部ツールとサードパーティ ツールも数多くあります。詳細については、「バックアップと復元を計画する (Windows SharePoint Services)」を参照してください。
データの保護と復旧の追加ツール
組み込み機能の他に、企業は多くの場合、次のツールを使用して、データの保護と復旧を行うことができます。
サイトのバージョン管理 サイトのバージョン管理では、Microsoft SQL Server 2005 データベース スナップショットが使用され、サイトの現在の外観が取り込まれています。データベース スナップショットは、バックアップではありません。さらに、データベース スナップショットを使用して以前のバージョンに戻されたサイトは読み取り専用であり、現在のライブ データベースなしでは機能しません。
**削除からのデータの保護 **コードを記述するか、またはツールを使用して、サイトを削除するとき生成される Web Delete イベントを検出でき、その時、Stsadm エクスポート オプションを使用してサイトをバックアップできます。Web Delete イベントを検出することで、サイトレベルのごみ箱に相当するものが作成されます。
**他の Microsoft のバックアップと復旧のツール **SQL Server のバックアップと復旧のツールを使用して、データベースの保護と復旧を行うことができます。Microsoft System Center Data Protection Manager を使用して、ファーム、データベース、Web アプリケーション、サイト コレクション、サイト、およびドキュメントを保護できます。詳細については、「バックアップと復元を計画する (Windows SharePoint Services)」を参照してください。
サードパーティのバックアップと復旧のツール Windows SharePoint Services 3.0 は、ボリュームのシャドウ コピー サービス (VSS) のような、 Microsoft がサポートするテクノロジを組み込んだサードパーティのバックアップと復旧のツールで保護できます。Microsoft のパートナーが作成したサードパーティのソリューションを見つけるには、「パートナー企業が提供するビジネス ソリューション」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=102834&clcid=0x411) にアクセスし、次のパラメータで検索します。
ソリューション タイプ = ソフトウェア提供サービス
製品カテゴリ = Microsoft Windows
製品 = Windows SharePoint Services 3.0
キーワード : SharePoint、バックアップ、復元、障害復旧
サービス レベル契約
データの保護と復旧は、情報技術 (IT) グループによりサービス レベル契約 (SLA) が提供され、顧客グループと共に予期される状況を設定する主要分野です。多くの IT 組織は、さまざまなチャージバック レベルと関連付けられるさまざまな SLA を提供します。SLA は、多くの場合、サイトの種類、サイトのサイズ、専用ハードウェアかまたは共有ハードウェアか、サーバー側のユーザー設定の可用性、サイトを全体管理するのかまたは自己管理するのか、復旧時間目標、および復旧ポイント目標によって異なります。
次の表では、データの保護と復旧の SLA の共通機能について説明します。
バージョン管理 :
提供の有無
割り当てられる容量
提供されるレベル (コンテンツかサイトか)
ごみ箱 :
提供の有無
最初の段階のごみ箱と削除済みデータ バックアップに割り当てられる容量
ごみ箱の各段階で完全に削除されるまで保持される時間アイテム
削除済みデータ バックアップから完全に削除されたアイテムを復旧するためにかかる追加料金
削除からのサイトの保護 :
提供の有無
削除されたサイトのバックアップが削除されるまでそのバックアップが保持される時間
復旧時間目標。復旧時間目標とは、検索が現状に戻るまでの間隔などを含む、データ復旧プロセスに費やされる時間の目標です。多くの場合、標準の環境、局所的な緊急事態、および地域の緊急事態に対して、異なる復旧時間目標が設定されます。
復旧ポイント目標。復旧ポイント目標とは、利用可能な最新のバックアップから、障害が発生する可能性のあるポイントまでの最長時間です。
データの保護と復旧の戦略
サポートする各サイトまたはサイトの各種類に対してデータの保護と復旧の戦略を立てる必要があります。 サイトの各種類については、以下を評価します。
コンテンツのバージョン管理をサポートする必要がありますか。
サイトのバージョン管理をサポートする必要がありますか。
ごみ箱をサポートする必要がありますか。
サイトが削除されないように保護する必要がありますか。
復旧にはどのレベルの粒度を設定する必要がありますか (ファーム、データベース、サイト コレクション、サイト、アイテム)。
メンテナンス ウィンドウの大きさはどのくらいですか。
コンテンツ データベース、検索データベースなど、データベースは現在、どのくらいの大きさで、今後、どのくらいの量と速度で大きくなると考えていますか。
最速の復旧時間目標は何ですか。
最短の復旧ポイント目標は何ですか。平均の復旧ポイント目標は何ですか。
特定のサイトの種類に対する推奨戦略ついては、「データの保護と復元に関する推奨事項 (Windows SharePoint Services)」を参照してください。