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クォータを管理する (Office SharePoint Server)

インターネット サービス プロバイダ (ISP) または大規模なイントラネットなど、大規模な環境で Microsoft Office SharePoint Server 2007 を使用している場合は、サーバー リソースを管理し、記憶域、サイトのセキュリティなどの領域を慎重に監視する必要があります。1 つのユーザーのサイトにリソースを使用しすぎて、他のサイトが機能しなくならないように注意します。Office SharePoint Server 2007 ではサイトのクォータを指定できるため、サイトおよびサーバーのリソースを管理できます。

記憶域のクォータの制限値を設定する場合、警告値と最大値の 2 つの値を設定できます。サイトが警告の制限値を超えた場合は、サイト コレクションの管理者およびサイトの所有者に電子メール メッセージが送信され、サイトが記憶域のクォータに近づいていることを通知します。記憶域のレベルが警告レベルを下回るまで、電子メール メッセージは毎日送信されます。サイトが最大値に達した場合は、別の電子メール メッセージがサイト コレクションの管理者およびサイトの所有者に送信され、新しいコンテンツをサイトに追加できなくなります。電子メール メッセージが送信されるようにするには、送信される電子メールを構成し、Windows SharePoint Services Timer サービスを起動する必要があります。詳細については、「送信メールを構成する (Office SharePoint Server)」および「SharePoint タイマ ジョブを管理する (Office SharePoint Server)」を参照してください。

注意

ユーザーが構成されているクォータを超えた場合は、クォータを超えたことを通知する電子メールがユーザーに送信されます。その後でクォータを増加した場合に、再びユーザーが新しいクォータを超えても、電子メールは送信されません。24 時間以内に 2 回以上クォータを超えたユーザーには通知を繰り返し送信しないように設計されています。24 時間経過し、再びクォータを超えた場合は、新しいクォータ警告が送信されます。

注意

クォータによって報告されるデータのサイズは、データベース内の記憶域のサイズと必ずしも一致しません。これは、クォータ機能が空のサイト (ユーザー コンテンツがないサイト) の記憶域のサイズを見積もり、そのサイズをデータベースの実際の記憶域とともにクォータに取り込んでいるためです。空のサイトの見積もりサイズには、Office SharePoint Server 2007 のテンプレート ページの実際のサイズも含まれます。すべてのサイトに対してテンプレート ページのコピーは 1 つしかないため、通常は問題になりません。各サイトにはページに対する一意の URL が設定されていますが、サイトにそのページの一意のインスタンスがあるわけではありません。

クォータ テンプレートと呼ばれる、クォータのセットを複数作成し、さまざまな領域やサーバー ファームで使用したり、さまざまなユーザーに適用したりすることができます。たとえば、大規模なイントラネット環境では、次のクォータ テンプレートを作成きます。

  • テスト : 無料サイトやデモ サイトに適用されます。ユーザーが利用できる記憶域は 10 MB に制限されます。

  • 標準 : 毎月チャージバックされるサイトに適用されます。サイトの所有者には最大で 25 MB の記憶域が割り当てられます。

  • プレミアム : 大規模なチームのサイトに適用されます。チームには最大で 10 GB の記憶域が割り当てられます。

クォータおよびクォータ テンプレートを管理するには、SharePoint の Farm Administrators グループのメンバである必要があります。

クォータを有効にする

既定では、Office SharePoint Server 2007 のクォータ機能は有効になっていません。また、既定のクォータ値やクォータ テンプレートはありません。クォータを有効にするには、次の方法を使用します。

  • サーバーまたはサーバー ファームに対してクォータを使用するには、クォータ テンプレートを作成します。

  • 特定のサイト コレクションに対してクォータを使用するには、サイト コレクションの作成時にクォータ テンプレートをサイト コレクションに割り当てます。

  • 1 つのサイトに対してのみクォータ値のセットを使用する場合は、クォータ テンプレートとは関係なく、そのサイト自体に特定のクォータの制限を適用できます。

クォータ テンプレートの詳細については、「クォータ テンプレートを管理する (Office SharePoint Server)」および「Create a new quota template」を参照してください。

クォータを使用するかどうかの判断はいつでも変更できます。たとえば、既定のクォータ テンプレートをサイト コレクションに適用したら、そのサイト コレクションのすべてのサイトで同じクォータの制限を使用しなければならないということではありません。ただ使用できるというだけです。クォータを使用する必要がないと判断したら、サイトに適用している設定を個別に元に戻すことができます。

関連項目

概念

クォータを使用してバージョン管理機能を管理する (Office SharePoint Server 2007)
サイトのクォータとロックを管理する (Office SharePoint Server)
削除済みデータ バックアップのクォータを構成する (Office SharePoint Server)
クォータの使用と、未使用の Web サイトの管理 (Office SharePoint Server)
クォータ テンプレートを作成する (Office SharePoint Server)
クォータ テンプレートを管理する (Office SharePoint Server)