IP 電話へのサインインを有効にするための DHCP オプションの構成
トピックの最終更新日: 2012-06-21
Aastra 6725ip 電話、HP 4120 IP 電話 (卓上電話)、および Polycom CX600 IP 電話は、Lync Server 用の新しい IP 電話です。以前の Polycom CX700 IP 電話を使用する場合とは異なり、ユーザーはサインインするためのユーザー名とパスワードを電話に入力できません。この新しい電話には、英数字のキーパッドがないためです。代わりに、電話は起動プロセスの間に動的ホスト構成プロトコル (DHCP) オプションのクエリ結果を使用して Lync Server を識別し、これに接続します。次に、ユーザーが自分の電話番号または内線番号および認証の暗証番号 (PIN) を電話に入力すると、電話は Lync Server に接続できます。これによりユーザーが認証され、サインインが許可されます。
電話が Lync Server を検出して接続できるようにするには、組織の DHCP サーバーで次のオプションが設定されていることを確認してください。
オプション | 説明 | メモ |
---|---|---|
43 (ベンダー クラス ID: MS-UC-Client) |
Lync Server プールの証明書プロビジョニング サービスの URL |
* https://lyncsvrWebPoolFQDN:443/CertProv/CertProvisioningService.svc の形式で内部 URL を指定します。 |
120 |
証明機関 (CA) プール レジストラーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) |
* 電話の最初のログオン サーバーとなるプールの FQDN を指定します。これは、通常、ディレクター プールです。ディレクター プールを展開しない場合は、フロント エンド プールの FQDN です。 |
43 (ベンダー クラス ID: CPE-OCPHONE) |
仮想ローカル エリア ネットワーク (VLAN) ID |
統合コミュニケーション (UC) に VLAN を使用しない場合や、エンタープライズ内の LLDP (Link Layer Discovery Protocol) 対応のスイッチを使用して VLAN ID を入力する場合は、このオプションを設定しないでください。 オプション 43 は独立オプションではないことに注意してください。このオプションは、構成されているベンダー クラス ID によって別の値になる場合があります。クライアントは、情報が必要なベンダーを DHCP 要求でオプション 60 として識別します。 |
42 |
タイム サーバー |
このオプションは、タイム サーバー アドレスを解決するために、イントラネットのみの環境、または PIN 認証のシナリオでのみ構成する必要があります。 |
一般にデータ センターで処理される中央の場所の場合は、データ センター内の DHCP サーバーで DHCP オプションを構成します。存続可能ブランチ アプライアンスが展開されているブランチ サイトの場合は、DHCP サーバー (そのブランチで使用できる場合) を構成するか、Lync Server DHCP を有効にします。Lync Server DHCP を有効にすると、Lync Server が DHCP オプション 120 と 43 の DHCP オプション クエリに対して応答します。Lync Server DHCP は完全な DHCP サーバーではないことに注意してください。これはリースを提供しません。前の表で示されているオプションのみを提供します。
オプション 120 には、Lync Server クライアントが接続できる Lync Server レジストラー プールの FQDN サーバーが含まれます。たとえば、contoso.com が SIP サーバーの場合、オプション 120 の値は 0 7 ‘e’ ‘x’ ‘a’ ‘m’ ‘p’ ‘l’ ‘e’ 3 ‘c’ ‘o’ ‘m’ となります。Lync Server は、"0" および "1" の種類のエンコーディングのみをサポートすることに注意してください。
注: |
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オプション 120 および 43 の詳細については、「付録: Windows DHCP サーバー以外の DHCP サーバーでの DHCP オプションの構成」を参照してください。 |
IP 電話が Lync Server を検出できるように DHCP サーバーを構成するには
DHCP サーバーからアクセスできるネットワーク共有に、DHCPUtil.exe と DHCPConfigScript.bat を追加します。
DHCP サーバーで、次のコマンド プロンプトを実行します。
\\<FileShare>\DHCPUtil.exe -SipServer <Lync Server Pool FQDN > -WebServer <Lync Server Internal Web FQDN> -RunConfigScript.
Lync Server の内部 Web FQDN は、Lync Server フロント エンド プールで実行される Web コンポーネントの FQDN です。これは、通常、トポロジ ビルダーを使用してプールのプロパティの一部として指定します。プールでドメイン ネーム システム (DNS) 負荷分散を使用しない場合、Lync Server の内部 Web FQDN は Lync Server プールの FQDN と同じになります。
クライアント コンピューターで DHCPUtil.exe -EmulateClient を実行して、DHCP オプションのエントリが作成されており、コンピューターが Lync Server を検出できることを検証してください。この結果がエラーなしで戻されたら、エントリが正しく作成されたことになります。
これは現在のところ、アクティブなネットワーク アダプターが 1 つ存在する場合にのみ実行できます。
DHCPConfigScript.bat は基本的に次のように実行されます。
netsh dhcp server add optiondef 120 UCSipServer Binary 0 comment="Sip Server FQDN"
netsh dhcp server set optionvalue 120 Binary <value of option 120>
netsh dhcp server add class MSUCClient "UC Vendor Class Id" "MS-UC-Client" 1
netsh dhcp server add optiondef 1 UCIdentifier Binary 0 Vendor=MSUCClient comment="UC Identifier"
netsh dhcp server set optionvalue 1 Binary vendor=MSUCClient <value of sub-option 1>
netsh dhcp server add optiondef 2 URLScheme Binary 0 Vendor=MSUCClient comment="URL Scheme"
netsh dhcp server set optionvalue 2 Binary vendor=MSUCClient <value of sub-option 2>
netsh dhcp server add optiondef 3 WebServerFqdn Binary 0 Vendor=MSUCClient comment="Lync Server Internal Web Fqdn"
netsh dhcp server set optionvalue 3 Binary vendor=MSUCClient <value of sub-option 3>
netsh dhcp server add optiondef 4 WebServerPort Binary 0 Vendor=MSUCClient comment="Lync Server Internal Web Fqdn Port"
netsh dhcp server set optionvalue 4 Binary vendor=MSUCClient <value of sub-option 4>
netsh dhcp server add optiondef 5 CertProvRelPath Binary 0 Vendor=MSUCClient comment="Cert Prov Relative Path"
netsh dhcp server set optionvalue 5 Binary vendor=MSUCClient <value of sub-option 5>