Get-CsPinPolicy
トピックの最終更新日: 2012-03-23
組織での使用に構成されている、クライアントの暗証番号 (PIN) のポリシーに関する情報を戻します。PIN 認証を使用すると、ユーザーは、ユーザー名とパスワードの代わりに PIN を入力することで、Lync Server にアクセスできます。UNRESOLVED_TOKEN_VAL(ps-intro-in-LS2010)
構文
Get-CsPinPolicy [-Identity <XdsIdentity>] <COMMON PARAMETERS>
Get-CsPinPolicy [-Filter <String>] <COMMON PARAMETERS>
COMMON PARAMETERS: [-LocalStore <SwitchParameter>] [-Tenant <Guid>]
例
例 1
例 1 のコマンドは、組織での使用に構成されているすべての PIN ポリシーのコレクションを戻します。パラメーターを指定せずに Get-CsPinPolicy コマンドレットを呼び出すと、常に PIN ポリシーの完全なセットが戻されます。
Get-CsPinPolicy
例 2
例 2 では、site:Redmond という ID を持つポリシーの 1 つの PIN ポリシーを戻します。
Get-CsPinPolicy -Identity "site:Redmond"
例 3
例 3 のコマンドでは、Filter パラメーターを使用して、ユーザーごとのスコープで構成されているすべてのポリシーを戻します。フィルター値 "tag:*" を使用してこれを行っています。この値で、"tag:" という文字で始まる ID を持つポリシーのみを戻すよう、Get-CsPinPolicy コマンドレットに指示します。
Get-CsPinPolicy -Filter "tag:*"
例 4
例 4 では、AllowCommonPatterns プロパティが True であるすべての PIN ポリシーを戻します。この例では、まず追加パラメーターを指定せずに Get-CsPinPolicy コマンドレットを呼び出しています。これにより、組織での使用に構成されているすべての PIN ポリシーのコレクションを戻します。そのコレクションを Where-Object コマンドレットに渡して、AllowCommonPatterns プロパティが True と等しいポリシーのみ取得します。
Get-CsPinPolicy | Where-Object {$_.AllowCommonPatterns -eq $True}
例 5
例 4 と同様に、例 5 のコマンドでは、Where-Object コマンドレットを使用して既存の PIN ポリシーのサブセットを戻します。この場合、Where-Object コマンドレットで、PinLifetime プロパティが 30 より大きいポリシーのみ取得します。つまり、PIN の有効期限が 31 日以上のポリシーのみ戻されます。
Get-CsPinPolicy | Where-Object {$_.PinLifetime -gt 30}
解説
Lync Server を使用すると、ユーザーは、電話を使用してシステムに接続したり、公衆交換電話網 (PSTN) 会議に参加したりできます。一般的に、システムにログオンしたり会議に参加したりするには、ユーザーがユーザー名とパスワードを入力する必要があります。英数字キーパッドがない電話を使用している場合には、ユーザー名とパスワードの入力が問題になる可能性があります。そのため、Lync Server により、ユーザーに数値のみの PIN を提供できます。入力が求められた場合、ユーザーは、ユーザー名とパスワードの代わりに PIN を入力することで、システムにログオンしたり会議に参加したりできます。
Lync Server では PIN ポリシーを使用して、PIN 認証のプロパティを管理できます。たとえば、最小 PIN サイズを指定したり、連続する数字などの "よくあるパターン" を使った PIN (たとえば、123456 のような PIN) を許可するかどうかを指定したりできます。組織での使用に現在構成されている PIN ポリシーに関する情報は、Get-CsPinPolicy コマンドレットを使用して取得できます。
このコマンドレットを実行できるメンバー。既定では、次のグループのメンバーが、Get-CsPinPolicy コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalUserAdmins、RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Get-CsPinPolicy"}
パラメーター
| パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
Filter |
省略可能 |
System.String |
PIN ポリシーのワイルドカード検索を実行できます。たとえば、サイト スコープで構成されているすべてのポリシーを検索するには、Filter に次の値を使用します。site:*。Seattle、Seville、および Saskatoon (すべてが "S" という文字で開始) というサイト ポリシーを検索するには、次のフィルターを使用します。site:S*。このパラメーターでフィルター処理できるのは、Identity プロパティのみです。 |
Identity |
省略可能 |
Microsoft.Rtc.Management.Xds.XdsIdentity |
ポリシーの作成時に割り当てる一意の Identity。PIN ポリシーは、グローバル スコープ、サイト スコープ、またはユーザーごとのスコープで割り当てできます。グローバル インスタンスを参照するには、次の構文を使用します。-Identity global。サイト スコープでポリシーを参照するには、次の構文を使用します。-Identity site:Redmond。ユーザーごとのスコープでポリシーを参照する場合は、次のような構文を使用します。-Identity RedmondPolicy。 Identity パラメーターでは、アスタリスク (*) などのワイルドカード文字を使用できません。ポリシーのワイルドカード検索を実行するには、代わりに Filter パラメーターを使用します。 Identity と Filter のどちらのパラメーターも指定されていない場合、Get-CsPinPolicy コマンドレットは、組織での使用に構成されているすべての PIN ポリシーに関する情報を戻します。 |
LocalStore |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
中央管理ストア 自体からではなく、中央管理ストア のローカル レプリカから PIN ポリシーのデータを取得します。 |
Tenant |
省略可能 |
System.Guid |
PIN ポリシーが返される Office 365 テナント アカウントのグローバル一意識別子 (GUID) です。次に例を示します。 –Tenant "38aad667-af54-4397-aaa7-e94c79ec2308" 次のコマンドを実行することにより、テナントの各々についてテナント ID を返すことができます。 Get-CsTenant | Select-Object DisplayName, TenantID Windows PowerShell のリモート セッションを使用していて、Lync Online 15 のみに接続している場合、Tenant パラメーターを含める必要はありません。代わりに、接続情報に基づいてテナント ID が自動的に入力されます。Tenant パラメーターはハイブリッド展開で主に使用されます。 |
入力の種類
なし。Get-CsPinPolicy コマンドレットは、パイプ処理された入力を受け入れません。
戻り値の種類
Get-CsPinPolicy コマンドレットを実行すると、Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Policy.UserPin.UserPinPolicy オブジェクトの 1 つ以上のインスタンスが戻されます。