Set-CsUserReplicatorConfiguration
トピックの最終更新日: 2012-03-25
ユーザー レプリケーター構成設定の既存のコレクションを変更します。ユーザー レプリケーターは、定期的に最新のユーザー アカウント情報を Active Directory ドメイン サービス (AD DS) から取得し、Lync Server に格納されている現在のユーザー データに新しい情報を同期します。 UNRESOLVED_TOKEN_VAL(ps-intro-in-LS2010)
構文
Set-CsUserReplicatorConfiguration [-Identity <XdsIdentity>] <COMMON PARAMETERS>
Set-CsUserReplicatorConfiguration [-Instance <PSObject>] <COMMON PARAMETERS>
COMMON PARAMETERS: [-ADDomainNamingContextList <PSListModifier>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainControllerList <PSListModifier>] [-Force <SwitchParameter>] [-ReplicationCycleInterval <TimeSpan>] [-SkipFirstSyncAllowedDowntime <TimeSpan>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
例
例 1
例 1 では、グローバル ユーザー レプリケーター設定の ReplicationCycleInterval の値を 5 分 (0 時間: 5 分: 0 秒) に設定します。
Set-CsUserReplicatorConfiguration -Identity global -ReplicationCycleInterval "00:05:00"
例 2
例 2 に示すコマンドは、ADDomainNamingContextList プロパティの値を消去します。ADDomainNamingContextList パラメーターを含め、パラメーター値を Null に設定することによって、このタスクを実行します。この値を Null に設定すると、ユーザー レプリケーターは、自動的にすべての使用可能なドメインを検出して同期します。
Set-CsUserReplicatorConfiguration -Identity global -ADDomainNamingContextList $Null
例 3
例 3 では、グローバル ユーザー レプリケーター設定の ADDomainNamingContextList プロパティに、さらに名前を追加します。このタスクを実行するには、構文 @{Add=} および追加するドメインの識別名を使用します。このコマンドを実行すると、"fabrikam.com" がドメイン名の一覧に追加されます。"fabrikam.com" のみが一覧に存在するようにグローバル設定を構成するには、以下の構文を使用します。
-ADDomainNamingContextList @{Replace="dc=fabrikam,dc=com"}
AdDomainNamingContextList プロパティを Null 値以外の値に設定すると、ユーザー レプリケーターは、そのプロパティ値の一覧にあるドメインとのみ同期します。展開内にほかのドメインが存在する場合でも、このように処理されます。
Set-CsUserReplicatorConfiguration -Identity global -ADDomainNamingContextList @{Add="dc=fabrikam,dc=com"}
例 4
例 4 では、ドメイン "fabrikam.com" をグローバル ユーザー レプリケーター構成設定の ADDomainNamingContextList プロパティから削除します。これを実行するには、構文 @{Remove=} およびドメインの識別名 (DN) (dc=fabrikam,dc=com) を使用します。
Set-CsUserReplicatorConfiguration -Identity global -ADDomainNamingContextList @{Remove="dc=fabrikam,dc=com"}
解説
Lync Server は、ユーザー アカウントとユーザー アカウント データの独自のデータベースを維持していますが、 Lync Server は AD DS を最終的なユーザー情報源として信頼しています。たとえば、新しい Active Directory ユーザー アカウントを作成する際、ユーザー アカウントに関する基本的な情報 (Active Directory 表示名など) を指定する必要があります。ただし、ユーザーが Lync Server で有効になっている場合、新しい表示名を指定する必要はありません。これは、 Lync Server が AD DS に既に保存されている表示名を使用するためです。
Active Directory 表示名などのユーザー アカウント情報は、時間の経過とともに変更されることがあります。たとえば、ユーザーが結婚して姓を変更した場合は、表示名も変更することが必要になります。 Lync Server データベースと AD DS の同期を保つため、 Lync Server では、定期的に Active Directory の内容を確認して最新のユーザー アカウント更新を取得し、それに応じて Lync Server のユーザー データベースを変更する必要があります。この AD DS と Lync Server の同期は、ユーザー レプリケーターによって実行されます。
Lync Server のインストール時、ユーザー レプリケーター構成設定のグローバル セットが作成されます。既定では、これらの設定が、組織全体ベースのユーザー レプリケーターの管理に使用されます。ユーザー レプリケーターの管理には、ユーザー レプリケーターが AD DS でユーザー アカウント更新を確認する頻度の指定のほかに、 Lync Server が同期する必要があるドメインの識別があります。既定では、ユーザー レプリケーターがすべての使用可能なドメインを検出して同期します。ただし、AdDomainNamingContextList プロパティを使用することにより、特定のドメイン セット (AdDomainNamingContextList プロパティに表示されるドメイン) に同期対象を制限することができます。
また、サービス スコープで追加のコレクションを作成できますが、これは Lync Online で作業している場合に限られます。
Set-CsUserReplicatorConfiguration コマンドレットを使用すると、組織で現在使用中のユーザー レプリケーター設定のいずれも変更することができます。このコマンドレットを使用して、ユーザー レプリケーターが同期する必要があるドメインの一覧にドメインを追加したり、または一覧からドメインを削除したり、レプリケーション サイクルの時間間隔を変更したりすることができます。
このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、次のグループのメンバーが Set-CsUserReplicatorConfiguration コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられている RBAC の役割すべて (管理者によって作成されたカスタム役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割を含む) の一覧を戻すには、 Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Set-CsUserReplicatorConfiguration"}
パラメーター
パラメーター | 必須 | 種類 | 説明 |
---|---|---|---|
ADDomainNamingContextList |
省略可能 |
System.Management.Automation.PSListModifier |
ユーザー レプリケーターが同期する必要がある Active Directory ドメインの識別名です。たとえば、この一覧にドメインを追加するには、次のような構文を使用します。 -ADDomainNamingContextList @{Add="dc=fabrikam,dc=com"} です。 このプロパティを Null 値に設定すると、ユーザー レプリケーターはすべての使用可能なドメインを検出して同期します。このプロパティが Null ではない場合、ユーザー レプリケーターは、ADDomainNamingContextList で指定されたドメインとのみ同期します。 |
Confirm |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
DomainControllerList |
省略可能 |
System.Management.Automation.PSListModifier |
PARAMVALUE: PSListModifier |
Force |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
コマンド実行中に発生する可能性のある、致命的ではないすべてのエラー メッセージを表示しないようにします。 |
Identity |
省略可能 |
Microsoft.Rtc.Management.Xds.XdsIdentity |
変更するユーザー レプリケーター構成設定の一意の識別子です。グローバル設定を変更するには、次の構文を使用します。-Identity global。 |
Instance |
省略可能 |
UserReplicatorConfiguration オブジェクト |
個々のパラメーター値を設定するのではなく、オブジェクトへの参照をコマンドレットに渡せるようにします。 |
ReplicationCycleInterval |
省略可能 |
System.TimeSpan |
ユーザー レプリケーターが AD DS のユーザー アカウント更新の確認を待機する時間を表します。レプリケーション サイクルの間隔は、1 秒~ 23 時間 59 分 59 秒の任意の時間値にすることができます。既定値は 1 分です。この間隔は、"時間 : 分 : 秒" の形式で表す必要があります。たとえば次の構文は、時間間隔を 1 時間 15 分に設定します。 -ReplicationCycleInterval 01:15:00 |
SkipFirstSyncAllowedDowntime |
省略可能 |
System.TimeSpan |
PARAMVALUE: TimeSpan |
WhatIf |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
入力の種類
Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Settings.UserReplicator.UserReplicatorConfiguration オブジェクト。 Set-CsUserReplicatorConfiguration コマンドレットは、パイプライン処理されたユーザー レプリケーター構成オブジェクトの入力を受け入れます。
戻り値の種類
Set-CsUserReplicatorConfiguration コマンドレットを実行しても、オブジェクトや値が戻されることはありません。代わりに、Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Settings.UserReplicator.UserReplicatorConfiguration オブジェクトのグローバル インスタンス (グローバル インスタンスのみ存在) を変更します。