New-CsUnassignedNumber
トピックの最終更新日: 2012-03-26
割り当てられていない番号の新しい範囲、およびその番号に適用されるルーティング ルールを作成します。このコマンドレットを実行すると、割り当てられていない番号のルーティング テーブルにエントリが追加されます。
構文
New-CsUnassignedNumber -Identity <XdsGlobalRelativeIdentity> -NumberRangeStart <String> -NumberRangeEnd <String> -AnnouncementService <String> -AnnouncementName <String> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-InMemory <SwitchParameter>] [-Priority <Int32>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
New-CsUnassignedNumber -Identity <XdsGlobalRelativeIdentity> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-InMemory <SwitchParameter>] [-Priority <Int32>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
New-CsUnassignedNumber -Identity <XdsGlobalRelativeIdentity> -NumberRangeStart <String> -NumberRangeEnd <String> -ExUmAutoAttendantPhoneNumber <String> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-InMemory <SwitchParameter>] [-Priority <Int32>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
割り当てられていない番号とは、組織に割り当てられている一方で、特定のユーザーや電話には割り当てられていない電話番号です。割り当てられていない番号が呼び出されたとき、適切な通話先に通話をルーティングするよう Microsoft Lync Server 2010 を設定できます。このコマンドレットは、上記のルーティングを定義する設定を作成します。
このコマンドレットを実行する前に、システムでアナウンスが定義されているか、Exchange ユニファイド メッセージング (UM) の自動応答が設定されている必要があります。アナウンスが定義されているかどうかを確認するには、Get-CsAnnouncement コマンドレットを呼び出します。新しいアナウンスを作成するには、New-CsAnnouncement を呼び出します。Exchange UM 自動応答設定を確認するには、Get-CsExUmContact コマンドレットを実行します。
このコマンドレットを実行できるユーザー:既定では、次のグループのメンバーが New-CsUnassignedNumber コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "New-CsUnassignedNumber"}
パラメーター
| パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
Identity |
必須 |
XdsGlobalRelativeIdentity |
作成中の割り当てられていない番号の範囲の一意の名前。割り当てられていない番号の範囲はすべてグローバル スコープを持つため、ここで指定する名前は Lync Server 2010 の展開全体で一意である必要があります。 |
AnnouncementName |
必須 |
文字列 |
この範囲内の番号の通話の処理に使用するアナウンスの名前。 |
AnnouncementService |
必須 |
文字列 |
アナウンス サービスの完全修飾ドメイン名 (FQDN) またはサービス ID です。ExUmAutoAttendantPhoneNumber パラメーターの値を指定しなかった場合にのみ、このパラメーターが必要です。 |
ExUmAutoAttendantPhoneNumber |
必須 |
文字列 |
この範囲内の呼び出しのルーティング先になる Exchange UM 自動応答の電話番号です。このフィールドは、(AnnouncementService パラメーターや AnnouncementName パラメーターの値を入力する必要がない) アナウンス サービスを使用していない場合にのみ必要です。このパラメーターに値を割り当てるには、Exchange UM 自動応答の連絡先が設定済みである必要があります。 |
NumberRangeStart |
必須 |
文字列 |
割り当てられていない番号の範囲の最初の番号。NumberRangeEnd の値以下にする必要があります。 この番号は、正規表現 (tel:)?(\+)?[1-9]\d{0,17}(;ext=[1-9]\d{0,9})? と一致する必要があります。つまり、この番号が "tel:" という文字列 (この文字列を指定しない場合に自動的に追加されます)、正符号 (+)、および 1 ～ 9 の数字で始まる場合もあります。使用できる電話番号は最大 17 桁で、その後に内線番号を付けることができます。内線番号は ;ext= の後に番号が続く形式です。 |
NumberRangeEnd |
必須 |
文字列 |
割り当てられていない番号の範囲の最後の番号。NumberRangeStart 以上の数字にする必要があります。1 つの番号の範囲を指定するには、NumberRangeStart と NumberRangeEnd に同じ数字を設定します。 この番号は、正規表現 (tel:)?(\+)?[1-9]\d{0,17}(;ext=[1-9]\d{0,9})? と一致する必要があります。つまり、この番号が "tel:" という文字列 (この文字列を指定しない場合に自動的に追加されます)、正符号 (+)、および 1 ～ 9 の数字で始まる場合もあります。使用できる電話番号は最大 17 桁で、その後に内線番号を付けることができます。内線番号は ;ext= の後に番号が続く形式です。 |
Priority |
省略可能 |
Int32 |
割り当てられていない番号の範囲が重複することは可能です。番号が複数の範囲内にある場合は、最優先の範囲が有効となります。 |
Force |
省略可能 |
SwitchParameter |
変更を行う前に表示されるように設定されているすべての確認メッセージを表示しないようにします。 |
InMemory |
省略可能 |
SwitchParameter |
永続的な変更としてオブジェクトをコミットせずに、オブジェクト参照を作成します。このパラメーターを指定して呼び出したコマンドレットの出力を変数に割り当てる場合、オブジェクト参照のプロパティを変更し、コマンドレットに対応する Set- コマンドレットを呼び出してそれらの変更をコミットできます。 |
WhatIf |
省略可能 |
SwitchParameter |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
Confirm |
省略可能 |
SwitchParameter |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
入力の種類
なし。
戻り値の種類
Microsoft.Rtc.Management.Voice.Helpers.DisplayAnnouncementVacantNumberRange 型のオブジェクトを作成します。
例
-------------------------- 例 1 --------------------------
New-CsUnassignedNumber -Identity UNSet1 -NumberRangeStart "+14255551000" -NumberRangeEnd "+14255551100" -AnnouncementService ApplicationServer:redmond.litwareinc.com -AnnouncementName "Welcome Announcement"
この例では、UNSet1 という名前の割り当てられていない番号の範囲を作成します。NumberRangeStart パラメーター (+14255551000) および NumberRangeEnd (+14255551100) パラメーターを使用して、指定されたアナウンスの適用先となる割り当てられていない番号の範囲を定義します。最後に、まず AnnouncementService パラメーターでアナウンス サービスのサービス ID を指定し、次に "Welcome Announcement" の値を AnnouncementName パラメーターに渡して、アナウンスを指定します。この場合、システム内の既存のアナウンスの名前を指定する必要があります。
-------------------------- 例 2 --------------------------
New-CsUnassignedNumber -Identity UNSet2 -NumberRangeStart "+14255552100" -NumberRangeEnd "+14255552200" -ExUmAutoAttendantPhoneNumber "+12065551234"
この例では、UNSet2 という名前の割り当てられていない番号の範囲を作成します。例 1 と同様に、NumberRangeStart パラメーター (+14255552100) および NumberRangeEnd (+14255552200) パラメーターを使用して、指定されたアナウンスの適用先となる割り当てられていない番号の範囲を定義します。ただしこの例では、この番号範囲でアナウンス サービスの代わりに Exchange UM 自動応答を使用します(自動応答は、組織の主番号として指定されている単一の番号です。この番号に電話すると、音声案内に従って目的の宛先に到達できます)。ExUmAutoAttendantPhoneNumber パラメーターに電話番号を渡してこのコマンドを終了します。Exchange UM が設定されており、この番号が Active Directory ドメイン サービス (AD DS) の既存の連絡先オブジェクトの電話番号である必要がありますので注意してください。連絡先は、自動応答連絡先 (連絡先の AutoAttendant プロパティが True) になっている必要があります。
-------------------------- 例 3 --------------------------
New-CsUnassignedNumber -Identity UNSet2 -NumberRangeStart "+14255552100" -NumberRangeEnd "+14255552200" -ExUmAutoAttendantPhoneNumber "+12065551234" -Priority 2
例 3 では、例 2 とほぼ同様に UNSet2 という名前の割り当てられていない番号の範囲を作成します。ただしこの例では、Priority パラメーター (この場合は 2 の値) を追加する点が異なります。この場合、ここで指定する範囲と重複する割り当てられていない番号の範囲が定義済みであり、その番号範囲の優先度の方が高い (1 などの小さい優先度番号が付いている) 場合、通話はここで指定する番号範囲ではなく、定義済みの範囲の設定に基づいてルーティングされます。