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会議に関する移行の考慮事項

 

トピックの最終更新日: 2011-04-04

このセクションでは、次のトピックについて説明しています。

  • Microsoft Lync Server 2010 の会議の変更点

  • 電話会議のニーズに基づくユーザーの移行

  • 既存の会議と会議コンテンツの移行

  • 移行時のユーザー エクスペリエンス

  • 以前のサーバー バージョンと Microsoft Lync 2010 との会議の互換性

  • 会議参加ページの構成

Lync Server 2010 の会議の変更点

以前のバージョンの Office Communications Server には 2 種類の会議があります。

  • 電話会議 (Lync 2010 クライアント、conf:// URL プレフィックス)

  • Web 会議 (Live Meeting クライアント、meet:// URL プレフィックス)

Microsoft Lync Server 2010 のすべての新規予約会議では、Lync 2010 がプライマリ クライアントとして使われ、その URL プレフィックスは https:// となります。

移行中、Lync Server 2010 は、以前の会議の種類を完全にサポートします。

  • 以前予約された電話会議および Live Meeting Web 会議は、Lync Server 2010 サーバーに移動される。

  • Lync Server 2010 サーバーに移行されたユーザーが Lync 2010 をインストールしていない場合は、以前の会議の種類をまだ変更または作成できる。

詳細については、このトピックの後半の「移行時のユーザー エクスペリエンス」を参照してください。

Lync Server 2010 の既定の会議オプション

以前のバージョンの Office Communications Server では、既定で、予約されている会議に匿名ユーザーも出席できました。Lync Server 2010 では、予約されている会議へのアクセスは既定で "会社" に設定されています。ダイヤルイン会議の使用を試みて認証に失敗した匿名ユーザーと参加者は、ロビーに転送されます。発表者は、これらのユーザーに対して会議への参加を許可できます。

ただし、今すぐミーティングなど、Lync Server の予約されていない会議へのアクセスは、既定で [会社外の人を含むすべての人 (制限なし)] に設定されているため、匿名ユーザーはロビーで待つことなく会議に参加できます。

Lync Server 2010 Meeting クライアント

Microsoft Lync 2010 用オンライン ミーティング アドイン を利用して予約された会議には、次のクライアントを使用して参加できます。

  • Lync 2010

  • Microsoft Lync 2010 Attendant

  • Microsoft Lync Web App

  • Microsoft Lync 2010 Attendee

  • Microsoft Office Communicator 2007 および Microsoft Office Communicator 2007 R2 (すなわち、管理者がそれらを有効にしてある場合のみ。詳細については、このトピックで後述する「ミーティング参加ページの構成」を参照してください。)

Lync 2010 用オンライン ミーティング アドイン を利用して予約された会議には、次のクライアントを使用して参加できません。

  • Communicator Web Access

  • Microsoft Office Live Meeting 2007

Lync Web App または Lync 2010 Attendee は、Lync 2010 または Lync 2010 Attendant をインストールしていないユーザーの代替策として推奨される方法です。

電話会議のニーズに基づくユーザーの移行

会議を開催することが多い開催者については、Lync Server 2010 の新しい共有、コラボレーション、およびロビー管理機能をなるべく早く利用できるように、プロセスの初期段階で移行するように検討してください。

Live Meeting 固有の Web 会議機能 (特に、大規模会議やブレークアウト ルームのサポート) を必要とするユーザーには、次のオプションがあります。

  • 組織で使用できる場合は、開催者に Live Meeting サービスを使用するように勧めます。

  • 以前のバージョンの Office Communications Server に所属する開催者を残しておくと、引き続き、サーバーベースの Live Meeting Web 会議を予約できます。

既存の会議と会議コンテンツの移行

Microsoft Office Communications Server 2007 R2 から Lync Server 2010 サーバーにユーザー アカウントを移動すると、次の情報がユーザー アカウントと共に移動します。

  • ユーザーによって既に予約されている会議。   これには Communicator 電話会議 (conf:// URL プレフィックス) と Live Meeting 会議 (meet:// URL プレフィックス) が含まれます。

  • ユーザーの暗証番号 (PIN)。   ユーザーの現在の PIN は、期限が切れるか、ユーザーが新しい PIN を要求するまで引き続き有効です。

次の情報は新しいサーバーに移動しません。

  • 会議コンテンツ。   移行後にコンテンツを予約済みの会議に再度読み込むように会議の開催者に伝えてください。
note注:
Lync 2010 用オンライン ミーティング アドイン を使用して最初に新規の会議を予約すると、新しい既定の会議識別子が作成されます。この既定の会議識別子は http アドレスと、すべての予約済み会議で通常再利用される会議 ID を組み合わせたものです。
次の問題は、開催者自身が覚えている会議 ID を他のユーザーに配布する場合にのみ該当します。通常、会議の出席者は、新しい会議への出席依頼に含まれる参加リンクをクリックして会議に参加します。既に予約されている Office Communications Server 2007 R2 の会議も引き続き機能します。

移行時のユーザー エクスペリエンス

このセクションでは、Lync Server 2010 に移行されたユーザーの、Lync 2010 のインストール前とインストール後の会議エクスペリエンスについて説明します。

Lync 2010 のインストール前

ユーザーが Lync Server 2010 サーバーに移行された後、新しいクライアントがインストールされる前であれば、以下の Office Communications Server 2007 R2 クライアント機能が新しいサーバーで引き続き有効となります。

  • Microsoft Office Outlook 用会議アドインのすべての予約機能

  • 既に送信済みの、会議への出席依頼に含まれるすべての会議リンク

  • Office Communicator 2007 R2 の今すぐミーティング

  • Office Communicator 2007 R2 から Live Meeting (Live Meeting による情報共有) へのエスカレーション

  • ダイヤルイン会議番号

    note注:
    既存のダイヤルイン会議番号は、会議が Office Communicator 2007 R2 サーバーと Lync Server 2010 サーバーのどちらでホストされる場合も有効です。ただし、Office Communicator 2007 R2 サーバー プールでは最新の Office Communicator 2007 R2 累積的な更新プログラムが必要です。

Lync 2010 のインストール後

移行後のユーザーが Lync 2010 をインストールすると、Lync 2010 用オンライン ミーティング アドイン もインストールされます。この場合、次の影響があります。

  • 今後予約する会議ではすべて、従来の会議形式の「meet:// Live Meeting アドレス」ではなく、新しい会議形式の「https:// アドレス」を使用します。

  • 既存の会議については、Lync Server 2010 への移行後も、開催者は会議のほとんどの詳細を従来どおりに変更できます。ただし、会議の終了日、終了時刻、参加者リスト、または会議の議題を変更する場合は、会議の予約を Lync 2010 の新しい会議形式で作成し直す必要があります。開催者がこれらの詳細を変更すると、会議の予約を手動で作成し直して、更新された会議への出席依頼をすべての参加者に送信するように指示するメッセージが表示されます。

  • IT によって管理される Lync 2010 の展開では、Microsoft Office Outlook 用会議アドインをアンインストールする管理者用オプションがあります。このオプションを使用すると、Live Meeting サーバーおよびサービスベースの会議を予約できます。ただし、Live Meeting サービスの会議を予約する必要があるユーザーも引き続き存在すると考えられます。そうした場合は、両方のアドインの併用を許可します。

以下の会議機能は、ユーザーが Lync 2010 をインストールした場合にも引き続き有効です。

  • Communicator 電話会議 (conf:// URL プレフィックス)、Live Meeting 会議 (meet:// URL プレフィックス) など、以前送信された会議出席依頼のすべての会議リンク。

  • ミーティング ID などの、以前送信された会議出席依頼の電話会議情報。

  • Office Communicator 2007 R2 会議の共有機能。

  • Office Communicator 2007 R2 ユーザーが含まれるピアツーピア会話または会議の共有機能。

    note注:
    以前のバージョンの Office Communications Server では、すべてのユーザーが会議のデスクトップ共有を開始できました。Lync Server 2010 では、会議の発表者だけがデスクトップ共有を開始できます。Lync Server 2010 に移行された定期的な会議では、出席者はもうデスクトップ共有を開始できません。そうする必要がある場合には、会議の発表者に、自分もデスクトップ共有を開始できるように発表者として指名してもらわなければなりません。

以前のクライアントを使用するフェデレーション組織との会議

Microsoft Office Communicator 2007 または Microsoft Office Communicator 2005 クライアントを使用するフェデレーション組織のユーザーは、開催者によって組織の Lync Server 2010 会議がロックされていると、その会議に参加できません。そのような場合は、Lync Server 2010 で会議の予約を作成し直して、フェデレーション参加者が新しい https:// 会議 URL を使用して会議に参加するときに、Lync 2010 Attendee または Lync Web App のどちらかを使用するためのオプションを利用できるようにする必要があります。

以前のバージョンの Office Communications Server と Lync 2010 との会議の互換性

Lync 2010 をインストールしているユーザーは、以前のバージョンの Office Communications Server に所属する会議に出席できます。ただし、次の点に注意してください。

  • Communicator の会議では、Lync 2010 の新機能は使用できません。

  • Live Meeting Web 会議に Lync 2010 ユーザーが出席するには、Live Meeting クライアントもインストールする必要があります。電子メールの招待状に Live Meeting クライアントのインストール方法が記載されます。

ミーティング参加ページの構成

会議参加ページを構成することにより、予約されている Lync Server 2010 の会議への参加に使用できるクライアントを管理できます。ユーザーが会議のリンクをクリックすると、ユーザーのコンピューターにクライアントがインストール済みかどうかが検出されます。インストール済みの場合は、既定のクライアントが開いて会議に参加します。インストールされていない場合は、会議参加ページに別のクライアントを使用して会議に参加するオプションが表示されます。

会議参加ページには、Microsoft Lync Web App を使用するオプションが常に表示されます。また、このオプションのほかにも、Microsoft Lync 2010 Attendee または以前のバージョンの Communicator のうちどちらのリンクを表示するかを指定することもできます。次のようなシナリオがあります。

  • Lync 2010 または Microsoft Lync 2010 Attendant がインストールされている場合は、クライアントが開始されて会議に参加します。

  • Lync 2010 も Lync 2010 Attendant もインストールされておらず、Lync 2010 Attendee がインストールされている場合は、Lync 2010 Attendee が開始されます。

  • Lync Server 2010 クライアントがインストールされていない場合、会議参加ページが表示されます。ユーザーは次のオプションを選択します。

    • [Lync Web App を使用]

    • [Lync 2010 Attendee をダウンロード] (このリンクは既定では表示されません)

    • [以前のバージョンの Communicator を使用] (このリンクは既定では表示されません)

Lync 2010 も Lync 2010 Attendee もインストールされていない場合、Microsoft Lync Server 2010 コントロール パネル ([セキュリティ] の [Web サービス] 設定) で会議参加ページを構成できます。また、Windows PowerShell の New-CsWebServiceConfiguration または Set-CsWebServiceConfiguration コマンドレットと ShowDownloadCommunicatorAttendeeLink および ShowJoinUsingLegacyClientLink パラメーターを使用して、これらと同じ設定を構成することもできます。