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Move-CsManagementServer

 

トピックの最終更新日: 2012-04-23

中央管理サーバー をあるプールから別のプールに移動します。

構文

Move-CsManagementServer [-ConfigurationFileName <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-LisConfigurationFileName <String>] [-Report <String>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

Move-CsManagementServer コマンドレットを使用すると、管理者は、中央管理サーバー (および付属の 中央管理ストア) をあるプールから別のプールに移動できます。中央管理サーバー を移動するときはデータ損失の可能性が常にあるため (サービスの中断は言うまでもありません)、次のような場合以外にはこのような転送を行わないようにしてください。

1. 既存の管理プールを使用停止にする必要があり、中央管理サーバー をその前に転送する必要がある。

2. 既存の 中央管理サーバー にもうアクセスできないような、障害回復シナリオに直面した。

中央管理サーバー を移動する前に、次のことを実行する必要があります。

1. 新しい 中央管理ストア を作成済みであることを確認します。これは、Install-CsDatabase コマンドレットを実行し CentralManagementDatabase パラメーターを使用することで行います。

2. 中央管理サーバー を Standard Edition サーバー に移動する場合は、ローカル セットアップを使用して Prepare Standard Edition サーバー オプションを実行済みであることを確認します。この事前の準備が必要なのは、Windows PowerShell に新しい 中央管理ストア へのリモート アクセスを許可する、ファイアウォールの規則を追加する必要があるためです。

3. 中央管理サーバー を設定するために Move-CsManagementServer を実行するコンピューターに十分な空きディスク容量があることを確認します。

4. Move-CsManagementServer を実行するコンピューターに、フロントエンド サーバー サービスがインストール済みであることを確認します。このサービスがインストールされていないのにコマンドレットを実行すると、移動が失敗します。

5. Move-CsManagementServer を実行する予定のコンピューターで、Enable-CsTopology コマンドレットが正常に実行できることを確認します。対象のコンピューターで Enable-CsTopology を実行できない場合は、移動が失敗し、中央管理ストア の機能を使用できなくなります。

これらの手順の完了後プール A からプール B に 中央管理サーバー を移動するには、プール B のコンピューターにログオンしてから、追加のパラメーターを指定せずに次のように Move-CsManagementServer を呼び出すだけです。

Move-CsManagementServer

これを行うと、Move-CsManagementServer がトポロジを参考にして 中央管理サーバー の前の場所 (プール A) を判別してから、中央管理サーバー と 中央管理ストア を現在のプール (プール B) に転送します。

移動に成功すると、Move-CsManagementServer によってコンピューターの一覧が画面に表示されます。移動を完了させるには、これらのコンピューターのそれぞれでローカル セットアップを実行する必要があります。プール A のコンピューターでは、非アクティブ バージョンの 中央管理サービス が運用され続けますが、ローカル セットアップを実行するとこのサービスは削除されます。中央管理サーバー が移動された プール B のコンピューターも、中央管理サービス を運用しますが、このプールの他のコンピューターではまだ運用されません。これらのコンピューターでローカル セットアップを実行すると、中央管理サービス がインストールされます。

障害回復シナリオで 中央管理サーバー を転送するには、理想的には、Export-CsConfiguration コマンドレットおよび Export-CsLisConfiguration コマンドレットを使用して、Microsoft Lync Server 2010 構成と Enhanced 9-1-1 (E9-1-1) 構成のバックアップ ファイルをそれぞれ別に作成済みである必要があります (障害は通常警告なしに発生するものなので、これらのコマンドレットを定期的に実行して、各種構成設定のバックアップ ファイルを作成しておく必要があります)。Move-CsManagementServer 呼び出し時は、これらのバックアップ ファイルを読み取るために、ConfigurationFileName パラメーターと LisConfigurationFileName パラメーターの両方を指定する必要があります。

また、常時 Force パラメーターを指定して、オフラインまたはアクセス不可能な 中央管理サーバー の移動を試みる必要があります。Move-CsManagementServer を呼び出すと、このコマンドレットは移動を実行する前に、中央管理ストア を一時的に読み取り専用に設定します。これによりデータ損失防止に役立ちます。ただし、障害回復シナリオでは、中央管理ストア を読み取り専用としてマークすることができません。Force パラメーターはコマンドレットに対して、中央管理ストア が読み取り専用として構成されていなくても、これを移動するように指示します。

Move-CsManagementServer が失敗すると、中央管理サーバー の機能を使用できなくなる可能性があります。中央管理サーバー を復元するには、Move-CsManagementServer の失敗の原因となった問題を修正してから、このコマンドレットを再実行します。この再実行は、新しいプールでも古いプールでも実行できます。古いプールで Move-CsManagementServer を実行すると、移動が効率的にキャンセルされ、元の構成に戻ります。

Move-CsManagementServer コマンドレットはローカルで実行する必要があり、リモート管理セッションからは呼び出せないことに注意してください。

このコマンドレットを実行できるユーザー:既定では、次のグループのメンバーが Move-CsManagementServer コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットを実行するコンピューターのローカル管理者である必要もあります。

パラメーター

パラメーター 必須かどうか 説明

ConfigurationFileName

省略可能

文字列

Export-CsConfiguration コマンドレットを実行して作成した Lync Server 2010 構成のバックアップ ファイルへの完全パス。このパラメーターは、障害回復シナリオでのみ使用できます。

LisConfigurationFileName

省略可能

文字列

Export-CsLisConfiguration コマンドレットを実行して作成した E9-1-1 のバックアップ ファイルへの完全パス。このパラメーターは、障害回復シナリオでのみ使用できます。

Force

省略可能

スイッチ パラメーター

既存のストアがオフラインでも、中央管理サーバー の移動を強制します。このパラメーターは、障害回復シナリオでは必須です。中央管理サーバー の移動を強制するときは常に、データの一部損失の可能性があることに注意してください。

以前に試みた Move-CsManagementServer 呼び出しが失敗した場合にも、Force パラメーターを使用できます。

Report

省略可能

文字列

コマンドレット実行時に作成されるログ ファイルのファイル パスを指定できるようにします。次に例を示します。-Report "C:\Logs\MoveManagementServer.html"

WhatIf

省略可能

スイッチ パラメーター

実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。

Confirm

省略可能

スイッチ パラメーター

コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。

入力の種類

なし。Move-CsManagementServer は、パイプライン処理された入力を受け入れません。

戻り値の種類

Move-CsManagementServer はオブジェクトを戻しません。

-------------------------- 例 1 ------------------------

Move-CsManagementServer

例 1 に示すコマンド を実行すると、中央管理サーバー が既存のプールから新しいプールに移動されます。このライブの移行 (オンラインでアクセス可能な 中央管理サーバー を移動すること) を実行するには、サーバーが移動されるプールにあるコンピューターから、コマンドを実行する必要があります。

-------------------------- 例 2 ------------------------

Move-CsManagementServer -ConfigurationFileName "C:\CsConfiguration.zip" -LisConfigurationFileName "C:\CsLisConfiguration.zip" -Force

例 2 では、障害回復シナリオで 中央管理サーバー を移動します。つまり、既存の管理サーバーがオフラインまたはアクセスできない状態にあるということです。このような種類の移行を実行するには、サーバーが移動されるプールにあるコンピューターから、上のコマンドを実行する必要があります。また、ConfigurationFileName パラメーターを指定して事前に保存済みの構成バックアップ ファイルをインポートする必要があり、(E9-11 を使用中は) LisConfigurationFileName パラメーターを指定して事前に保存済みの E9-1-1 バックアップ ファイルをインポートする必要があります。さらに、Force パラメーターを指定して既存のサーバーに接続できない場合にも 中央管理サーバー の転送を強制する必要もあります。

関連項目

その他のリソース

Set-CsManagementServer