次の方法で共有


New-CsUserServicesConfiguration

 

トピックの最終更新日: 2012-04-23

ユーザー サービス 構成設定の新しいコレクションを作成します。User Services サービスは、プレゼンス情報を維持したり、会議を管理するために使用されます。

構文

New-CsUserServicesConfiguration -Identity <XdsIdentity> [-AnonymousUserGracePeriod <TimeSpan>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DeactivationGracePeriod <TimeSpan>] [-DefaultSubscriptionExpiration <Int64>] [-Force <SwitchParameter>] [-InMemory <SwitchParameter>] [-MaintenanceTimeOfDay <DateTime>] [-MaxContacts <UInt16>] [-MaxPersonalNotes <UInt32>] [-MaxScheduledMeetingsPerOrganizer <UInt32>] [-MaxSubscriptionExpiration <Int64>] [-MaxSubscriptions <UInt16>] [-MinSubscriptionExpiration <Int64>] [-SubscribeToCollapsedDG <$true | $false>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

Microsoft Lync Server 2010 では、User Services サービスを使用して、ユーザーのプレゼンス情報を維持したり、各種の会議を管理したりします。同様に、CsUserServicesConfiguration コマンドレットを使用して、グローバル スコープ、サイト スコープ、およびサービス スコープで ユーザー サービス構成設定を管理します (ユーザー サービスの構成設定をホストできるサービスは、User Services サービス自体だけであることに注意してください)。これらの設定を使用すると、ユーザーが登録可能な連絡先の数、ユーザーが一度にスケジュール可能な会議の数、および特定の会議がアクティブの状態を継続できる時間などを決定するのに役立ちます。

New-CsUserServicesConfiguration コマンドレットを使用すると、管理者は、サイト スコープまたはサービス スコープでユーザー サービス構成設定の新しいコレクションを作成できます。(グローバル スコープで新しいコレクションを作成することはできません。)任意のサイトまたはサービスは、最大でも 1 つのユーザー サービス構成設定のコレクションしか持てないことに注意してください。たとえば、Redmond サイトの設定を作成しようとしたときに、このサイトが既にユーザー サービス構成設定のコレクションをホスト済みだった場合、コマンドは失敗します。

このコマンドレットを実行できるユーザー:既定では、次のグループのメンバーが New-CsUserServicesConfiguration コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。

Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "New-CsUserServicesConfiguration"}

パラメーター

パラメーター 必須かどうか 説明

Identity

省略可能

Xds Identity

作成するユーザー サービス構成設定の一意の識別子。サイト スコープで設定を作成するには、次のような構文を使用します。-Identity site:Redmond。サービス レベルで設定を作成するには、次のような構文を使用します。-Identity service:UserServer:atl-cs-001.litwareinc.com。

AnonymousUserGracePeriod

省略可能

TimeSpan

匿名 (認証されていない) ユーザーが、会議に認証済みのユーザーが 1 人もいない状態で、その会議に残ることのできる時間を表します。たとえばこの値が 15 分に設定されている場合、匿名ユーザーは、認証済みのユーザーの参加が必要になるまで、会議に最大 15 分間留まることができます。猶予期間が期限切れになる前に認証済みのユーザーが参加しなかった場合、匿名のユーザーはその会議から削除されます。この設定は、スケジュール設定された会議と、Microsoft Lync で [今すぐミーティング] をクリックして作成された臨時の会議に適用されます。

AnonymousUserGracePeriod は、次の形式で指定する必要があります。日.時:分:秒 (たとえば 30 分の場合は、0.00:30:00)。猶予期間には、0 秒から 1 日の間の任意の値を指定できます。既定値は、90 分間 (01:30:00) です。

DeactivationGracePeriod

省略可能

TimeSpan

会議が存続可能な最大時間。この値は、次の形式で指定する必要があります。日.時:分:秒。たとえば、会議を 60 時間存続させる場合は、次の形式を使用します。2.12:00:00 (2 日.12 時間:00 分:00 秒)。

DeactivationGracePeriod は、8 時間以上 365 日以下である必要があります。既定値は 1 日間 (1.00:00:00) です。

DefaultSubscriptionExpiration

省略可能

整数

ユーザーがプレゼンス情報などのデータを要求するたびに、サブスクリプションが作成されます。要求が作成されると、ユーザー (より正確には、ユーザーのクライアント アプリケーション) が、サブスクリプションの更新が必要になる前の存続時間を要求できます。このような要求が発行されていない場合、サブスクリプションには DefaultSubscriptionExpiration プロパティで指定した値が設定されます。

既定のサブスクリプション時間は、300 (5 分) ~ 86400 秒 (24 時間) の任意の整数値で表す必要があります。既定値は 28800 秒 (8 時間) です。

MaintenanceTimeOfDay

省略可能

DateTime

定期的にスケジュールされたデータベース メンテナンス (古くなったレコードの削除など) が行われる時刻を示します。この値は、date-time 値で指定する必要があります。24 時間形式 (たとえば、"14:00") または 12 時間形式 (たとえば "2:00 PM") のどちらかを使用できます。

MaintenanceTimeOfDay の既定値は、1:00 AM (01:00:00) です。

MaxContacts

省略可能

整数

ユーザーが持つことのできる連絡先の最大数の既定値は 250 です。MaxContacts プロパティは、ユーザーが持つことのできる連絡先の絶対最大数を表します。ただし、CsClientPolicy コマンドレットを使用して、特定のユーザーの連絡先の最大数を MaxContacts の値よりも小さく制限できます。

MaxPersonalNotes

省略可能

整数

ユーザーのメモ履歴に格納される個人メモの最大数を示します。既定では、最新 3 つの個人メモがメモ履歴に保持されます。履歴に保持できるメモの最大数は 10 です。

MaxScheduledMeetingsPerOrganizer

省略可能

整数

1 人のユーザーが任意の時間に開催者を務めることができる会議の最大数。既定値は 1000 です。つまり、あるユーザーが既に会議を 1000 個開催している場合、このユーザーの新しい会議 (会議番号 1001) をスケジュールする試みは失敗します。

MaxSubscriptionExpiration

省略可能

整数

ユーザーがプレゼンス情報などのデータを要求するたびに、サブスクリプションが作成されます。要求が作成されると、ユーザー (より正確には、ユーザーのクライアント アプリケーション) が、サブスクリプションの更新が必要になる前の存続時間を要求できます。MaxSubscriptionExpiration プロパティは、クライアントに許可できる最大時間を表します。たとえば、最大時間が 28800 秒に設定されているときにクライアントが 86400 秒のタイムアウト間隔を要求した場合、このクライアントが許可される最大有効期限は、28800 秒です。

最大サブスクリプション時間は、300 (5 分) ~ 86400 秒 (24 時間) の任意の整数値で表す必要があります。既定値は 43200 秒 (12 時間) です。

MaxSubscriptions

省略可能

整数

ユーザーが 1 度に開くことのできる SIP 登録ダイアログの最大数。登録ダイアログは、SIP リソースの要求を表します。既定値は 200 です。

MinSubscriptionExpiration

省略可能

整数

ユーザーがプレゼンス情報などのデータを要求するたびに、サブスクリプションが作成されます。要求が作成されると、ユーザー (より正確には、ユーザーのクライアント アプリケーション) が、サブスクリプションの更新が必要になる前の存続時間を要求できます。MinSubscriptionExpiration プロパティは、クライアントに許可できる最小時間を表します。たとえば、最小時間が 1200 秒に設定されているときにクライアントが 200 秒のタイムアウト間隔を要求した場合、このクライアントが許可される最小有効期限は、1200 秒です。

最小サブスクリプション時間は、300 (5 分) ~ 86400 秒 (24 時間) の任意の整数値で表す必要があります。既定値は 1200 秒 (20 分) です。

SubscribeToCollapsedDG

省略可能

ブール値

True (既定値) を設定すると、クライアント アプリケーションを、現在連絡先リストに展開されていない配布グループに登録できるようになります。これにより、クライアントがグループの各メンバーの最新のプレゼンス情報を保存できるようになります。False を設定すると、クライアント アプリケーションを "折りたたまれた" グループに登録できなくなります。

Force

省略可能

スイッチ パラメーター

コマンド実行中に発生する可能性のある、致命的ではないすべてのエラー メッセージを表示しないようにします。

InMemory

省略可能

スイッチ パラメーター

永続的な変更としてオブジェクトをコミットせずに、オブジェクト参照を作成します。このパラメーターを指定して呼び出したコマンドレットの出力を変数に割り当てる場合、オブジェクト参照のプロパティを変更し、コマンドレットに対応する Set- コマンドレットを呼び出してそれらの変更をコミットできます。

WhatIf

省略可能

スイッチ パラメーター

実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。

Confirm

省略可能

スイッチ パラメーター

コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。

入力の種類

なし。New-CsUserServicesConfiguration は、パイプライン処理された入力を受け入れません。

戻り値の種類

New-CsUserServicesConfiguration は、Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Settings.UserServices.UserServicesSettings オブジェクトの新しいインスタンスを作成します。

-------------------------- 例 1 ------------------------

New-CsUserServicesConfiguration -Identity site:Redmond -MaxContacts 500 -MaintenanceTimeOfDay "11:00 PM"

例 1 に示すコマンド を実行すると、Redmond サイト (-Identity site:Redmond) のユーザー サービス構成設定の新しいコレクションが作成されます。このコマンドでは、Identity と共に、連絡先の最大数 (-MaxContacts 500) とメンテナンスを実行する時刻 (-MaintenanceTimeOfDay "11:00 PM") を指定しています。ユーザー サービス設定が既に Redmond サイトで構成されていた場合、このコマンドは失敗することに注意してください。これは、1 つのサイトに設定できるコレクションは 1 つに制限されているためです。

-------------------------- 例 2 ------------------------

$x = New-CsUserServicesConfiguration -Identity site:Redmond -InMemory
$x.MaxContacts = 500 
$x.MaintenanceTimeOfDay = "11:00 PM"
Set-CsUserServicesConfiguration -Instance $x

例 2 でも、Redmond サイトのユーザー サービス構成設定の新しいコレクションが作成されます。ただしこの例のコレクションは、最初メモリ内に作成され、後から Redmond サイトに適用されるだけです。これを実行するために、例中の最初のコマンドでは New-CsUserServicesConfiguration と InMemory パラメーターを使用して、メモリ内にのみ存在する新しいコレクション (Identity が site:Redmond) を作成しています。このコレクションはメモリ内にのみ存在するため、ユーザー サービス オブジェクトを変数に格納する必要があります。この場合、$x という変数になります。

仮想のコレクションを作成した後で、コマンド 2、コマンド 3 を使用して、MaxContacts プロパティと MaintenanceTimeOfDay プロパティの値を変更しています。次に例中の最後のコマンドで、Set-CsUserServicesConfiguration を使用して、これらの仮想の設定を、Redmond サイトに適用される実際の ユーザー サービス 構成設定のコレクションに変換しています。この最後の手順は重要です。Set-CsUserServicesConfiguration を呼び出さなければ、いずれの設定も Redmond サイトに適用されません。仮想の設定は、Windows PowerShell セッションを終了するか変数 $x を削除するとすぐに消失してしまいます。