Set-CsSite
トピックの最終更新日: 2012-03-26
Microsoft Lync Server 2010 サイトの任意のプロパティを変更します。サイトは Lync Server 2010 プールのコレクションを表し、通常は地理的な地域として設計されます。Lync Server には、データ センター サイトとリモート サイト (ブランチ オフィス) の 2 種類のサイトがあります。
構文
Set-CsSite [-Identity <XdsGlobalRelativeIdentity>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Description <String>] [-DisplayName <String>] [-FederationRoute <String>] [-Force <SwitchParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
Lync Server 2010 では、Lync Server トポロジにサイトという新しい概念が導入されました。サイト (Active Directory サイトや Microsoft Exchange Server サイトとは異なります) とは、Lync Server のプールおよびサーバーのコレクションで、通常は地理的条件やネットワーク帯域幅に従って編成されます。たとえば、レドモンドにあるすべてのコンピューターが、高速で遅延の少ない接続を使用した同一のローカル エリア ネットワーク上にある場合、それらのコンピューターを含む Redmond サイトを指定することができます。ダブリンにあるコンピューターが独自のローカル エリア ネットワーク上にあり、高速で遅延の少ない接続を共有している場合は、同様に Dublin サイトを別に作成することができます。さらに、サイトは Lync Server を管理する上で重要な役割も果たしています。多数のポリシーおよび設定はサイト スコープで構成できます。これによって、レドモンドのユーザーに適用するダイヤル プランのセットと、ダブリンのユーザーに適用するダイヤル プランのセットを別々に設定するという作業を簡単に行うことができます。
サイトを作成するには トポロジ ビルダー を使用します。また、サイトのインフラストラクチャの変更 (新しいプールの作成など) にもトポロジ ビルダーを使用する必要があります。ただし、組織内の任意のサイトの表示名、説明、フェデレーション ルートのすべて、またはこれらのうちのいずれかを変更するには、Set-CsSite コマンドレットを使用できます。
このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、次のグループのメンバーが、Set-CsSite コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Set-CsSite"}
パラメーター
パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
---|---|---|---|
Identity |
必須 |
Xds Identity |
変更するサイトの名前です。次に例を示します。-Identity "Redmond"。Identity を指定するときに "site:Redmond" という形式は使用しないでください。 |
Description |
省略可能 |
文字列 |
管理者が、サイト オブジェクトに付加的な情報を追加できるようになります。たとえば、Description にはサイトの連絡先情報を含めることができます。 |
DisplayName |
省略可能 |
文字列 |
サイトのフレンドリ名です。次に例を示します。-DisplayName "North America and South America"。 |
FederationRoute |
省略可能 |
文字列 |
内部ネットワークとインターネット間のブリッジの提供に使用される、エッジ サーバー のサービスの場所です。次に例を示します。-FederationRoute "EdgeServer:atl-edge-001.litwareinc.com"。 |
Force |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンドレットを実行するときに発生する可能性のある、すべての確認メッセージまたは致命的ではないエラー メッセージが表示されないようにします。 |
WhatIf |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
Confirm |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
入力の種類
なし。Set-CsSite はパイプライン入力を受け入れません。
戻り値の種類
Set-CsSite は、オブジェクトや値を返しません。代わりに、Microsoft.Rtc.Management.Deploy.Internal.Site+CentralSite オブジェクトのインスタンスが変更されます。
例
-------------------------- 例 1 ------------------------
Set-CsSite -Identity Redmond -Description "Full-time employees in Redmond, WA."
例 1 に示すコマンドは、Redmond サイト (-Identity Redmond) の Description プロパティを変更します。
-------------------------- 例 2 ------------------------
Set-CsSite -Identity Redmond -DisplayName "US Headquarters"
上記のコマンドは、Redmond サイトの表示名を "US Headquarters" に変更します。
-------------------------- 例 3 ------------------------
Get-CsSite | Where-Object {$_.Description -eq $Null} | ForEach-Object {Set-CsSite $_.Identity -Description "Litwareinc.com"}
例 3 に示すコマンドは、Description のないすべてのサイトを検索し、次にそれらの各サイトに一般的な説明 "Litwareinc.com" を割り当てます。この処理を行うため、このコマンドは最初に Get-CsSite をパラメーターなしで呼び出し、Lync Server のすべてのサイトのコレクションを戻します。次に、戻されたコレクションは Where-Object コマンドレットにパイプ処理され、Description プロパティが Null 値 ($Null) と等しい (-eq) サイトのみを選び出します。次に、これらのサイトを ForEach-Object コマンドレットにパイプ処理します。このコマンドレットでは、コレクション内の各項目を取得し、Set-CsSite を使用して Description プロパティの値を変更します。