Set-CsUserServer
トピックの最終更新日: 2012-04-23
既存のユーザー サービス プールを変更できます。ユーザー サービス プールではプレゼンス情報が提供され、会議の管理に役立つ点が特に重要です。
構文
Set-CsUserServer [-Identity <XdsGlobalRelativeIdentity>] [-ConferenceServer <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-McuFactorySipPort <UInt16>] [-UserDatabase <String>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
ユーザー サービスは、Microsoft Lync Server 2010 の多数の重要な役割を果たす包括的なコンポーネントです。たとえばユーザー サービスには、プレゼンス情報を提供したり、(フォーカスおよびフォーカス ファクトリを介して) オンライン会議の管理に役立ったり、ユーザーの承認およびユーザーレベルのルーティングを処理したり、バックエンド データベースへのプライマリのインターフェイスとしての役割を果たしたりするなどの機能があります。さらに、ユーザー サービスはユーザー アカウントのプロビジョニングも支援します。
このため、管理者はユーザー サービス プールの構成状態を正確に把握し、必要に応じてその構成を変更することが重要となります。ユーザー サービス プールに関する情報を取得するには、次のコマンドを使用します。
Get-CsService -UserServer
同様に、Set-CsUserServer コマンドレットを使用すると、任意のユーザー サービス プールを変更することができます。Set-CsUserServer コマンドレットを使用すると、管理者は、プールに関連するユーザー データベースや会議サーバーを変更できます。このコマンドレットを使用して、フォーカス ファクトリとの接続に使用するポートを変更することもできます。
このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、次のグループのメンバーが、Set-CsUserServer コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Set-CsUserServer"}
パラメーター
| パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
Identity |
省略可能 |
Xds Identity |
変更するユーザー サービス プールの一意の遺伝子。次に例を示します。-Identity "UserServer:atl-cs-001.litwareinc.com"。 ユーザー サーバーを指定するときに、"UserServer:" プレフィックスを省略できることに注意してください。次に例を示します。-Identity "atl-cs-001.litwareinc.com"。 |
ConferenceServer |
省略可能 |
文字列 |
ユーザー サービス プールに関連付けられている電話会議サーバーのサービス ID。次に例を示します。-ConferenceServer "ConferenceServer:atl-cs-001.litwareinc.com"。 |
McuFactorySipPort |
省略可能 |
整数 |
フォーカス ファクトリ (MCU ファクトリ) への接続に使用されるポート。フォーカス ファクトリは特定のメディアの種類 (オーディオなど) を電話会議に追加するため、MCU (Media Control Unit) を割り当てます。 |
UserDatabase |
省略可能 |
文字列 |
ユーザー サービス プールに関連付けられているユーザー データベースのサービス ID。次に例を示します。-UserDatabase "UserDatabase:atl-cs-001.litwareinc.com"。 |
Force |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンド実行中に発生する可能性のある、致命的ではないすべてのエラー メッセージを表示しないようにします。 |
WhatIf |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
Confirm |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
入力の種類
なし。Set-CsUserServer はパイプライン入力を受け入れません。
戻り値の種類
Set-CsUserServer は、オブジェクトや値を返しません。代わりに、Microsoft.Rtc.Management.Xds.DisplayUserServer オブジェクトの既存のインスタンスが変更されます。
例
-------------------------- 例 1 ------------------------
Set-CsUserServer -Identity "UserServer:atl-cs-001.litwareinc.com" -McuFactorySipPort 445
例 1 に示すコマンドは、次の 1 つのユーザー サービス プールの McuFactorySipPort を変更します。Identity が UserServer:atl-cs-001.litwareinc.com のプールです。この例では、ポートを 445 に変更します。
-------------------------- 例 2 ------------------------
Get-CsService -UserServer | ForEach-Object {Set-CsUserServer -Identity $_.Identity -McuFactorySipPort 445}
例 2 に示すコマンドは、例 1 に示すコマンドの変化形です。ただし、この例では、組織内のすべてのユーザー サービス プールの McuFactorySipPort を変更します。この処理を行うため、このコマンドでは最初に Get-CsService および UserServer パラメーターを使用して、現在使用されているすべてのユーザー サービス プールのコレクションを戻します。次に、このコレクションを ForEach-Object コマンドレットにパイプ処理し、コレクション内の各プールを取得して、McuFactorySipPort を 445 に設定します。Set-CsUserServer コマンドレットはパイプライン処理されたデータそのものを受け入れることができないので、データを ForEach-Object にパイプ処理する必要があります。