Set-CsArchivingConfiguration
トピックの最終更新日: 2012-03-27
インスタント メッセージング (IM) アーカイブ設定の既存のコレクションを変更します。
構文
Set-CsArchivingConfiguration [-Identity <XdsIdentity>] [-ArchiveDuplicateMessages <$true | $false>] [-BlockOnArchiveFailure <$true | $false>] [-CachePurgingInterval <UInt32>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-EnableArchiving <None | ImOnly | ImAndWebConf>] [-EnablePurging <$true | $false>] [-Force <SwitchParameter>] [-KeepArchivingDataForDays <UInt32>] [-PurgeExportedArchivesOnly <$true | $false>] [-PurgeHourOfDay <UInt32>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
Set-CsArchivingConfiguration [-ArchiveDuplicateMessages <$true | $false>] [-BlockOnArchiveFailure <$true | $false>] [-CachePurgingInterval <UInt32>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-EnableArchiving <None | ImOnly | ImAndWebConf>] [-EnablePurging <$true | $false>] [-Force <SwitchParameter>] [-Instance <PSObject>] [-KeepArchivingDataForDays <UInt32>] [-PurgeExportedArchivesOnly <$true | $false>] [-PurgeHourOfDay <UInt32>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
多くの組織では、自社のユーザーが参加するすべての IM セッションと会議のトランスクリプト (コピー) を保持すると役に立つことに気が付いています。他の組織にとっては、そのようなトランスクリプトを保持することは必須です。たとえば、金融業界の多くの組織では、自社のすべての電子コミュニケーションのコピーを保持することが法令によって要求されています。
インスタント メッセージをアーカイブするには、少なくとも 1 つのアーカイブ サーバーを設定する必要があります。そしてアーカイブ サーバー を設定したら、さらに 2 つの手順を実行する必要があります。最初に、グローバル スコープでアーカイブを有効にする必要があります (詳細については、「Set-CsArchivingConfiguration」を参照してください)。必要に応じて、別のサイトのカスタム アーカイブ設定を構成することもできます。
次に、アーカイブ ポリシーを使用して、どのユーザーが IM セッションのアーカイブを実行するかを指定する必要があります。IM セッションのアーカイブを求めるポリシーが有効でなければ、IM セッションはアーカイブされません。
Lync Server 2010 をインストールすると、グローバル アーカイブ構成設定のコレクションが作成されます。既定では、この設定は組織全体に適用されます。または、New-CsArchivingConfiguration コマンドレットを使用して、カスタムの構成設定をサイトごとに作成できます。どちらの方法でも、Set-CsArchivingConfiguration コマンドレットを使用することによって、既存のコレクションまたはアーカイブの構成設定のプロパティ値を変更することができます。
このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、次のグループのメンバーが、Set-CsArchivingConfiguration コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Set-CsArchivingConfiguration"}
パラメーター
パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
---|---|---|---|
Identity |
省略可能 |
Xds Identity |
変更するアーカイブ構成設定のコレクションの一意の識別子を表します。グローバル設定を変更するには、このパラメーターを省略するか、または次の構文を使用します。-Identity global。サイト スコープの設定を変更するには、サイト名の前にプレフィックス "site:" を使用します。次に例を示します。-Identity "site:Redmond"。 |
Instance |
省略可能 |
ArchivingSettings オブジェクト |
個々のパラメーター値を設定するのではなく、オブジェクトへの参照をコマンドレットに渡せるようにします。 |
ArchiveDuplicateMessages |
省略可能 |
ブール値 |
"複数のプールにわたる" インスタント メッセージをアーカイブする方法を指定します。ここで簡単な例を考えてみます。Ken Myer (プール 1 にアカウントを所有) は、インスタント メッセージを、プール 2 にアカウントを所有している Pilar Ackerman に送信します。同様に、Pilar は Ken のインスタント メッセージに返信します。ArchiveDuplicateMessages が False に設定されている場合、(組み込みのアルゴリズムに基づいて) セッションのトランスクリプトのログはプール 1 または プール 2 のどちらかに記録されますが、両方には記録されません。ArchiveDuplicateMessages が True (既定値) に設定されている場合、トランスクリプトのログは両方のプールに記録されます。 |
BlockOnArchiveFailure |
省略可能 |
ブール値 |
True の場合、インスタント メッセージをアーカイブできないときは常に IM サービスが中断されます。False (既定値) に設定した場合は、インスタント メッセージをアーカイブできない場合でも IM は続行されます。 |
CachePurgingInterval |
省略可能 |
整数 |
アーカイブに有効な参加者がいない場合、トランスクリプトが削除される頻度 (時間単位) を指定します。仕様により、すべてのグループ IM セッションおよび電話会議セッションは実行時に記録されます。システムでは、指定された間隔で、それらのセッションにアーカイブが有効な参加者がいるかどうかが判断されます。アーカイブが有効な参加者がセッションにいないことがわかった場合、トランスクリプトはデータベースから削除されます。 CachePurgeInterval プロパティは、4 ~ 168 の範囲の整数値に設定できます。既定値は 24 です。 |
EnableArchiving |
省略可能 |
文字列 |
アーカイブ データベースに保存する項目がある場合は、その項目を指定します。有効な値は次のとおりです。 None。データベースにアーカイブされる項目はありません。これは既定の値です。 ImOnly。データベースにアーカイブされる IM セッションはありません。 ImAndWebConf。IM セッションおよび Web 会議セッションがデータベースにアーカイブされます。 |
EnablePurging |
省略可能 |
ブール値 |
True の場合、アーカイブされたインスタント メッセージは定期的にデータベースから削除されます。対象となるインスタント メッセージは次のとおりです。1) KeepArchivingDataForDays プロパティに指定された値よりも古いもの、または 2) エクスポート済みで削除のマークが付いているもの。 False の場合、インスタント メッセージはデータベースから自動的に削除されることはありません。 |
KeepArchivingDataForDays |
省略可能 |
整数 |
アーカイブされたインスタント メッセージが自動的に削除されるまで、データベースに保存される日数 (1 ~ 2,562 の範囲) です。既定値は 14 です。 このプロパティは、EnablePurging が True に設定されている場合にのみ有効になります。 |
PurgeExportedArchivesOnly |
省略可能 |
ブール値 |
True の場合、システムでは、エクスポートされた (その結果、削除のマークが付いた) インスタント メッセージのみが削除されます。エクスポートされていないインスタント メッセージは、KeepArchivingDataForDays プロパティに指定されている値より古い場合であってもデータベースに残ります。 |
PurgeHourOfDay |
省略可能 |
整数 |
有効期限が切れた記録がアーカイブ データベースから削除される時刻を指定します。時刻は 24 時間制を使用して指定します。0 は夜中 12 時 (12:00 AM) を、23 は 11:00 PM を表します。指定できるのは時間のみです。つまり、削除の実行を 4:00 AM にスケジュールすることはできますが、たとえば 4:30 AM や 4:15 AM にスケジュールすることはできません。この既定値は 2 (2:00 AM) です。 データベースの削除は、EnablePurging プロパティが True に設定されている場合にのみ実行されます。 |
Force |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンド実行中に発生する可能性のある、致命的ではないすべてのエラー メッセージを表示しないようにします。 |
WhatIf |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
Confirm |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
入力の種類
Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Settings.Archiving.ArchivingSettings オブジェクト。Set-CsArchivingConfiguration は、アーカイブ構成オブジェクトに関する、パイプライン入力を受け入れます。
戻り値の種類
Set-CsArchivingConfiguration は、値またはオブジェクトを戻しません。代わりに Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Settings.Archiving.ArchivingSettings オブジェクトのインスタンスが構成されます。
例
-------------------------- 例 1 --------------------------
Set-CsArchivingConfiguration -Identity site:Redmond -ArchiveDuplicateMessages $False -KeepArchivingDataForDays 30
上記の例は、Set-CsArchivingConfiguration を使用して、site:Redmond という ID を持つアーカイブ構成設定の 2 つのプロパティを変更します。このコマンドはまず ArchiveDuplicateMessages プロパティを False に設定します。これにより、サーバーが同じインスタント メッセージのセッションを複数回アーカイブするのを回避します。また、コマンドは、KeepArchivingDataForDays パラメーターを使用して、インスタント メッセージを 30 日間保存するようにサーバーに指示します。
-------------------------- 例 2 --------------------------
Get-CsArchivingConfiguration -Filter "site:*" | Set-CsArchivingConfiguration -ArchiveDuplicateMessages $False -KeepArchivingDataForDays 30
例 2 は例 1 に示したコマンドの変化形です。ただし、この例では、サイト スコープで構成されているすべてのアーカイブ設定に対して ArchiveDuplicateMessages プロパティおよび KeepArchivingDataForDays プロパティの値を変更します。このタスクを実行するには、まず、このコマンドで Get-CsArchivingConfiguration と Filter パラメーターを使用して、サイト スコープで構成されたすべてのアーカイブ設定のコレクションを戻します。フィルター値 "site:*" により、Identity が文字列 "site:" で始まる設定に限定されます。が返されます。次に、フィルター処理されたコレクションを Set-CsArchivingConfiguration にパイプ処理し、コレクション内の各項目に関する 2 つのプロパティ値を変更します。
-------------------------- 例 3 --------------------------
Get-CsArchivingConfiguration | Where-Object {$_.EnableArchiving -eq "ImAndWebConf"} | Set-CsArchivingConfiguration -EnableArchiving "ImOnly"
例 3 では、IM セッションと Web 会議の両方をアーカイブできる、すべてのアーカイブ構成設定を変更します。コマンドが完了すると、設定により、アーカイブできるのは IM セッションのみになります。この処理を行うため、コマンドはまず、Get-CsArchivingConfiguration をパラメーターなしで呼び出し、組織で現在使用されているすべてのアーカイブ構成設定のコレクションを戻します。次に、このコレクションは Where-Object コマンドレットにパイプ処理され、EnableArchiving プロパティが "ImAndWebConf" と等しい (-eq) 設定のみを選び出します。そして、フィルターされたコレクションは Set-CsArchivingConfiguration にパイプ処理され、コレクション内の各項目を取得して、EnableArchiving を "ImOnly" に変更します。