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Set-CsUCPhoneConfiguration

 

トピックの最終更新日: 2012-03-26

Microsoft Lync 2010 Phone Edition 用の管理オプションを変更できるようにします。これには、必要なセキュリティ モードや、指定した期間にわたって非アクティブ状態が続いたときに電話を自動的にロックするかどうかなどの項目が含まれます。

構文

Set-CsUCPhoneConfiguration [-Identity <XdsIdentity>] [-CalendarPollInterval <TimeSpan>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-EnforcePhoneLock <$true | $false>] [-Force <SwitchParameter>] [-LoggingLevel <Off | Low | Medium | High>] [-MinPhonePinLength <Byte>] [-PhoneLockTimeout <TimeSpan>] [-SIPSecurityMode <Low | Medium | High>] [-Voice8021p <Byte>] [-VoiceDiffServTag <Byte>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

Set-CsUCPhoneConfiguration [-CalendarPollInterval <TimeSpan>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-EnforcePhoneLock <$true | $false>] [-Force <SwitchParameter>] [-Instance <PSObject>] [-LoggingLevel <Off | Low | Medium | High>] [-MinPhonePinLength <Byte>] [-PhoneLockTimeout <TimeSpan>] [-SIPSecurityMode <Low | Medium | High>] [-Voice8021p <Byte>] [-VoiceDiffServTag <Byte>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

Lync 2010 Phone Edition は、電話と Microsoft Lync 2010 の融合を表します。Lync 2010 Phone Edition では、ボイス オーバー インターネット プロトコル (VoIP) 電話として機能する特別なハードウェア (つまり、Lync 2010 互換の電話) を使用します。また、このハードウェアは、Lync 2010 のようなエンドポイントとしても機能できます。ユーザーは次のことを行えます。現在のステータスの設定、Lync 2010 連絡先のステータスのチェック、新しい連絡先の検索、Lync 2010 で作業をするときに使用する他の多くの活動の実行。

CsUCPhoneConfiguration コマンドレットを使用すると、構成設定を使用して、Lync 2010 Phone Edition を実行する電話を管理できます。たとえば、電話にログオンするために使用する暗証番号 (PIN) の最小の長さや、指定した期間にわたって非アクティブ状態が続いた後に電話が自動的にロックされるかどうかといった項目を制御できます。

統合コミュニケーション (UC) 電話の構成設定は、グローバル スコープ、またはサイト スコープのいずれかで適用できます。Lync Server を最初にインストールするときに、UC 電話の構成設定の単一のセットが作成され、グローバル スコープで適用されます。ただし、その後いつでも、New-CsUCPhoneConfiguration コマンドレットを使用して、サイト スコープで適用される設定のコレクションを作成できます。この結果、それぞれの個別サイトでの独自のニーズに合わせて、UC 電話の管理をカスタマイズできます。

UC 電話の設定の新しいコレクションを作成することに加えて、Set-CsUCPhoneConfiguration コマンドレットを使用して既存のコレクションのプロパティ値を変更できます。たとえば、UC 電話ではログ記録は既定で無効になっています。グローバル レベルでログ記録を有効にするために、Set-CsUCPhoneConfiguration を使用してグローバル コレクションの LoggingLevel プロパティの値を True に変更できます。

このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、次のグループのメンバーが、Set-CsUCPhoneConfiguration コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。

Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Set-CsUCPhoneConfiguration"}

パラメーター

パラメーター 必須かどうか 型 説明

Identity

省略可能

Xds Identity

UC 電話の構成設定のコレクションに対して割り当てる一意の識別子を表します。グローバル設定を参照するには、次の構文を使用します。-Identity global。サイト スコープで構成されるコレクションを参照するには、次のような構文を使用します。-Identity site:Redmond。Identity を指定するときに、ワイルドカード文字を使用することはできません。

このパラメーターを省略した場合は、Set-CsUCPhoneConfiguration はグローバル設定を変更します。

Instance

省略可能

UcPhoneSettings オブジェクト

個々のパラメーター値を設定するのではなく、オブジェクトへの参照をコマンドレットに渡せるようにします。

CalendarPollInterval

省略可能

TimeSpan

UC デバイスが Microsoft Outlook 予定表から情報を取得する頻度を表します。この値は、時:分:秒の書式を使用して指定する必要があります。たとえば、時間の間隔を 1 時間 (許容される最大の間隔) に設定する場合は、次の構文を使用します。-CalendarPollInterval "01:00:00"。既定値は 3 分 (00:03:00) です。

EnforcePhoneLock

省略可能

ブール値

PhoneLockTimeout で指定した分数が経過した後に、UC 電話が自動ロックされるかどうかを決定します。既定値は True です。

LoggingLevel

省略可能

文字列

UC デバイスのログ記録を有効にします。有効な値は Off、Low、Medium、および High です。既定値は Off です。

MinPhonePinLength

省略可能

Byte

暗証番号 (PIN) に対して要求する最小の桁数を指定します。

最小値:4

最大値: 15

既定値は次のとおりです。6

PhoneLockTimeout

省略可能

Timespan

UC 電話がアイドル状態になってから自動ロックされるまでの時間を分単位で指定します。

この値は 01:00:00 (1 時間) 未満にする必要があります。既定値は 00:10:00 (10 分) です。

SIPSecurityMode

省略可能

SIPSecurityMode

UC 電話によって開始された SIP セッションに対してサーバーが適用するセキュリティのレベルを指定します。

有効な値は次のとおりです。

Low (任意の種類の認証またはトランスポートを許可します)。

Medium (ユーザー認証には NTLM または Kerberos が必要です)。

High (ユーザー認証には NTLM または Kerberos が必要で、SIP 接続には TLS が必要です)。

既定値は High です。

Voice8021p

省略可能

Byte

Lync Server の展開の中でオーディオ トラフィックに関するユーザー優先順位の値 (802.1p の値) を指定します。

この設定は、スイッチとブリッジが 802.1p 対応であるネットワーク内でのみ有効です。このプロパティの最小値は 0、最大値は 7、既定値は 0 です。

VoiceDiffServTag

省略可能

Byte

6 ビットの DSCP (Differentiated Services Code Point) の優先順位マーキングに対応する 10 進法表記を指定します。このマーキングでは、このサーバーによって管理される UC 電話が渡す IP パケットの PHB (ホップごとの動作) を定義します。

この値は 0 ～ 63 の間の値にする必要があります。既定値は 40 です。

Force

省略可能

スイッチ パラメーター

コマンド実行中に発生する可能性のある、致命的ではないすべてのエラー メッセージを表示しないようにします。

WhatIf

省略可能

スイッチ パラメーター

実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。

Confirm

省略可能

スイッチ パラメーター

コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。

入力の種類

Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Policy.Voice.UcPhoneSettings オブジェクト。Set-CsUCPhoneConfiguration は、UC 電話設定オブジェクトに関する、パイプ処理されたインスタンスを受け入れます。

戻り値の種類

Set-CsUCPhoneConfiguration は、値またはオブジェクトを戻しません。代わりに、Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Policy.Voice.UcPhoneSettings オブジェクトのインスタンスを構成します。

例

-------------------------- 例 1 --------------------------

Set-CsUCPhoneConfiguration -Identity global -SIPSecurityMode "Medium"

例 1 のコマンドでは、グローバル スコープにある UC 電話の設定で SIP セキュリティ モードを Medium に設定します。

-------------------------- 例 2 --------------------------

Set-CsUCPhoneConfiguration -Identity site:Redmond -PhoneLockTimeout "00:30:00"

上記のコマンドでは、Redmond サイト用に構成された UC 電話の設定を変更します。この場合、PhoneLockTimeout プロパティを 30 分に設定します。これを実行するため、PhoneLockTimeout パラメーターを指定し、パラメーター値を次のように設定します。"00:30:00" (00 時間:30 分: 00 秒)。

-------------------------- 例 3 --------------------------

Get-CsUCPhoneConfiguration -Filter "site:*" | Set-CsUCPhoneConfiguration -PhoneLockTimeout "00:30:00"

例 3 は、例 2 で示したコマンドの派生版です。ただし今回は、サイト スコープで既に構成されたすべての UC 電話の設定に対して PhoneLockTimeout プロパティを変更します。これを実行するため、まず Get-CsUCPhoneConfiguration を呼び出します。Filter パラメーターとフィルター値 "site:*" を使用して、戻りデータを、サイト スコープで構成された電話の設定に制限します。次に、フィルター処理されたコレクションは Set-CsUCPhoneConfiguration にパイプ処理され、PhoneLockTimeout パラメーターとパラメーター値 "00:30:00" (00 時間: 30 分: 00 秒) を使用して、コレクション内にある各項目に関する電話ロックのタイムアウトを 30 分に設定します。

-------------------------- 例 4 --------------------------

Get-CsUCPhoneConfiguration | Where-Object {$_.SIPSecurityMode -ne "High"} | Set-CsUCPhoneConfiguration -EnforcePhoneLock $True -PhoneLockTimeout "00:30:00"

上記のコマンドでは、SIP セキュリティ モードが Low または Medium のどちらかに設定されているすべての UC 電話の設定に対して、EnforcePhoneLock および PhoneLockTimeout パラメーターを構成します。このタスクを実行するために、コマンドは最初に Get-CsUCPhoneConfiguration を使用して、組織内にあるすべての UC 電話の構成設定を戻します。次に、この情報を Where-Object コマンドレットにパイプ処理します。このコマンドレットは、SIPSecurityMode プロパティが High に等しくない設定のみを選択します (SIP セキュリティは Low、Medium、High のいずれかのみに設定できるため、この句は、SIPSecurityMode が Low または Medium のどちらかに設定されているすべての設定を選択する結果になります)。次に、フィルター処理されたコレクションは Set-CsUCPhoneConfiguration にパイプ処理され、PhoneLockTimeout と PhoneLockTimeout の各パラメーターを使用して電話ロックと電話ロックのタイムアウトに関するプロパティを変更します。

-------------------------- 例 5 --------------------------

Get-CsUCPhoneConfiguration | Where-Object {$_.PhoneLockTimeout -lt "00:10:00"} | Set-CsUCPhoneConfiguration -PhoneLockTimeout "00:10:00"

例 5 では、PhoneLockTimeout プロパティの値が現在 10 分未満になっているすべての UC 電話の設定に対して、電話ロックのタイムアウト値を 10 分に設定します (実質的には、組織全体で最小の電話ロックのタイムアウトを 10 分に設定します)。この処理を行うため、コマンドはまず、Get-CsUCPhoneConfiguration を使用して、組織内で現在使用されているすべての UC 電話の設定のコレクションを戻します。次に、このコレクションは Where-Object にパイプ処理され、PhoneLockTimeout プロパティが 10 分未満である設定のみを選択します (00 時間: 10 分: 00 秒)。その結果、フィルター処理されたコレクションは Set-CsUCPhoneConfiguration にパイプ処理され、コレクション内の各項目に対して PhoneLockTimeout の値を 10 分に設定します。