Grant-CsLocationPolicy
トピックの最終更新日: 2012-03-23
個別のユーザーまたはグループに、Enhanced 9-1-1 (E9-1-1) という場所ポリシーを割り当てます。E9-1-1 サービスを使用すると、911 への通話に応答したユーザーは、発信者の地理的な場所を判断できます。UNRESOLVED_TOKEN_VAL(ps-intro-in-LS2010)
構文
Grant-CsLocationPolicy -Identity <UserIdParameter> -PolicyName <String> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DomainController <Fqdn>] [-PassThru <SwitchParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
例
例 1
例 1 では、Grant-CsLocationPolicy コマンドレットを使用して、ユーザー Ken Myer に対して Reno という場所のポリシーを割り当てます。
Grant-CsLocationPolicy -Identity "Ken Myer" -PolicyName Reno
例 2
例 2 では、Accounting 部門にいるすべてのユーザーに対して AccountingArea ポリシーが割り当てられます。Accounting 部門にいるすべてのユーザーのコレクションを戻すために、LDAPFilter パラメーターを指定して Get-CsUser コマンドを使用します。LDAPFilter に対して渡したクエリ値 "Department=Accounting" によって、Active Directory で Department 設定が Accounting になっているすべてのユーザーが戻されます。次に、このコレクションは Grant-CsLocationPolicy コマンドレットにパイプ処理され、これにより、コレクション内の各ユーザーに対して AccountingArea ポリシーが割り当てられます。
Get-CsUser -LDAPFilter "Department=Accounting" | Grant-CsLocationPolicy -PolicyName AccountingArea
例 3
この例では、Identity (この例では表示名) が Ken Myer であるユーザーに、Reno という場所のポリシーを付与します。さらに、この例では PassThru パラメーターを指定します。この結果、場所のポリシーを付与した後に、ユーザー Ken Myer に関するユーザー情報が表示されます。ただし、ユーザー情報をコンソールに直ちに表示するのではなく、この情報は Select-Object コマンドレットにパイプ処理され、ユーザーの DisplayName プロパティと LocationPolicy プロパティのみが表示されます。
この例で注意すべき点は、新しく付与された場所のポリシーは LocationPolicy の下にある出力として表示されますが、ポリシー名ではなく Anchor の値として表示されることです (Anchor の値は、ポリシーが作成されたときに、ポリシーに対して自動的に割り当てられた数値です)。適用されたポリシーの名前を表示するには、次のコマンドを実行します。Get-CsUser –Identity "Ken Myer" | Select-Object DisplayName, LocationPolicy。
Grant-CsLocationPolicy -Identity "Ken Myer" -PolicyName Reno -PassThru | Select-Object DisplayName, LocationPolicy
解説
場所ポリシーは、設定を、E9-1-1 の機能に関連付ける目的で使用されます。場所のポリシーには、ユーザーを E9-1-1 に対して有効にするかどうか、および有効にする場合、緊急電話の動作を指定します。たとえば、場所のポリシーを使用して、緊急電話 (米国の場合、911) を構成する番号、社内セキュリティに自動的に通知するかどうか、および通話をルーティングする方法を定義できます。このコマンドレットは、場所ポリシーを特定のユーザーまたはグループに付与します。
重要: 場所ポリシーは、スコープの順序という点で Lync Server の他のポリシーとは異なる動作をします。他のすべてのポリシーでは、ユーザーごとのスコープでポリシーを定義すると、そのポリシーが付与されたユーザーすべてにポリシーが適用されます。ユーザーに対して、ユーザーごとのポリシーが付与されていない場合は、サイト ポリシーが適用されます。サイト ポリシーがない場合、グローバル ポリシーが適用されます。場所ポリシーも同じ方法で適用されますが、例外が 1 つあります。ユーザーごとの場所ポリシーもネットワーク サイトに割り当てることができます (ネットワーク サイトはサブネットのグループから構成されます)。ユーザーが組織内のネットワーク サイトにマップされた場所から緊急電話をかけると、そのネットワーク サイトに割り当てられたユーザー レベルのポリシーが使用されます。この機能はそのユーザーに付与されているユーザーごとのポリシーよりも優先されます。ユーザーが組織内の不明な場所やマップされていない場所から電話をかけると、標準のポリシー スコープが適用されます。
このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、次のグループのメンバーが、Grant-CsLocationPolicy コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalUserAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets -match "Grant-CsLocationPolicy"}
パラメーター
| パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
Identity |
必須 |
Microsoft.Rtc.Management.AD.UserIdParameter |
ポリシーを割り当てる必要のあるユーザー アカウントの Identity を示します。ユーザーの Identity は、以下の 4 つの形式のうちの 1 つを使用して指定できます。1) ユーザーの SIP アドレス、2) ユーザーのユーザー プリンシパル名 (UPN)、3) ドメイン\ログオン形式 (litwareinc\kenmyer など) のユーザーのドメイン名とログオン名、および 4) ユーザーの Active Directory 表示名 (Ken Myer など)。SAMAccountName を Identity として使用できないことに注意してください。 また、表示名をユーザーの Identity として使用する場合は、アスタリスク (*) ワイルドカード文字を使用できます。たとえば、"* Smith" という Identity を指定すると、Smith という姓のユーザーすべてに対してポリシーが付与されます。 |
PolicyName |
必須 |
System.String |
ユーザーに適用する場所のポリシーに対応する ID です。 |
Confirm |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
DomainController |
省略可能 |
Microsoft.Rtc.Management.Deploy.Fqdn |
ドメイン コントローラーを指定できます。ドメイン コントローラーを指定しない場合は、最初に使用可能なものが使用されます。 |
PassThru |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
このパラメーター (値を使用しない) を指定すると、コマンドレットが完了したときにユーザー情報が表示されます。通常、このコマンドレットを実行しても、何も出力されません。 |
WhatIf |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
入力の種類
文字列。場所ポリシーの割り当て先ユーザー アカウントの Identity を表す、パイプ処理された文字列値を受け入れます。
戻り値の種類
PassThru パラメーターと共に使用する場合は、Microsoft.Rtc.Management.ADConnect.Schema.OCSADUserOrAppContact 型のオブジェクトを戻します。