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トポロジの選択

 

トピックの最終更新日: 2012-08-22

トポロジの選択では、次に示すサポートされるトポロジ オプションのいずれかを使用できます。

  • 各エッジ インターフェイスにプライベート IP アドレスと、ネットワーク アドレス変換 (NAT) によるパブリック IP アドレスを使用する単一統合エッジ

  • 各エッジ インターフェイスにパブリック IP アドレスを使用する単一統合エッジ

  • NAT、エッジ インターフェイスにプライベート IP アドレス、およびドメイン ネーム システム (DNS) 負荷分散を使用する拡張統合エッジ

  • エッジ インターフェイスにパブリック IP アドレスと、ドメイン ネーム システム (DNS) 負荷分散を使用する拡張統合エッジ

  • パブリック IP アドレスとハードウェア負荷分散を使用する拡張統合エッジ

important重要:
内部エッジ インターフェイスと外部エッジ インターフェイスでは、同じ種類のロード バランシングを使用する必要があります。1 つのエッジ インターフェイスで DNS ロード バランシングを使用し、もう 1 つのエッジ インターフェイスでロード バランサー機器を使用することはできません。

次の表に、サポートされる 3 つの Lync Server 2010 トポロジで使用できる機能の概要を示します。列の見出しには、各エッジ構成オプションで使用できる機能を示します。たとえば、拡張エッジ (DNS 負荷分散) オプションを見てください。このオプションは、高可用性をサポートしています。また、エッジ外部インターフェイスに割り当てられたルーティング不可のプライベート IP アドレス (NAT を使用) またはルーティング可能なパブリック IP アドレスを使用することもできます。さらに、ロード バランサー機器が不要なので、コストの削減にもなります。

DNS 負荷分散でサポートされるエッジ フェールオーバーのシナリオは、Lync 対 Lync のポイントツーポイント セッション、Lync 会議セッション、および Lync 対 PSTN セッションです。DNS 負荷分散を使用しないエッジ フェールオーバーのシナリオは、DNS 負荷分散、パブリック インスタント メッセージング (IM) 接続、および Office Communications Server を実行するサーバーとのフェデレーションを使用するように構成された Exchange Server 2010 SP1 より前の Exchange ユニファイド メッセージング (UM) のフェールオーバーです。

エッジ サーバー トポロジ オプションの概要

トポロジ 高可用性 NAT/パブリック IP アドレスの種類 エッジ プールにあるエッジ サーバーごとの追加外部 DNS A レコードの必要性 Lync 対 Lync セッションのエッジ フェールオーバー* Lync 対 Lync EUM/PIC/OCS フェデレーション セッションのエッジ フェールオーバー

単一エッジ

いいえ

NAT は必須ではない/パブリックまたはプライベート IP アドレス

いいえ

いいえ

いいえ

拡張エッジ (DNS 負荷分散)

はい

NAT は必須ではない/パブリックまたはプライベート IP アドレス

はい

はい

いいえ (DNS 負荷分散を使用するように構成された Exchange Server 2010 SP1 以降との Exchange UM の場合は、はい)

拡張エッジ (ハードウェア負荷分散)

はい

NAT は使用されない/パブリック IP 必須

いいえ (VIP ごとに 1 つのみ)

はい

はい

*****Exchange UM (リモート ユーザー)、パブリック インスタント メッセージング (IM) 接続、および Office Communications Server を実行するサーバーとのフェデレーションのフェールオーバー。

note注:
"NAT/パブリック IP アドレスの種類" 列と "エッジ プールにあるエッジ サーバーごとの追加外部 DNS A レコードの必要性" 列は、エッジ外部インターフェイスにのみ関連します。単一エッジおよび拡張エッジ (DNS 負荷分散) トポロジでは、ルーティング可能なパブリック IP アドレスを使用することも、ルーティング不可のプライベート IP アドレスを使用することもできます。ルーティング不可のプライベート IP アドレスを使用する場合は、3 つすべての外部インターフェイスで使用する必要があります。さらに、受信トラフィックと送信トラフィック用に対称 NAT を構成する必要もあります。拡張エッジ (ハードウェア負荷分散) トポロジでは、パブリック IP アドレスを使用する必要があります。

Microsoft Office Communications Server 2007 R2 と異なり、Lync Server 2010 では、単一統合エッジ サーバー トポロジと拡張統合エッジ サーバー トポロジの両方で、ネットワーク アドレス変換 (NAT) を実行するルーターまたはファイアウォールの背後に、アクセス エッジ、Web 会議エッジ、および音声ビデオ エッジの外部インターフェイスを配置できます。

すべてのエッジ外部インターフェイスで NAT を使用する場合は、DNS 負荷分散を使用する必要があります。次の一覧に示すように、ドメイン ネーム システム (DNS) 負荷分散を使用すると、ロード バランサー機器を使用する場合よりも、エッジ プール内のエッジ サーバーごとのパブリック IP アドレス数を減らすことができます。

  • Lync Server 2010 拡張統合エッジ (DNS 負荷分散): エッジ プール内の各エッジ サーバーに 3 つのパブリック IP アドレスが必要。

  • Lync Server 2010 拡張統合エッジ (ハードウェア負荷分散): ロード バランサーの仮想 IP アドレス用に 3 つのパブリック IP アドレス (これは 1 回限りの要件で、プールにエッジ サーバーが追加されても、これ以上増えない) と、プール内のエッジ サーバーごとに 3 つのパブリック IP アドレスが必要。

拡張統合エッジに必要な IP アドレス (役割ごとの IP アドレス)

プールごとのエッジ サーバー数 必要な IP アドレス数 Lync Server 2010 (DNS 負荷分散有効) 必要な IP アドレス数 Lync Server 2010 (ハードウェア負荷分散有効)

2

6

3 (VIP ごとに 1 つ) + 6

3

9

3 (VIP ごとに 1 つ) + 9

4

12

3 (VIP ごとに 1 つ) + 12

5

15

3 (VIP ごとに 1 つ) + 15

拡張統合エッジに必要な IP アドレス (すべての役割に対して 1 つの IP アドレス)

プールごとのエッジ サーバー数 必要な IP アドレス数 Lync Server 2010 (DNS 負荷分散有効) 必要な IP アドレス数 Lync Server 2010 (ハードウェア負荷分散有効)

2

2

1 (VIP ごとに 1 つ) + 2

3

3

1 (VIP ごとに 1 つ) + 3

4

4

1 (VIP ごとに 1 つ) + 4

5

5

1 (VIP ごとに 1 つ) + 5

トポロジ選択を決定する上で最も優先されるポイントは、高可用性と負荷分散です。 高可用性の要件は、負荷分散の決定に影響を及ぼすことがあります。

  • 高可用性   高可用性が必要な場合は、プールに少なくとも 2 台のエッジ サーバーを展開してください。 1 つのエッジ プールは、最大 10 台のエッジ サーバーをサポートします。 処理能力を増やす場合は、複数のエッジ プールを展開できます。 一般には、ユーザー ベースの 10% は、外部アクセスを必要とします。

  • ハードウェア負荷分散   ハードウェア負荷分散は、エッジの外部インターフェイス用にパブリック ルーティング可能な IP アドレスを使用する場合に、Lync Server 2010 エッジ サーバーの負荷を分散するためにサポートされます。 たとえば、次のいずれかのアプリケーションでフェールオーバーが必要な状況でこのアプローチを使用します。

    • パブリック IM 接続

    • Exchange 2007 Unified Messaging (UM) または Exchange 2010 UM への外部アクセス

    • Microsoft Office Communications Server 2007 または Microsoft Office Communications Server 2007 R2 を実行する企業とのフェデレーション

    これら 3 つのアプリケーションは引き続き動作しますが、DNS 負荷分散に対応していないため、プール内の最初のエッジ サーバーだけに接続されます。 そのサーバーを使用できなくなると、接続は切断されます。 たとえば、フェデレーションされたトラフィックの負荷を処理するために、プールに複数のエッジ サーバーが展開されていても、実際には、1 台のアクセス プロキシだけがトラフィックを受信し、残りのサーバーはアイドル状態です。

important重要:
Lync Server 2010 を使用する企業とフェデレーションしている場合は、DNS 負荷分散の使用をお勧めします。 ほとんどのフェデレーション パートナーが Office Communications Server 2007 または Office Communications Server 2007 R2 を使用している場合、パフォーマンスに大きな影響があることに注意してください。