New-CsNetworkRegion
トピックの最終更新日: 2012-03-26
新しいネットワーク地域を作成します。ネットワーク地域は、エンタープライズ ネットワークのネットワーク ハブまたはバックボーンです。
構文
New-CsNetworkRegion -Identity <XdsGlobalRelativeIdentity> -CentralSite <String> [-AudioAlternatePath <$true | $false>] [-BWAlternatePaths <PSListModifier>] [-BypassID <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Description <String>] [-Force <SwitchParameter>] [-InMemory <SwitchParameter>] [-VideoAlternatePath <$true | $false>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
New-CsNetworkRegion -CentralSite <String> -NetworkRegionID <String> [-AudioAlternatePath <$true | $false>] [-BWAlternatePaths <PSListModifier>] [-BypassID <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Description <String>] [-Force <SwitchParameter>] [-InMemory <SwitchParameter>] [-VideoAlternatePath <$true | $false>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
ネットワーク地域は、複数の地理的地域にまたがるネットワークの各種パーツを相互に接続します。すべてのネットワーク地域が 中央サイト に関連付けられている必要があります。中央サイト は、通話受付管理 (CAC) の帯域幅ポリシー サービスが実行されているデータ センター サイトです。新しいネットワーク地域を作成する場合は、このコマンドレットを使用します。このコマンドレットのパラメーターにより、オーディオおよびビデオ接続においてインターネットを経由する代替パスを許可するかどうか、およびバイパス ID を自動的に生成するかどうかを設定できます。
このコマンドレットを実行できるユーザー:既定では、次のグループのメンバーが、New-CsNetworkRegion コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "New-CsNetworkRegion"}
パラメーター
パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
---|---|---|---|
Identity |
必須 |
XdsGlobalRelativeIdentity |
新しく作成されたネットワーク地域の一意の識別子。地域は、グローバル スコープのみで作成されるため、この識別子ではスコープを指定する必要はありません。代わりに、その地域を特定する一意の名前を示す文字列が含まれています。 |
CentralSite |
必須 |
文字列 |
帯域幅ポリシー サービスを実行している 中央サイト。CAC を使用するには、このサービスを必ず有効にする必要があります。このサービスは、フロントエンド サーバー または Standard Edition サーバー で実行されます。 |
NetworkRegionID |
必須 |
文字列 |
この値は Identity と同じです。Identity と NetworkRegionID の両方を指定することはできません。いずれかに入力された値が自動的に、両方で使用されます。 |
AudioAlternatePath |
省略可能 |
ブール値 |
このパラメーターによって、一次パスで十分な帯域幅を使用できない場合に音声通話を代替パスにルーティングするかどうかが判断されます。 このパラメーターにより、BWAlternatePaths プロパティに値が取り込まれます。このパラメーターに指定した値は、BWPolicyModality の値が Audio になっている代替パス要素の AlternatePath プロパティに格納されます。 このパラメーターに値を指定する場合、BWAlternatePaths パラメーターには値を指定できません。 既定値は True です。このパラメーターは、インターネットへのオフロードをオフにする必要がある場合にのみ False に設定します。いずれかの通話をインターネット通話にする場合は、帯域幅設定に関係なく、この値を True にする必要があります。 |
BWAlternatePaths |
省略可能 |
PSListModifier |
優先されるパスに沿ってメディア要求を完了することができない場合 (たとえば、そのパスに対する制限値を超えた場合など) に代替インターネット接続パスを許可するかどうかに関する情報を含んだオブジェクトの一覧。代替パス オブジェクトを作成するには、New-CsNetworkBWAlternatePath コマンドレットを呼び出す必要があります。 このパラメーターの値を指定する場合は、AudioAlternatePath と VideoAlternatePath のどちらか一方のパラメーターの値を指定できません。 オーディオおよびビデオの代替パスは既定で有効 (AlternatePath = True) になっています。 |
BypassID |
省略可能 |
文字列 |
グローバル一意識別子 (GUID)。この GUID を使用して、ネットワーク地域を CAC または Enhanced 9-1-1 (E9-1-1) ネットワーク構成内のメディア バイパス設定にマップできます (New-CsNetworkMediaBypassConfiguration を呼び出すときに、この BypassID の値を使用します)。 このパラメーターの値を指定しないと、値が自動的に生成されます。値を指定する場合は、GUID の形式 (たとえば、3b24a047-dce6-48b2-9f20-9fbff17ed62a) で指定する必要があります。自動生成をお勧めします。このパラメーターの値を指定すると、自動生成を使用せずにこの値を指定してよいかどうかを確認するメッセージが表示されます。 |
Description |
省略可能 |
文字列 |
地域の説明を示す文字列。このパラメーターを使用することにより、地域の目的について、Identity だけで表現可能な情報よりも詳細な説明を入力することができます。 |
VideoAlternatePath |
省略可能 |
ブール値 |
このパラメーターによって、一次パスで十分な帯域幅を使用できない場合にビデオ通話を代替パスにルーティングするかどうかが判断されます。 このパラメーターにより、BWAlternatePaths プロパティに値が取り込まれます。このパラメーターに指定した値は、BWPolicyModality の値が Video になっている代替パス要素の AlternatePath プロパティに格納されます。 このパラメーターの値を指定する場合は、BWAlternatePaths パラメーターの値を指定することができません。 既定値は True です。このパラメーターは、インターネットへのオフロードをオフにする必要がある場合にのみ False に設定します。いずれかの通話をインターネット通話にする場合は、帯域幅設定に関係なく、この値を True にする必要があります。 |
Force |
省略可能 |
SwitchParameter |
変更を行う前に表示されるように設定されているすべての確認メッセージを表示しないようにします。たとえば、BypassID パラメーターに値を指定すると、確認メッセージが表示されなくなります。 |
InMemory |
省略可能 |
SwitchParameter |
永続的な変更としてオブジェクトをコミットせずに、オブジェクト参照を作成します。このパラメーターを指定して呼び出したコマンドレットの出力を変数に割り当てる場合、オブジェクト参照のプロパティを変更し、コマンドレットに対応する Set- コマンドレットを呼び出してそれらの変更をコミットできます。 |
WhatIf |
省略可能 |
SwitchParameter |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
Confirm |
省略可能 |
SwitchParameter |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
入力の種類
なし。
戻り値の種類
Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Settings.NetworkConfiguration.NetworkRegionType 型のオブジェクトを作成します。
例
-------------------------- 例 1 --------------------------
New-CsNetworkRegion -Identity NorthAmerica -Description "All North American Locations" -CentralSite Redmond-NA-MLS
この例では、NorthAmerica という名前の新しいネットワーク地域が作成されます。この地域名は、Identity パラメーターの値として指定します。オプションの Description パラメーターにも値を指定し、この地域が "All North American Locations" で構成されていることを説明しています。最後に、CentralSite パラメーターに、この地域の 中央サイト の名前の値 (Redmond-NA-MLS) を受け取ります。
-------------------------- 例 2 --------------------------
New-CsNetworkRegion -Identity EMEA -CentralSite Dublin-EU-Site -AudioAlternatePath $False
この例では、オーディオ代替パスの設定を含む、EMEA という名前の新しいネットワーク地域を作成します。これを実行するには、New-CsNetworkRegion を呼び出して、ID として EMEA を渡します。必須パラメーター CentralSite の値を割り当て (この例では、この地域の 中央サイト の名前は Dublin-EU-Site)、次に値として $False を渡して AudioAlternatePath パラメーターを指定します。AudioAlternatePath を False に設定すると、十分な帯域幅が使用できない場合でも音声通話は代替パスにルーティングされず、その通話はつながりません。
-------------------------- 例 3 --------------------------
$a = New-CsNetworkBWAlternatePath -BWPolicyModality "audio" -AlternatePath $False
New-CsNetworkRegion -Identity EMEA -CentralSite Dublin-EU-Site -BWAlternatePaths $a
この例では、例 2 で作成した地域と同じネットワーク地域を作成します。ただしこの場合は、AudioAlternatePath パラメーターではなく BWAlternatePaths パラメーターを使用して代替パス設定を定義しています。例の最初の行では、New-CsNetworkBWAlternatePath コマンドレットを呼び出して、新しい代替パスを作成しています。代替パスには 2 つのプロパティのみがあります。BWPolicyModality は audio または video のいずれか (この例では audio) に設定する必要があります。AlternatePath は True または False のいずれか (この例では False) に設定する必要があります。このコマンドレットからの出力である、作成した別のパス オブジェクトへの参照を、変数 $a に割り当てます。
例の 2 行目では、この新しく作成した代替パスを使用して新しいネットワーク地域を作成しています。これを実行するには、New-CsNetworkRegion を呼び出して、ID として EMEA を渡します。必須パラメーター CentralSite の値を割り当て (この例では、この地域の 中央サイト の名前は Dublin-EU-Site)、次に作成した代替パス オブジェクトが格納されている変数 ($a) を渡し BWAlternatePaths パラメーターを指定します。