New-CsDialPlan
トピックの最終更新日: 2012-03-27
新しいダイヤル プランを作成します。
構文
New-CsDialPlan -Identity <XdsIdentity> [-City <String>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-CountryCode <String>] [-Description <String>] [-DialinConferencingRegion <String>] [-ExternalAccessPrefix <String>] [-Force <SwitchParameter>] [-InMemory <SwitchParameter>] [-NormalizationRules <PSListModifier>] [-OptimizeDeviceDialing <$true | $false>] [-SimpleName <String>] [-State <String>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
このコマンドレットは、新しいダイヤル プラン (別名ロケーション プロファイル) を作成します。ダイヤル プランは、エンタープライズ VoIP ユーザーが通話をするのに必要な情報を提供します。ダイヤル プランは、電話会議アテンダント アプリケーション でのダイヤルイン会議にも使用されます。ダイヤル プランによって、適用する正規化ルールや、外線発信の際にプレフィックスをダイヤルする必要があるかどうかなどが決定されます。
ダイヤル プランを作成すると、既定の音声正規化ルールが自動的に作成されます。正規化ルールを変更するには、Set-CsVoiceNormalizationRule コマンドレットを呼び出します。新しい正規化ルールをダイヤル プランに追加するには、New-CsVoiceNormalizationRule コマンドレットを呼び出します。
このコマンドレットを実行できるユーザー:既定では、次のグループのメンバーが、New-CsDialPlan コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "New-CsDialPlan"}
パラメーター
| パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
Identity |
必須 |
XdsIdentity |
ダイヤル プランを識別するために、スコープと名前 (サイト)、サービス ロールと FQDN、または名前 (ユーザーごと) を指定する一意の識別子。たとえばサイト ID は、サイト:<sitename> の形式で入力されます。ここで、sitename はサイトの名前です。サービス スコープのダイヤル プランは、レジストラーまたは PSTN ゲートウェイ サービスである必要があります。その場合、Identity の値は次のようなの形式になります。Registrar:Redmond.litwareinc.com。ユーザーごとの Identity は、単に一意の文字列として入力します。 |
Description |
省略可能 |
文字列 |
このダイヤル プランの説明 (目的、適用対象のユーザー タイプ、その他のダイヤル プランの目的の識別に役立つ情報)。 最大文字数:512 |
DialinConferencingRegion |
省略可能 |
文字列 |
このダイヤル プランに関連付けられている地域名。ダイヤル プランをダイヤルイン会議に使用する場合は、このパラメーターに値を指定します。これにより、会議開催者が会議を設定するときに、正しいアクセス番号を割り当てることができます。使用可能な地域は Get-CsNetworkRegion コマンドレットを呼び出すことで取得できます。 最大文字数:512 |
ExternalAccessPrefix |
省略可能 |
文字列 |
組織に対して、呼び出しを外線として認識する番号 (または番号セット)。(たとえば外線にダイヤルするには、最初に 9 を押します。)これらのルールは残りの番号にも適用されますが、このプレフィックスは正規化ルールでは無視されます。 この値を有効にするには、OptimizeDeviceDialing パラメーターを True に設定する必要があります。 このパラメーターは、正規表現 [0-9]{1,4} と一致する必要があります。つまり、0 ～ 9 の値を持つ、1 ～ 4 桁の数字で構成されている必要があります。 既定値は次のとおりです。9 |
NormalizationRules |
省略可能 |
PSListModifier |
このダイヤル プランに適用される正規化ルールの一覧。 この一覧とルールはこのコマンドレットを使用して直接作成できますが、正規化ルールを作成する際には、New-CsVoiceNormalizationRule コマンドレットを使用してルールを作成し、それを指定のダイヤル プランに割り当てるという方法を取ることをお勧めします。 新しいダイヤル プランが作成されるごとに、そのサイト、サービス、またはユーザーごとのダイヤル プランに対して、既定の設定で新しい音声正規化ルールも作成されます。新しい音声正規化ルールの既定の ID は、ダイヤル プラン ID の後にスラッシュ、その後名前の Prefix All が続いた形式の値です。たとえば、site:Redmond/Prefix All のようになります。 既定値は次のとおりです。{Description=;Pattern=^(\d11)$;Translation=+$1;Name=Prefix All;IsInternalExtension=False } 注: この既定値は単なるプレースホルダーです。ダイヤル プランを便利に使用するには、ダイヤル プランによって作成される正規化ルールを変更するか、サイト、サービス、またはユーザーの新しいルールを作成します。新しい正規化ルールを作成するには New-CsVoiceNormalizationRule コマンドレットを呼び出し、正規化ルールを変更するには Set-CsVoiceNormalizationRule を呼び出します。 |
OptimizeDeviceDialing |
省略可能 |
ブール値 |
このパラメーターを True に設定すると、組織外部からの呼び出しに対して ExternalAccessPrefix パラメーターのプレフィックスが適用されます。ExternalAccessPrefix パラメーターに値を指定している場合のみ、この値を True に設定できます。 既定値は次のとおりです。False |
SimpleName |
省略可能 |
文字列 |
ダイヤル プランの表示名。この名前は、Lync Server の展開内のすべてのダイヤル プランの中で一意である必要があります。 この文字列には最大 256 文字を使用できます。有効な文字は英数字、ハイフン (-)、ドット (.)、正符号 (+)、アンダースコア (_)、およびかっこ (()) です。 このパラメーターには値が入力されている必要があります。ただし、New-CsDialPlan を呼び出すときに値を指定していない場合は、既定値が適用されます。グローバル ダイヤル プランの既定値は Prefix All です。サイトレベル ダイヤル プランの既定値はサイトの名前です。サービスの既定値は、サービスの名前 (Registrar または PSTN Gateway) にアンダースコアが続き、さらにサービスの完全修飾ドメイン名 (FQDN) が続く形式の値です。たとえば、Registrar_pool0.litwareinc.com のようになります。ユーザーごとのダイヤル プランの既定値は、そのダイヤル プランの Identity です。 |
State |
省略可能 |
文字列 |
このコマンドレットでは、このパラメーターを使用しません。 |
City |
省略可能 |
文字列 |
このコマンドレットでは、このパラメーターを使用しません。 |
CountryCode |
省略可能 |
文字列 |
このコマンドレットでは、このパラメーターを使用しません。 |
Force |
省略可能 |
SwitchParameter |
変更を行う前の確認メッセージが表示されないようにします。 |
InMemory |
省略可能 |
SwitchParameter |
永続的な変更としてオブジェクトをコミットせずに、オブジェクト参照を作成します。このパラメーターを指定して呼び出したコマンドレットの出力を変数に割り当てる場合、オブジェクト参照のプロパティを変更し、コマンドレットに対応する Set- コマンドレットを呼び出してそれらの変更をコミットできます。 |
WhatIf |
省略可能 |
SwitchParameter |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
Confirm |
省略可能 |
SwitchParameter |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
入力の種類
なし。
戻り値の種類
このコマンドレットは、Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Policy.Voice.LocationProfile 型のオブジェクトを作成します。
例
-------------------------- 例 1 --------------------------
New-CsDialPlan -Identity RedmondDialPlan
例 1 のコマンドは、RedmondDialPlan という ID を持つ新しいダイヤル プランを作成します(ID 値にスコープがない場合は、これがユーザーごとのポリシーであることを示しています。ユーザーごとのスコープで作成したダイヤル プランは、ユーザーおよびグループに直接割り当てることができます)。ダイヤル プランのその他のプロパティには、すべて既定値が割り当てられます。
-------------------------- 例 2 --------------------------
New-CsDialPlan -Identity site:Redmond -SimpleName RedmondSiteDialPlan
New-CsVoiceNormalizationRule -Identity "site:Redmond/SeattlePrefix" -Pattern "^9(\d*){1,5}$" -Translation "+1206$1"
例 2 のコマンドは、ID が site:Redmond (つまり、ダイヤル プランが、ユーザーごとまたはサービス レベルのダイヤル プランが割り当てられていない Redmond サイトのすべてのユーザーに適用される) で、SimpleName が RedmondSiteDialPlan の新しいダイヤル プランを作成します。例の次の行では、そのプランに関連付けられた新しい正規化ルールを作成します。既定の正規化ルールがダイヤル プランに対して作成されますが、ほとんどが (値の使用が限定的な) プレースホルダーとして作成されます。したがって、New-CsDialPlan コマンドレットを呼び出して新しいダイヤル プランを作成した後、New-CsVoiceNormalizationRule を呼び出して、組織での使用に適した名前付きルールを作成する必要があります。この例では、これを 2 行目で実行しています。New-CsVoiceNormalizationRule を呼び出し、SeattlePrefix という名前でルールの Pattern プロパティと Translation プロパティを指定して、Redmond サイトのルールを作成しています。ダイヤル プランの変更にこれ以外の手順は不要です。正規化ルールの変更は、正規化ルールの ID と一致する ID を持つダイヤル プランに対して自動的に適用されます(ID の site:Redmond という部分がダイヤル プランの ID と一致しています。SeattlePrefix は正規化ルールの名前です。1 つのダイヤル プランに対して複数の正規化ルールを適用できるため、各正規化ルールは指定されたスコープ内で一意の名前を持つ必要があります)。
-------------------------- 例 3 --------------------------
New-CsDialPlan -Identity RedmondDialPlan -Description "Dial plan for Redmond users"
例 3 に示すコマンドは、Identity が RedmondDialPlan の新しいダイヤル プランを作成し、ダイヤル プランの目的の説明を Description に指定しますユーザーごとのスコープで作成したダイヤル プランは、ユーザーおよびグループに直接割り当てることができます)。その他すべてのパラメーターに既定値が割り当てられます。