Set-CsLisServiceProvider
トピックの最終更新日: 2012-03-27
拡張 9-1-1 (E9-1-1) ネットワーク ルーティング プロバイダーによって提供される、場所確認用の Web サービスに関する情報を作成または変更します。
構文
Set-CsLisServiceProvider -CertFileName <String> -Password <SecureString> -ServiceProviderName <String> -ValidationServiceUrl <String> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
E9-1-1 を含むエンタープライズ VoIP 実装では、緊急電話はまず E9-1-1 ネットワーク ルーティング プロバイダー経由でルーティングされます。これにより、緊急電話が適切な緊急情報受信センター (PSAP) にルーティングされます (PSAP は警察、消防、救急車サービスなど最寄りの緊急サービスに電話を転送する米国の機関です)。プロバイダーはこれを実行するため、組織から場所の一覧を入手する必要があります。次にこの一覧を主要道路住所案内と照合することで、すべての場所が有効であることを確認できます。このコマンドレットによって、プロバイダーに関する情報 (プロバイダー名、組織が場所の送信に使用する Web サービスの URL、セキュリティで保護された Web サービスの証明書とパスワードなど) を作成または変更します。
上記の E9-1-1 の実装で、複数のサービス プロバイダーを定義することはできません。このコマンドレットは、Web サービスの URL とセキュリティ情報を解決できない場合は成功しません。
このコマンドレットを実行できるユーザー:既定では、次のグループのメンバーが、Set-CsLisServiceProvider コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Set-CsLisServiceProvider"}
パラメーター
パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
---|---|---|---|
CertFileName |
必須 |
文字列 |
証明書ファイルの名前 (および完全なパス)。このファイルには、ファイル拡張子 PFX が付いている必要があります。 |
Password |
必須 |
SecureString |
パスワードで保護されたファイル内にある、証明書へのアクセスに必要なパスワードを含むセキュリティで保護された文字列。セキュリティで保護された文字列を作成するには、AsSecureString パラメーターを指定して ConvertTo-SecureString コマンドレットまたは Read-Host コマンドレットを使用します。 |
ServiceProviderName |
必須 |
文字列 |
E9-1-1 ネットワーク ルーティング プロバイダーの名前。 |
ValidationServiceUrl |
必須 |
文字列 |
Web サービスの URL。これは、プレフィックス https:// で始まるセキュリティで保護された URL である必要があります。 |
WhatIf |
省略可能 |
SwitchParameter |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
Confirm |
省略可能 |
SwitchParameter |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
入力の種類
場所情報サーバー (LIS) サービス プロバイダー オブジェクトのパイプライン入力を受け入れます。
戻り値の種類
このコマンドレットは System.Management.Automation.PSCustomObject の型のオブジェクトを作成または変更します。
例
-------------------------- 例 1 --------------------------
$p = Read-Host -AsSecureString
Set-CsLisServiceProvider -ServiceProviderName E911Provider -ValidationServiceUrl https://www.911contoso.com/validation/ -CertFileName C:\MS-Contoso-Cert.pfx -Password $p
E9-1-1 ネットワーク ルーティング プロバイダーの Web サービスのエントリ作成に必要なパラメーターの 1 つは、証明書ファイルへのアクセス用パスワードを含むセキュリティで保護された文字列です。そのため、この例の最初の行で、Windows PowerShell コマンドレットである Read-Host を呼び出します。Read-Host ではユーザー入力が求められます。パラメーター AsSecureString を指定すると、入力時にその内容がアスタリスク (*) で表示されます。このコマンドの結果を変数 $p に割り当てると、セキュリティ保護された文字列 (暗号化されたユーザー入力) となります。つまり、このコマンドを実行すると Web サービスのパスワードが要求され、そのパスワードが変数 $p に格納されます。
こうしてパスワードが設定され、Web サービスにアクセスするオブジェクトを作成できるようになります。同じ処理を Set-CsLisServiceProvider コマンドレットを呼び出して実行することもできます。このコマンドレットには、複数のパラメーターを渡します。最初のパラメーターはプロバイダー名 (この場合は E911Provider) です。次に、ValidationServiceUrl の値として https://www.911contoso.com/validation/ と入力します。これは、"セキュリティで保護されたサイト" (プレフィックスが http ではなく https) である必要があります。次に、この Web サービスにアクセスするために使用される証明書が含まれるファイルの名前 C:\MS-Contoso-Cert.pfx を入力します。最後に、(Web サービスのパスワードを含むセキュリティで保護された文字列を格納する) 変数 $p を Password パラメーターに渡します。