Remove-CsArchivingPolicy
トピックの最終更新日: 2012-03-27
指定したインスタント メッセージング (IM) アーカイブ ポリシーを削除します。IM アーカイブ ポリシーによって、内部ユーザー間、および内部ユーザーとフェデレーション パートナー間の両方またはいずれかで行われるすべての IM セッションを、Lync Server が自動的に保存するかどうかが決定されます。UNRESOLVED_TOKEN_VAL(ps-intro-in-LS2010)
構文
Remove-CsArchivingPolicy -Identity <XdsIdentity> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-Tenant <Guid>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
例
例 1
例 1 では、Remove-CsArchivingPolicy コマンドレットを使用して site:Redmond という Identity を持つポリシーを削除します。サイト スコープで構成されているポリシーを削除すると、サイト ポリシーによって管理されていたユーザーは、代わりにグローバル アーカイブ ポリシーによって自動的に管理されます。
Remove-CsArchivingPolicy -Identity site:Redmond
例 2
例 2 では、サイト スコープで構成されたアーカイブ ポリシーがすべて削除されます。これを行うため、Get-CsArchivingPolicy コマンドレットと Filter パラメーターを使用して、サイト スコープで割り当てられているすべてのアーカイブ ポリシーのコレクションを取得します。これを行うため、フィルター値 "site:*" を使用しています。この値に基づいて、Get-CsArchivingPolicy コマンドレットは、"site:" という文字列で始まる Identity を持つポリシーのみ戻します。コレクションが戻されると、データは Remove-CsArchivingPolicy コマンドレットにパイプ処理され、コレクション内のすべてのポリシーが削除されます。
Get-CsArchivingPolicy -Filter site:* | Remove-CsArchivingPolicy
例 3
例 3 では、ArchiveExternal プロパティが False に設定されているすべてのアーカイブ ポリシーが削除されます。これを実行するために、まず、Get-CsArchivingPolicy コマンドレットを使用して、組織での使用が構成されているすべてのアーカイブ ポリシーのコレクションを戻します。次に、このコレクションは Where-Object コマンドレットにパイプ処理され、ArchiveExternal プロパティが False と等しいポリシーが取得されます。フィルター処理されたコレクションは Remove-CsArchivingPolicy コマンドレットに渡され、コレクション内の各ポリシーが削除されます。
Get-CsArchivingPolicy | Where-Object {$_.ArchiveExternal -eq $False} | Remove-CsArchivingPolicy
解説
多くの組織は、ユーザーが参加するすべての IM セッションのアーカイブを保持することは有益なことだと考えています。一部の組織では、そのようなアーカイブを保持するように法的に義務付けられています。Lync Server で IM セッションをアーカイブするためには、2 つの手順を実行する必要があります。まず、Set-CsArchivingConfiguration コマンドレットを使用して、グローバル スコープまたはサイト スコープでアーカイブを有効にする必要があります。これにより、IM セッションをアーカイブできるようになります。ただし、これらのセッションのアーカイブは、自動的には開始されません。
代わりに、IM セッションの内容を実際に保存するには、2 番目の手順として 1 つ以上のアーカイブ ポリシーを作成する必要があります。これらのポリシーにより、IM セッションを記録するユーザーおよびアーカイブされる IM セッションの種類 (内部および外部) が決定されます。内部 IM セッションは、すべての参加者が認証済みユーザーで、そのユーザーには組織内に Active Directory アカウントがあるセッションです。外部 IM セッションは、1 人以上の参加者が未承認のユーザーで、そのユーザーには組織内に Active Directory アカウントがないセッションです。内部セッションのみ、外部セッションのみ、または内部セッションと外部セッションの両方をアーカイブするよう選択できます。
アーカイブ ポリシーは、グローバル スコープまたはサイト スコープに割り当てることができます。また、これらのポリシーをユーザーごとのスコープに割り当てて、特定のユーザーまたは特定のユーザーのセットに適用することもできます。たとえば、使用するグローバル ポリシーが組織内のすべてのユーザーの内部 IM セッションのみアーカイブするとします。その場合、内部セッションと外部セッションの両方をアーカイブする 2 番目のポリシーを作成して、その 2 番目のポリシーを営業スタッフのみに適用することができます。ユーザーごとのポリシーは、グローバル ポリシーとサイト ポリシーに優先するので、販売スタッフのメンバーの IM セッションはすべてアーカイブされます。他のユーザー (営業部門に所属していないため、営業に関するポリシーの影響を受けないユーザー) は、内部 IM セッションのみがアーカイブされます。
Remove-CsArchivingPolicy コマンドレットを実行すると、組織内で使用するために作成されたアーカイブ ポリシーを削除できます。ユーザーごとのポリシーを削除すると、そのポリシーが割り当てられていたユーザーはすべて自動的に関連するサイト ポリシーの管轄下に置かれます。サイト ポリシーがない場合、上記のユーザーにはグローバル ポリシーが適用されます。サイト ポリシーを削除すると、そのポリシーの影響を受けていたユーザーは自動的にグローバル ポリシーの管轄下に置かれます。
Remove-CsArchivingPolicy コマンドレットはグローバル ポリシーに対しても実行できますが、グローバル ポリシーを削除することはできません。代わりに、グローバル ポリシーに対して Remove-CsArchivingPolicy コマンドレットを実行すると、そのポリシー内のすべてのプロパティが既定値にリセットされます。つまり、内部 IM セッションと外部 IM セッションはいずれもアーカイブされません。これら両方のプロパティ (ArchiveInternal および ArchiveExternal) の既定値がいずれも False であるためです。
このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、次のグループのメンバーが、Remove-CsArchivingPolicy コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Remove-CsArchivingPolicy"}
パラメーター
| パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
Identity |
必須 |
Microsoft.Rtc.Management.Xds.XdsIdentity |
削除するアーカイブ ポリシーの一意の識別子。アーカイブ ポリシーはグローバル スコープ、サイト スコープ、またはユーザーごとのスコープで構成できます。グローバル ポリシーを削除するには、次の構文を使用します。-Identity global。(ただし、グローバル ポリシーを実際に削除することはできません。代わりに、すべてのポリシー プロパティが既定値にリセットされます)。 サイト ポリシーを削除するには、次のような構文を使用します。-Identity site:Redmond。ユーザーごとのポリシーを削除するには、次のような構文を使用します。-Identity SalesArchivingPolicy です。 Identity を指定するときには、ワイルドカードを使用することはできません。 |
Confirm |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
Force |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
このパラメーターを指定すると、ポリシーが現在少なくとも 1 人のユーザーに割り当てられていても、自動的に削除されます。このパラメーターが存在しない場合は、Remove-CsArchivingPolicy コマンドレットは、1 人以上のユーザーに割り当てられているユーザーごとのポリシーを自動的に削除しません。代わりに、そのポリシーを本当に削除してもよいかどうかを尋ねる確認メッセージが表示されます。コマンドを続行するには (Y キーを押して) "はい" と回答する必要があります。この結果、ポリシーが削除されます。 |
Tenant |
省略可能 |
System.Guid |
PARAMVALUE: Guid |
WhatIf |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
削除するアーカイブ ポリシーの Office 365 テナント アカウントのグローバル一意識別子 (GUID) です。次に例を示します。 -Tenant "38aad667-af54-4397-aaa7-e94c79ec2308" 次のコマンドを実行することにより、テナントの各々についてテナント ID を返すことができます。 Get-CsTenant | Select-Object DisplayName, TenantID Windows PowerShell のリモート セッションを使用していて、Lync Online 15 のみに接続している場合、Tenant パラメーターを含める必要はありません。代わりに、接続情報に基づいてテナント ID が自動的に入力されます。Tenant パラメーターはハイブリッド展開で主に使用されます。 |
入力の種類
Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Policy.IM.IMArchivingPolicy オブジェクト。Remove-CsArchivingPolicy コマンドレットは、アーカイブ ポリシー オブジェクトのパイプライン入力を受け入れます。
戻り値の種類
Remove-CsArchivingPolicy コマンドレットは、値またはオブジェクトを戻しません。代わりに、Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Policy.IM.IMArchivingPolicy オブジェクトのインスタンスを削除します。