SQL Server Profiler による Analysis Services の監視の概要
SQL Server Profilerを使用して、Microsoft SQL Server Analysis Services のインスタンスによって生成されたイベントを監視できます。 SQL Server Profilerを使用すると、次の操作を実行できます。
Analysis Services のインスタンスのパフォーマンスを監視します。
多次元式 (MDX) ステートメントのデバッグ。
実行速度が遅い MDX ステートメントの特定。
ステートメントをステップ実行してコードが期待どおりに機能するかどうかを確認する、プロジェクトの開発段階での MDX ステートメントのテスト。
Analysis Services の問題のトラブルシューティングを行うには、運用システム上のイベントをキャプチャし、テスト システムでイベントを再生します。 この方法はテストまたはデバッグのときに便利です。ユーザーは実稼動システムの使用を中断しなくて済みます。
Analysis Services のインスタンスで発生したアクティビティを監査および確認します。 セキュリティ管理者は、すべての監査イベントを確認できます。 これには、ログイン試行の成否や、ステートメントおよびオブジェクトへのアクセス権チェックの成否が含まれます。
キャプチャしたイベントに関するデータを画面に表示するか、各イベントに関するデータをキャプチャしてファイルまたはSQL Serverテーブルに保存して、将来の分析や再生を行います。 データを再生する場合は、保存されているイベントを当初の発生時と同じ状態で、リアルタイムまたは 1 ステップずつ再実行できます。
SQL Server Profiler の使用
SQL Server Profilerを使用してトレースを作成または再生するには、Analysis Services サーバー ロールのメンバーである必要があります。 Analysis Services サーバー ロールのメンバーである場合は、[スタート] メニューの Microsoft SQL Server プログラム グループからSQL Server Profilerを開始できます。
SQL Server Profilerを使用する場合は、次の点に注意してください。
トレース定義は、CREATE ステートメントを使用して Analysis Services データベースと共に格納されます。
複数のトレースを同時に実行できます。
複数の接続を使用して、同じトレースからイベントを受け取ることができます。
Analysis Services が停止して再起動すると、トレースを続行できます。
注意
パスワードはトレース イベントに表示されず、****** に置換されます。
最適なパフォーマンスを得るために、SQL Server Profilerを使用して、最も関心のあるイベントのみを監視します。 監視するイベントが多すぎると、特に監視が長時間に及ぶ場合は、オーバーヘッドが増加し、トレース ファイルやトレース テーブルが非常に大きくなる可能性があります。 また、フィルター機能を使用して、収集するデータの量を制限し、トレースがあまり大きくならないようにしてください。
参照
Analysis Services トレース イベント
再生用のプロファイラー トレースの作成 (Analysis Services)