テーブル モデル パーティション (SSAS テーブル)
パーティションは、テーブルを論理的な部分に分割します。 各パーティションは、他のパーティションとは個別に処理 (更新) できます。 モデル作成時にあるモデルのために定義されたパーティションが、配置済みモデルで複製されます。 展開したら、これらのパーティションを管理し、SQL Server Management Studioの [パーティション] ダイアログ ボックスを使用するか、スクリプトを使用して新しいパーティションを作成できます。 このトピックでは、配置済みのテーブル モデル データベースにおけるパーティションについて説明します。 モデル作成時のパーティションの作成と管理の詳細については、「 パーティション (SSAS テーブル)」を参照してください。
このトピックのセクション:
メリット
効率的なモデル設計によるパーティションの活用によって、不必要な処理とその後の Analysis Services サーバーでのプロセッサ負荷が排除されます。同時に、データ ソースの大部分の最新のデータを反映できる頻度でデータが処理され更新されるようになります。
たとえば、あるテーブル モデルに現会計年度 (2011 年度) の売上データと過去の各会計年度の売上データを含む売上テーブルがあるとします。 モデルの Sales テーブルには、次の 3 つのパーティションがあります。
Partition | データ ソース |
---|---|
Sales2011 | 現会計年度 |
Sales2010-2001 | 会計年度 2001、2002、2003、2004、2005、2006。 2007、2008、2009、2010 |
SalesOld | 過去 10 年より前の全会計年度。 |
現会計年度である 2011 年度の新しい売上データは追加されます。このデータを現会計年度の売上データ分析に正確に反映させるためには、データを毎日処理する必要があります。そのため、Sales2011 パーティションは毎晩処理されます。
Sales2010-2001 パーティションのデータは毎晩処理する必要がありません。ただし、製品の返品などの調整によって過去 10 年間の会計年度の売上データも変化する場合があるため、定期的に処理する必要があります。そのため、Sales2010-2001 パーティションのデータは毎月処理されます。 SalesOld パーティションのデータは変化しないため、1 年に 1 回処理されます。
2012 会計年度に入ると、新しい Sales2012 パーティションがモードの Sales テーブルに追加されます。 Sales2011 パーティションは、Sales2010-2001 パーティションとマージして、Sales2011-2002 という名前に変更することができます。 2001 年度のデータは、新しい Sales2011-2002 パーティションから削除され、SalesOld パーティションに移動されます。 次に、変更を反映させるためにすべてのパーティションが処理されます。
organizationの表形式モデルのパーティション戦略を実装する方法は、特定のモデル データ処理のニーズと使用可能なリソースに大きく依存します。
アクセス許可
SQL Server Management Studioでパーティションを作成、管理、および処理するには、セキュリティ ロールで適切な Analysis Services アクセス許可が定義されている必要があります。 各セキュリティ ロールには次のいずれかの権限があります。
権限 | アクション |
---|---|
管理者 | 読み取り、処理、作成、コピー、マージ、削除 |
プロセス | 読み取り、処理 |
[読み取り専用] | Read |
SQL Server Data Tools (SSDT) を使用したモデル作成中のロールの作成の詳細については、「ロール (SSAS 表形式)」を参照してください。 SQL Server Management Studioを使用して配置された表形式モデル ロールのロール メンバーを管理する方法の詳細については、「表形式モデル ロール (SSAS 表形式)」を参照してください。
パーティションの処理
パーティションは、Management Studio の [ パーティション ] ダイアログ ボックスを使用するか、スクリプトを使用して、他のパーティションに関係なく処理 (更新) できます。 処理には次のオプションがあります。
モード | 説明 |
---|---|
既定の処理 | パーティション オブジェクトの処理状態を検出して、未処理または部分的に処理されたパーティション オブジェクトを完全に処理された状態にするために必要な処理を実行します。 空のテーブルとパーティションのデータが読み込まれ、階層、計算列、およびリレーションシップが構築または再構築されます。 |
完全処理 | パーティション オブジェクトとそこに含まれているすべてのオブジェクトを処理します。 既に処理されているオブジェクトに対して Process Full を実行すると、Analysis Services はそのオブジェクト内のすべてのデータを削除し、そのオブジェクトを処理します。 この種の処理は、構造上の変更をオブジェクトに加えた場合に必要となります。 |
データの処理 | 階層またはリレーションシップを再構築したり、計算列とメジャーを再計算したりせずに、パーティションまたはテーブルにデータを読み込みます。 |
消去の処理 | パーティションからすべてのデータを削除します。 |
追加の処理 | パーティションを新しいデータで増分更新します。 |
Related Tasks
タスク | 説明 |
---|---|
テーブル モデル パーティションの作成および管理 (SSAS テーブル) | SQL Server Management Studioを使用して、配置された表形式モデルでパーティションを作成および管理する方法について説明します。 |
テーブル モデル パーティションの処理 (SSAS テーブル) | SQL Server Management Studioを使用して、配置された表形式モデルのパーティションを処理する方法について説明します。 |