リモート データ アクセスの概要

SQL Server Compact 3.5 でリモート データ アクセス (RDA) を使用すると、アプリケーションでリモートの SQL Server データベース テーブルのデータにアクセスしたり、ローカルの SQL Server Compact 3.5 データベース テーブルにデータを格納したりできます。このことによって、アプリケーションではローカルの SQL Server Compact 3.5 データベース テーブルを読み取って更新できるようになります。SQL Server Compact 3.5 では、必要に応じて、ローカル テーブルに加えられたすべての変更を監視することもできます。アプリケーションでは、ローカル テーブル内の変更レコードを、後で SQL Server テーブルに反映できます。

SQL Server Compact 3.5 において、SQL Server テーブルのデータをローカルの SQL Server Compact 3.5 テーブルに反映することを "データのプル処理" と呼びます。一方、ローカルの SQL Server Compact 3.5 テーブルに加えた変更を SQL Server テーブルに反映することを、"データのプッシュ処理" と呼びます。

アプリケーションでは、RDA を使用して SQL ステートメントを送信し、リモートの SQL Server データベースで実行することもできます。たとえば、リモートの SQL Server テーブルに対し、レコードの挿入、更新、または削除を行う SQL ステートメントを送信できます。アプリケーションからは、レコードセットを返さないものであれば、任意の SQL ステートメントを呼び出すことができます。具体的には、リモート システムに対するストアド プロシージャなどが挙げられます。

競合の解決機能など SQL Server Compact 3.5 マージ レプリケーションの全機能が必要でない場合には、RDA が適しています。

重要

デザイン上の制限により、リモート データ アクセス (RDA) は今後のリリースでは廃止される予定です。現在 RDA を使用している場合は、「Microsoft Synchronization Services for ADO.NET」への移行を検討してください。新しいアプリケーションで RDA を使用することを予定していた場合は、代わりにマージ レプリケーションまたは Sync Services の使用を検討してください。Sync Services は、デスクトップとモバイル デバイスの両方で使用できます。