AdventureWorks サンプル レポート
更新 : 2006 年 4 月 14 日
AdventureWorks サンプル レポートは、データ ソースとして AdventureWorks データベースを使用する事前定義のレポート定義ファイルのセットです。各レポートは、個別にアップロードおよび表示できますが、レポートの中には、リンクを使用して組み合わせて操作されるようにデザインされているものもあります。サンプル レポートは、Reporting Services の機能を学習するための教材としても、新しいレポートをデザインするためのテンプレートとしても利用できます。
メモ : |
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SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services を使用している場合は、サンプル レポートをレポート サーバーにパブリッシュする前に、レポート サーバーの URL を変更する必要があります。また、Sales Reason Comparison レポートがサポートされないことにも注意してください。このレポートには、Express Edition では使用できない Analysis Services が必要です。 |
シナリオ
Adventure Works Cycles 社は、全従業員がアクセスできる製品情報と販売情報をパブリッシュしています。レポートでは、そのデータをさまざまな形式で表示します。ユーザーは、レポート マネージャでレポートを開くことによって、オンデマンドでレポートを表示できます。
言語
レポート定義言語 (RDL)
機能
AdventureWorks サンプル レポートでは、多彩なレポート機能のデモを実行できます。次の表に、各レポートに実装されている機能を示します。
レポート
説明
Company Sales
Adventure Works Cycles 社の四半期ごと、製品カテゴリごとの販売実績です。このレポートは、行の表示/非表示を利用して、要約データから詳細データにドリル ダウンできるマトリックス データ領域の使用方法を説明するためのものです。また、このレポートでは、背景画像の使用方法についても説明します。
Employee Sales Summary
Adventure Works Cycles 社の各従業員の販売実績です。このレポートには、Sales Comparison グラフと Current Month Sales Comparison グラフ、および各注文へのドリルスルーが設定されている Current Month Order Summary テーブルが含まれています。このレポートは、複数のデータセット、グラフ、テーブル、ドリルスルー、動的パラメータの使用方法を説明するためのものです。
Product Catalog
Adventure Works Cycles 社の全製品カタログであり、画像が入っています。このレポートは、埋め込み画像、データベース画像、改ページ、ページ フッター、テーブル、条件付き書式、見出しマップの使用方法を説明するためのものです。
Product Line Sales
Adventure Works Cycles 社のトップ 5 の販売員とストアです。このレポートは、TOP 句を指定したクエリのデータセットについて説明するためのものです。また、テーブル、グラフ、複数の値を持つパラメータ、エンド ユーザー並べ替え、集計フィールド、ドリルスルー リンクの使用方法についても説明します。
メモ :
SQL Server 2005 Service Pack 1 以降は、Subcategory パラメータのドロップダウン リストに All メンバが表示されません。
Sales Order Detail
Adventure Works Cycles 社の個々の注文の詳細です。このレポートには、Employee Sales Summary および Territory Sales ドリル ダウン レポートからのドリルスルー レポートとしてアクセスできます。このレポートは、一覧、テーブル、パラメータ、および式の使用方法を説明するためのものです。
Territory Sales
Adventure Works Cycles 社の地域ごとの販売実績です。このレポートでは、各注文へのドリルスルーが設定されている販売員と注文番号をドリル ダウンします。このレポートは、行の表示/非表示を利用して、要約データから詳細データへドリル ダウンできるテーブル データ領域の使用方法を説明するためのものです。また、このレポートでは、ドリルスルー リンクと条件付き書式の使用方法についても説明します。
Sales Reason Comparison
Analysis Services キューブから得られる販売理由の比較データです。複数の値を持つパラメータの使用方法を説明しています。Sales Reason Comparisons レポートでは、SQL Server Analysis Services と AdventureWorks Analysis Services データベースが必要です。
前提条件
サンプル レポートを使用するには、以下のシステム要件を満たしている必要があります。
サーバー
- Microsoft SQL Server 2005 Reporting Services (Evaluation Edition、Standard Edition、Developer Edition、または Enterprise Edition) または SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services
- Microsoft SQL Server 2005
- AdventureWorks サンプル データベースおよび AdventureWorksDW サンプル データベース (SQL Server 2005 に含まれており、SQL Server デベロッパー Web サイトからも入手可能)
- Microsoft SQL Server 2005 Analysis Services (Sales Reason Comparison レポートで必要)
- AdventureWorks OLAP キューブ (Sales Reason Comparison レポートで必要)
クライアント
- Microsoft Internet Explorer 6.0 (スクリプト機能オン)
- Business Intelligence Development Studio (オプション)
メモ : Business Intelligence (BI) Development Studio は、Itanium ベースのコンピュータではサポートされていません。ただし、x64 ベースのコンピュータでは、BI Development Studio を使用できます。SQL Server 2005 サンプル データベースを Itanium ベースのコンピュータに配置した場合は、x86 または x64 ベースのコンピュータの BI Development Studio を使用し、サンプルを修正して実行します。
サンプルのインストール
SQL Server サンプルは、セットアップ中に自動的にインストールされません。これらのサンプルをインストールする方法の詳細については、「サンプルのインストール」を参照してください。
サンプル キューブの配置
サンプルの AdventureWorks Analysis Services プロジェクトは、Standard Edition および Enterprise Edition で使用できます。Sales Reason Comparisons レポートは、プロジェクトの両方のバージョンで使用できます。
サンプル キューブの Standard Edition バージョンを配置する方法
Business Intelligence Development Studio で、[ファイル] メニューの [開く] をポイントし、[プロジェクト/ソリューション] をクリックします。
C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Tools\Samples\AdventureWorks Analysis Services Project\Standard を参照して、Adventure Works DW.sln ファイルを選択し、[開く] をクリックします。
ソリューション エクスプローラで、[Adventure Works DW Standard Edition] を右クリックして [配置] をクリックします。
Management Studio で、既定の Analysis Services のインスタンスに接続します。
[データベース] を展開し、Adventure Works DW Standard Edition が使用できることを確認します。
Business Intelligence Development Studio で、[ファイル] メニューの [開く] をポイントし、[プロジェクト/ソリューション] をクリックします。
C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Samples\Reporting Services\Report Samples\AdventureWorks Sample Reports に移動し、AdventureWorks Sample Reports.sln ファイルを選択し、[開く] をクリックします。
メモ : Reporting Services のサンプルと Analysis Services のサンプルは、別々のフォルダにあります。AdventureWorks Sample Reports.sln ファイルが見つからない場合は、パス情報が正しいかどうかを確認します。 ソリューション エクスプローラで、AdventureWorksAS.rds ファイルをダブルクリックします。
次の接続文字列を入力するか、コピーして貼り付けます。この接続文字列で、Adventure Works DW サンプル データベースの Standard Edition を指定します。
Data Source=(local);Initial Catalog="Adventure Works DW Standard Edition"
「AdventureWorks Sample Reports の配置」で説明する指示を使用して、サンプル レポートを配置します。ソリューションは既に開いているため、手順 3. に進むことができます。
サンプル キューブの Enterprise Edition バージョンを配置する方法
- Business Intelligence Development Studio で、[ファイル] メニューの [開く] をポイントし、[プロジェクト/ソリューション] をクリックします。
- C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Tools\Samples\AdventureWorks Analysis Services Project\Enterprise を参照して、Adventure Works DW.sln ファイルを選択し、[開く] をクリックします。
- ソリューション エクスプローラで、[Adventure Works DW] を右クリックして [配置] をクリックします。
- SQL Server Management Studio で、既定の Analysis Services のインスタンスに接続します。
- [データベース] を展開し、AdventureWorksDW サンプル データベースが使用できることを確認します。
- AdventureWorks サンプル レポートをレポート サーバーに配置するには、続いて次のセクションの手順を行います。
AdventureWorks Sample Reports の配置
- Business Intelligence Development Studio で、[ファイル] メニューの [開く] をポイントし、[プロジェクト/ソリューション] をクリックします。
- C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Samples\Reporting Services\Report Samples\AdventureWorks Sample Reports に移動し、AdventureWorks Sample Reports.sln ファイルを選択し、[開く] をクリックします。
- SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services を使用している場合は、対象レポート サーバーの URL プロパティを修正し、AdventureWorks サンプル データベースへの接続を指定する既定の接続文字列を変更する必要があります。SQL Server Express をインストールしている場合、このサンプルの既定値は正しくありません。
- [プロジェクト] メニューの [プロパティ] をクリックします。
- [OverwriteDataSources] で、[True] を選択します。
- [TargetServerURL] に次の URL を入力します。
https://localhost/reportserver$SQLExpress
- [OK] をクリックして、[<ソリューション名> プロパティ ページ] ダイアログ ボックスを閉じます。
- ソリューション エクスプローラの [共有データ ソース] で、[AdventureWorks.rds] をダブルクリックします。
- [共有データ ソース] ダイアログ ボックスの [全般] タブで、接続文字列を次の値に変更します。
Data Source=localhost\SQLExpress; Initial Catalog=AdventureWorks
- [OK] をクリックして [共有データ ソース] ダイアログ ボックスを閉じます。
- 標準ツール バーで、[Production] ソリューション構成を選択します (既定の構成は [Debug] です)。
- [ビルド] メニューの [AdventureWorks Sample Reports の配置] をクリックします。ソリューションを配置すると、レポートがレポート サーバーにパブリッシュされます。
レポート マネージャでのサンプル レポートの表示
パブリッシュしたサンプル レポートは、レポート マネージャで表示できます。レポートを表示するには、以下の権限が必要です。
- AdventureWorks データベースをホストするローカルの SQL Server データベース エンジンにログオンする権限が必要です。レポート データ ソースは、既定で Windows 統合セキュリティを使用する設定になっています。データベースへのログオンには、Windows アカウントの資格情報が使用されます。
- レポートへのアクセス権を与えるロールが割り当てられている必要があります。コンピュータのローカル管理者は、これらの権限をすべて自動的に与えられています。ローカル管理者でない場合は、レポートを表示する前に、ロールの割り当てとログインの権限を設定する必要があります。
レポート マネージャでレポートを表示するには、次の手順を実行します。
- ブラウザ ウィンドウを開きます。レポート マネージャを使用するには、Internet Explorer 6.0 以降 (スクリプト機能オン) が必要です。
- Web ブラウザのアドレス バーにレポート マネージャの URL を入力します。既定の URL は、http://<webservername>/reports です。SQL Server Express を使用している場合、既定の URL は、https://localhost/reports$SQLExpress です。
- レポートのあるフォルダに移動します。既定では、AdventureWorks Sample Reports フォルダです。
- 表示するレポートの名前をクリックします。
参照
処理手順
スクリプト サンプル (Reporting Services)
その他の技術情報
AdventureWorks のサンプル データベースとサンプルのインストール
レポートのサンプルをパブリッシュする方法 (レポート デザイナ)
レポートのサンプルをアップロードする方法 (レポート マネージャ)