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IIS の接続サポートの構成

HTTP 経由でレプリケーションまたはリモート データ アクセス (RDA) を使用して Microsoft SQL Server のデータベースにアクセスするには、仮想ディレクトリをセットアップして、NTFS ファイル システムの適切なアクセス許可を構成する必要があります。Microsoft SQL Server 2005 Compact Edition (SQL Server Compact Edition) には、仮想ディレクトリと NTFS アクセス許可の作成および管理を行うための Web 同期の構成ウィザードが用意されています。

このセクションのトピックでは、Web 同期の構成ウィザードを使用して、接続をサポートするように IIS を設定する方法について説明します。また、手動で IIS を設定する方法についても説明します。詳細については、「Web 同期の構成ウィザードの使用」および「IIS の手動構成」を参照してください。

仮想ディレクトリに関する推奨事項と既定の設定

SQL Server Compact Edition は、Microsoft インターネット インフォメーション サービス (IIS) で作成した仮想ディレクトリを使用して、SQL Server のデータベースのデータにアクセスします。

仮想ディレクトリに関する推奨事項

レプリケーションを実装しているか、RDA を実装しているかにかかわらず、データ アクセスを必要とする各スマート デバイス アプリケーション用に仮想ディレクトリを作成することをお勧めします。Web 同期の構成ウィザードを使用して、スマート デバイス アプリケーションごとに個別の仮想ディレクトリを作成できます。

  • IIS の認証と承認は、仮想ディレクトリ レベルで制御されます。SQL Server Compact Edition の各配布アプリケーション用、またはさまざまなグループの RDA クライアント用に仮想ディレクトリを作成することで、RDA またはマージ レプリケーションを使用する各アプリケーションに必要な、正しい認証と承認ポリシーを確立できます。
  • SQL Server Compact Edition サーバー エージェントは、IIS 仮想ディレクトリごとに個別のワーカー スレッド プールを割り当てます。これらのワーカー スレッドは、データベースの同期や RDA の操作が実行されるときに使用されます。分散アプリケーションごとに IIS 仮想ディレクトリを構成し、アプリケーションごとに異なる認証ポリシーと承認ポリシーを制御すると、ワーカー スレッドの数が増加します。これにより、同時にアクティブにできるレプリケーション、または RDA の操作やクライアントの数も増加します。その結果、サーバーの構成によって異なりますが、コンピュータが管理できるスレッド数よりも多くのスレッドが呼び出されると、パフォーマンスが低下する可能性があります。1 台のサーバー上で複数のアプリケーションを実行し、それらがそれぞれ異なる仮想ディレクトリを使用する場合、状況によっては、各仮想ディレクトリに割り当てられるスレッドの合計数を少なくする必要が生じます。

IIS 仮想ディレクトリごとに、1 つの NTFS または FAT コンテンツ フォルダを作成することもお勧めします。このコンテンツ フォルダには、SQL Server Compact Edition サーバー エージェント (Sqlcesa30.dll) と、同期中または RDA の実行中に SQL Server Compact Edition によって作成される入出力メッセージの一時ファイルが含まれます。

重要 :
NTFS のセキュリティは非常に優れているので、FAT ではなく NTFS を使用することを強くお勧めします。NTFS を使用する場合、NTFS のファイル アクセス許可を使用すると、レプリケーションまたは RDA で SQL Server Compact Edition にアクセスできるクライアントの数を制限することができます。

仮想ディレクトリの既定の設定

Web 同期の構成ウィザードでは、仮想ディレクトリの既定の設定を構成して、レプリケーションと RDA を正常にサポートするための SQL Server Compact Edition の最小要件が満たされていることを確認します。仮想ディレクトリには、次のような設定があります。

IIS バージョン 5.1 の場合

  • アプリケーション保護モードは [中 (プール)] に設定されています。
  • [スクリプト ソース アクセス] オプションはサポートされていないので、使用できません。

IIS バージョン 6.0 の場合

  • 仮想ディレクトリは、アプリケーション プール DefaultAppPool で作成されます。
  • SQL Server Compact Edition サーバー エージェントは [Web サービス拡張] として追加され、状態は [許可] に設定されています。

詳細セキュリティ構成オプションの詳細については、「セキュリティの詳細構成」および IIS のドキュメントを参照してください。

このセクションの内容

トピック 説明

Web 同期の構成ウィザードの使用

SQL Server と SQL Server Compact Edition 間のデータを同期するための接続を構成するウィザードについて説明します。

IIS の手動構成

接続を手動で構成する方法について説明します。

参照

概念

IIS Server 環境の構成
SQL Server 環境の構成

ヘルプおよび情報

SQL Server Compact Edition のサポートについて