SQL Server Profiler による Analysis Services の監視の概要
SQL Server Profiler を使用して、Microsoft SQL Server 2005 Analysis Services (SSAS) のインスタンスによって生成されたイベントを監視できます。SQL Server Profiler を使用すると、次の操作を実行できます。
- Analysis Services のインスタンスのパフォーマンスの監視。
- 多次元式 (MDX) ステートメントのデバッグ。
- 実行速度が遅い MDX ステートメントの特定。
- ステートメントをステップ実行してコードが期待どおりに機能するかどうかを確認する、プロジェクトの開発段階での MDX ステートメントのテスト。
- 実稼動システムでイベントをキャプチャし、テスト システムでそのイベントを再生することによって行う Analysis Services の問題のトラブルシューティング。この方法はテストまたはデバッグのときに便利です。ユーザーは実稼動システムの使用を中断しなくて済みます。
- Analysis Services のインスタンスで発生した利用状況の監査と検討。セキュリティ管理者は、すべての監査イベントを確認できます。これには、ログイン試行の成否や、ステートメントおよびオブジェクトへのアクセス権チェックの成否が含まれます。
- キャプチャされたイベントに関するデータの画面表示、各イベントに関するデータのキャプチャ、および今後の分析や再生を目的としたファイルまたは SQL Server テーブルへのデータの保存。データを再生する場合は、保存されているイベントを当初の発生時と同じ状態で、リアルタイムまたは 1 ステップずつ再実行できます。
SQL Server Profiler の使用
SQL Server Profiler を使用してトレースを作成または再生するには、Analysis Services サーバー ロールのメンバでなければなりません。Analysis Services サーバー ロールのメンバであれば、[スタート] メニューの [Microsoft SQL Server] プログラム グループから SQL Server Profiler を起動できます。
SQL Server Profiler を使用する場合は、次の点に注意してください。
- トレース定義は、CREATE ステートメントを使用して Analysis Services データベースに保存されます。
- 複数のトレースを同時に実行できます。
- 複数の接続を使用して、同じトレースからイベントを受け取ることができます。
- Analysis Services を停止しても、再起動するとトレースを続行できます。
メモ : パスワードはトレース イベントに表示されず、****** に置換されます。
パフォーマンスを最適化するために、SQL Server Profiler を使用する場合は、最も関心のあるイベントだけを監視してください。監視するイベントが多すぎると、特に監視が長時間に及ぶ場合は、オーバーヘッドが増加し、トレース ファイルやトレース テーブルが非常に大きくなる可能性があります。また、フィルタ機能を使用して、収集するデータの量を制限し、トレースがあまり大きくならないようにしてください。