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データベース ミラーリング監視サーバー

自動フェールオーバーをサポートするには、データベース ミラーリング セッションが高い安全性モードで構成されている必要があります。また、このセッションにミラーリング監視サーバーと呼ばれる 3 番目のサーバー インスタンスを配置する必要もあります。ミラーリング監視サーバーは、必要に応じて配置できる SQL Server のインスタンスです。ミラーリング監視サーバーを使用することにより、高い安全性モードのセッションのミラー サーバーが、自動フェールオーバーを開始するかどうかを決定できるようになります。2 つのパートナーとは異なり、ミラーリング監視サーバーではデータベースの操作は行いません。ミラーリング監視サーバーの唯一の役割は、自動フェールオーバーをサポートすることです。

ms175191.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
高パフォーマンス モードでは、ミラーリング監視サーバーによって可用性が低下する可能性があります。データベース ミラーリング セッションでミラーリング監視サーバーを構成すると、プリンシパル サーバーは他のサーバー インスタンスの少なくとも 1 つに接続している必要があります。つまり、ミラー サーバーおよびミラーリング監視サーバーの両方またはいずれか一方と接続している必要があります。どちらにも接続していないとデータベースが使用できなくなり、サービスの強制はできません (データが失われる損失の可能性あります)。したがって、高パフォーマンス モードでは、ミラーリング監視サーバーを常に無効に設定しておくことを強くお勧めします。高パフォーマンス モードに対するミラーリング監視サーバーの影響については、「非同期データベース ミラーリング (高パフォーマンス モード)」を参照してください。

次の図は、ミラーリング監視サーバーを使用した高い安全性モード セッションを示しています。

ミラーリング監視サーバーを使用したミラーリング セッション

複数のセッションでのミラーリング監視サーバーの使用

特定のサーバー インスタンスは、それぞれ異なるデータベースに対応している同時実行データベース ミラーリング セッションで、ミラーリング監視サーバーとして機能することができます。セッションが異なれば、異なるパートナーを含めることができます。次の図は、ミラーリング監視サーバーが異なるパートナーを含む 2 つのデータベース ミラーリング セッションに参加しているサーバー インスタンスを示しています。

2 つのデータベース ミラーリングを監視するサーバー インスタンス

同じサーバー インスタンスを一部のセッションではミラーリング監視サーバーとして、他のセッションではパートナーとして、同時に使用することも可能です。ただし実際には、ミラーリング監視サーバーまたはパートナーのどちらかとしてサーバー インスタンスを使用するのが普通です。これは、パートナーには実稼働データベースを十分にサポートできるハードウェアを搭載した高度なコンピュータが必要であるのに対し、ミラーリング監視サーバーには SQL Server 2005 をサポートするものであればどのような Windows システムでも使用できるためです。

ソフトウェアとハードウェアの推奨事項

ミラーリング監視サーバーは、パートナーとは別のコンピュータに常駐させることを強くお勧めします。データベース ミラーリング パートナーは SQL Server 2005 Standard Edition および SQL Server 2005 Enterprise Edition でしかサポートされませんが、ミラーリング監視サーバーは SQL Server 2005 Workgroup Edition および SQL Server 2005 Express Edition でもサポートされます。ミラーリング監視サーバーは SQL Server 2005 をサポートする信頼できるコンピュータ システムであればどのようなシステムでも実行できますが、SQL Server 2005 Standard Edition に必要な最小構成のサーバー インスタンスをミラーリング監視サーバーとして使用することをお勧めします。これらの要件の詳細については、「SQL Server 2005 のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェア」を参照してください。

自動フェールオーバーでのミラーリング監視サーバーの役割

データベース ミラーリング セッションの間は、すべてのサーバー インスタンスが接続の状態を監視します。パートナー間の相互接続が失われると、各パートナーはミラーリング監視サーバーを使用して、少なくとも 1 つのパートナーが現在データベースとして機能していることを確認します。同期ミラー サーバーからプリンシパル サーバーへの接続が失われても、ミラーリング監視サーバーとの接続が失われていなければ、ミラー サーバーはミラーリング監視サーバーにアクセスして、ミラーリング監視サーバーとプリンシパル サーバーとの接続が失われたかどうかを判断します。

  • プリンシパル サーバーとミラーリング監視サーバーとの接続が失われていなければ、自動フェールオーバーは行われません。プリンシパル サーバーは引き続きデータベースとして機能し、パートナーから再接続されるときに、その間蓄積したログ レコードをミラー サーバーに送信します。
  • プリンシパル サーバーからミラーリング監視サーバーへの接続も失われている場合、ミラー サーバーはプリンシパル データーベースが使用できないことを認識します。この場合、ミラー サーバーはすぐに自動フェールオーバーを開始します。
  • ミラー サーバーからミラーリング監視サーバーおよびプリンシパル サーバーへの接続がどちらも失われた場合、プリンシパル サーバーがどのような状態であっても、自動フェールオーバーは行えません。

この少なくとも 2 つのサーバー インスタンスが接続されていなければならない要件を、クォーラムと呼びます。クォーラムでは、複数のパートナーが同時にデータベースとして機能することはないことが保証されます。クォーラムのしくみとセッションへの影響については、「クォーラム : データベースの可用性にミラーリング監視サーバーが与える影響」を参照してください。

ミラーリング監視サーバーの追加または削除

ミラーリング監視サーバーを追加するには

ミラーリング監視を削除するには

参照

概念

自動フェールオーバー
クォーラム : データベースの可用性にミラーリング監視サーバーが与える影響
データベース ミラーリング中に発生する可能性のあるエラー
ミラーリング状態
同期データベース ミラーリング (高い安全性モード)

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手

変更履歴

リリース 履歴

2006 年 7 月 17 日

変更内容 :
  • 構成とハードウェア要件に重点を置くため、トピックを再編成しました。
  • ミラーリング監視サーバーの役割に関する説明を拡張しました。

2005 年 12 月 5 日

新しい内容 :
  • ミラーリング監視サーバーは、SQL Server をサポートする任意の信頼性の高いコンピュータ システムで実行できる、という記述を追加しました。
変更内容 :
  • ミラーリング監視サーバーを設定するとプリンシパル データベースへの接続がすべて閉じてデータベースが再起動する、という記述を削除しました。