ウォーム スタンバイ サーバーの使用
ログ配布構成のプライマリ サーバーが最初に使用できなくなった場合、セカンダリ サーバーのすべてのセカンダリ データベースが完全に同期していることはほとんどありません。プライマリ サーバーで作成されたトランザクション ログ バックアップの一部が、セカンダリ サーバーにまだ適用されていない可能性があります。また、最後のトランザクション ログ バックアップ以降にプライマリ サーバーのデータベースに変更が加えられた可能性もあります。スタンバイ コピーを使用する前に、次の手順に従ってプライマリ データベースとスタンバイ コピーを同期させ、スタンバイ サーバーをオンラインに切り替えます。
- プライマリ サーバーで作成された、まだ適用されていないトランザクション ログ バックアップを、スタンバイ サーバーに順番に適用します。
- プライマリ サーバーでアクティブ トランザクション ログのバックアップを作成し、それをスタンバイ サーバーのデータベースに適用します。スタンバイ サーバーに適用したアクティブ トランザクション ログのバックアップを使用して、ユーザーは障害の発生直前のプライマリ データベースのコピーを処理できます。ただし、コミットされていないトランザクションは、完全に失われます。詳細については、「トランザクション ログのバックアップ」を参照してください。
- スタンバイ サーバーでデータベースを復旧します。これにより、スタンバイ ファイルを作成せずにデータベースが復旧され、ユーザーがデータベースを変更できるようになります。
- 計画的なメンテナンスやアップグレードなどでプライマリ サーバーが損傷を受けていない場合は、NORECOVERY を使用してアクティブなトランザクション ログをバックアップできます。これにより、データベースが復旧状態で維持されます。詳細については、「ログ末尾のバックアップ」を参照してください。
- セカンダリ サーバーのトランザクション ログ バックアップを使用して、プライマリ サーバーを更新します (オプション)。その後、セカンダリ データベースのバックアップと復元を行わずに、プライマリ サーバーに切り替えることができます。詳細については、「トランザクション ログ バックアップの適用」を参照してください。
複数のプライマリ サーバーのデータベースのバックアップを 1 つのスタンバイ サーバーに格納すると、リソースの要件を縮小できます。たとえば、それぞれがミッション クリティカルなデータベース システムを運用している複数のプライマリ サーバーがある部門について考えてみます。この部門のコンピューティング環境は、複数のプライマリ サーバーで同時に障害が発生する可能性を最小限に抑えるように構成されています。5 つあるプライマリ サーバーのそれぞれの最新のデータベース バックアップは、1 つの共通スタンバイ サーバーにコピーされます。複数のプライマリ サーバーが同時に障害の影響を受けた場合に対処するために、スタンバイ サーバーの仕様はプライマリ サーバーより高く設定されています。いずれかのプライマリ サーバーで障害が発生した場合は、そのデータベースのバックアップをスタンバイ サーバーで復元および復旧できます。
参照
その他の技術情報
ログ配布
バックアップ内の特定の時点へのデータベースの復元
RESTORE (Transact-SQL)